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kimi wa kawaii oujisama wakadanna no koi no osahou
老舗質屋の若旦那と大番頭で義理の兄との恋物語…なんですが、受けは質屋に持ち込まれた品に物の怪とか怨霊とかが取り憑いているのが見えてしまう体質。攻めには見えていないのに、なぜか攻めと一緒にいる時にだけ受けにそれがはっきり見えるという設定が面白かったです。
今市子さんの「百鬼夜行抄」(非BLホラー漫画)とかが好きな方は楽しめる世界だと思います。でも正直遺産争いの親戚とか財産目当ての元従業員とか生きてる人達との戦いの方が悪霊とかよりドロドロしてて怖かったです。
肝心のBL部分は受けが天然腹黒な性格なのがいまいち萌えられなかったです。躊躇なく笑顔で自分の手は汚さず人を殺せるような受けは嫌だな。将来的にリバになって大番頭のまどか受けの方が私は萌えられるかも。
老舗質屋の息子・怜一(受け・24歳)は両親を事故で亡くし
急遽若旦那として店を継ぐことに。
おっとりしたお坊っちゃんだが
身内以外にはドライで意外と腹黒い怜一。
親戚たちが、大番頭で兄代わりのまどか(攻め・31歳)を
追い出そうとしていることを知ると
まどかを守るため、
持ち前のおっとり腹黒キャラと霊感体質を生かして
周囲の大人たちを出し抜いていきます。
天然に見えて抜け目ない怜一は
自分に好意を寄せるまどかのことも逃がしません。
今までは、自重するまどかのスタンスを尊重し
知らないふりをしていたけど、
両親の死後、自分のため屋敷を離れようとするまどかを
自分から襲い、既成事実を作ってしまう。
いつまどかがその気になってもいいように、
ローターや首輪まで用意していた怜一。
昔から無自覚にまどかのことを好きで、
まどかを守るため強くなる!という決意は健気なのに
対外的にやってることは腹黒、
まどかへの迫り方はSなのにプレイではM志向という
なかなかトリッキーなキャラでしたw
ただ、いい歳してお茶の間でなぜHしてくれないのか
まどかに問い詰めたり
「教えて、ください…、僕のこと、まだ、好きですか…?」
とベソをかいたりするのは
あまりに幼稚に思えちょっとげんなりしてしまいました;
でも、まどかがヘタレと紙一重なくらい我慢のきく大人なので、カプとしてのバランスは良いかな。
骨董品や、そこに取り憑く怨霊たちのエピソードは
怜一の世渡り上手な面を演出するために出てくるので
そんなにファンタジー色は強くありません。
天然腹黒でエロい怜一のキャラを楽しむ一冊という感じでした。