夜と薔薇の系譜

yoru to bara no keifu

夜と薔薇の系譜
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神13
  • 萌×27
  • 萌3
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
4
得点
102
評価数
24
平均
4.3 / 5
神率
54.2%
著者
杉原理生 

作家さんの新作発表
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イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
薔薇と接吻
発売日
価格
¥630(税抜)  
ISBN
9784344831360

あらすじ

夜の種族、ヴァンパイア・櫂の伴侶となった浄化者の律也。「浄化者」について調べるうちに、過去の悲しい事件を知ることになるが…。

表題作夜と薔薇の系譜

ヴァンパイヤ氏族の長
櫂の伴侶で作家の大学生

その他の収録作品

  • 終わりのはじまり
  • あとがき

レビュー投稿数4

浄化者と破壊者の真実

続編に更なる期待を込めた神評価になるくらい面白かったです。
それでも主役二人だけの絡みだと神評価にはならなかったのですが、
今回はメインの二人よりも新たに登場した別の氏族の長であるラルフとそのお相手だった
クリストフとの悲恋と石に宿る精霊アニーとの過去の出来事に感涙しました。

アニーが何故仔狼姿なのかと言うのもきっとそうなのだろうと思わせる内容ですし、
アニーと律也に名前を付けられる前に別の浄化者と共に居たアニーの過去と言うか
記憶が今回の読みどころメインだと思います。

主役二人はもちろんラブラブですが、今回はアニーが主役を張った気がしますね。
もっとも本当はアニーの元主がメインで今後の律也の方向性が見え始めるし
7氏族あるヴァンパイヤ氏族が今作品をきっかけに大きく勢力図が変わろうとしてる。

そして、300年前のクリストフの悲劇が最大の謎でありこの悲劇を生み出したモノが
これからの櫂や律也にも係わってくるのかもと思えるのです。
是非この二人には過去の悲劇を払拭して敵討ちではないけれどクリストフを破壊者にした
何かを突き止め蹴散らして欲しいなんて熱く願いたくなりました。

クリストフとラルフの叶わなかった悲しい定めのような悲恋がとても切なかった、
それに、ちょっとしか出ていなかったけど、アドリアンの側近ルナの結末は残酷で
どうにかならないものかと・・・
闇の一族に好かれる浄化者、クリストフの過去の出来事が明るみに出た後に解る真実。
浄化者は諸刃の剣にも似た危うさがあるのだと衝撃を受けます。
ヴァンパイヤ氏族だけの争いなのか、実はもっと禍々しいものが存在するのか?
まだまだ続編を大いに期待したい流れでした。

9

本気の長大作

正直言って、このシリーズの第1作を読んだ時は、美しくてお耽美な、雰囲気ファンタジーかと思ったのですが、この第3作目では舞台も主に吸血鬼の世界になり、今までに登場した<ルクスリア>に加え、新に<アケディア>という吸血鬼の氏族が登場し、今後、吸血鬼の氏族王争いが展開する兆しが見えてきて、これは、もしや、本気の長大作として広げるつもりなのではと、俄然楽しみになってきました。
一応、今回のストーリーのメインは、浄化者の謎の片鱗を、<アケディア>の長ラルフと浄化者クリストフ、語り部の石の精霊ヴェンデルベルト、この3者の過去の物語から描き出すのみで、まだまだ物語の入り口。
願わくば、ちゃんとファンタジーとして話が広がっていくといいな。

1

薔薇というか百合?

美形ぞろいの吸血鬼シリーズ三作目。

櫂と律也のラブラブ新婚旅行と
石の精霊アニーに焦点をあてたお話です。

氏族の長に人魚に…と新キャラが続々と登場しますが
皆揃いも揃って線の細いの美人さんばかりで
ごめんなさい、ちょっとお腹いっぱい感が;
メインの櫂と律也にしても
挿絵の影響もあって
どちらも受っぽく見えてしまい…。

砂糖菓子のような世界を愛でながらも
一人くらい身も心もゴツい野獣タイプが出てこないかな~!と思ってしまう自分がいましたw


またサイドストーリーのヴェンデルベルトとクリストフの話、どうにも美談とは思えず…。
ヴェンデルベルトがいるのに
ラルフの伴侶となるクリストフの気が知れないし、
(そもそも恋人でもないのに何故そこまでヴェンデルベルトと一緒にいたかったのか…)
最終的にラルフのことを本気で好きになり、ヴェンデルベルトを独りにするクリストフが身勝手に思えてしまい…。
それでもクリストフを見捨てなかったヴェンデルベルトの健気さというかお人好し具合は伝わってきました。

このエピソードを経て、
ラストで櫂と律也が
俺たちは絶対あんな風にはならないから大丈夫だ!
と愛を確認するシーンがあるのですが
もしかして主役カプにこれを言わせるためだけに
作られたエピソードなのか…?
それならこの薄さも納得、かも…。

ラブラブな雰囲気は嫌いじゃないのですが
もうちょっと深刻さやキャラのバリエーションが欲しい感じはしました。

4

過ぎた過去から未来へ、もう少し救いの光を

シリーズ3冊目。
相も変わらず櫂との蜜月ぶりが周囲にだだ漏れなのに関しては、もはや諦めの境地にある律也。

今回も、主役の二人よりも周りの脇役達の存在に焦点が当たっていて、新たな吸血鬼一族<アケディア>の長・ラルフの登場に絡めて、語り部の石の精霊・アニーの過去を掘り下げていく形で物語が進んでいく。

普段のアニーは律也のプライバシーに構う事なく新婚生活の蜜月ぶりや周囲の状況等を把握しているのに、いざ自身の過去についてはぐらかすのは、以前のパートナーである浄化者・クリストフを救う事が出来なかったからだろうな…。
後に残されたラルフやアニーに想いは伝わったとはいえ、クリストフの人生があまりに切ない結果に終わったままで、もう少し救いが欲しいと思った。

あと、対立しているはずの吸血鬼一族が今のところは上手いこと持ちつ持たれつの関係に収まっているが、初期のうちは好感触だった脇キャラがこれから敵対するようになるかも、と思うとちょっと複雑な心境かも。
過去、現在に至って誰もが気が付かないような陰謀が張り巡らされている雰囲気が今後どうやって表に出てくるかが気になる。

0

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