snowblack
2014 spring
『The cloud of unknowing』
誰にも知られず結びついた心を、引きちぎるように別れた20代の二人。
本編ではそこから17年、40代になって再会するところから再び描かれるが、
これはその丁度中間の時期、2005年ロンドン(※)での冬梧と
その彼の書いたコラムを読んだ望の話。
たった8ページの短い話だが、後半場面が夜中1人でパソコンに向かう望に移ると
やるせなさが溢れて思わず涙が出そうになった。
一歩引いて考えるとその演出の素晴らしさにも感嘆するのだが、
最初に読んだ時には、ただただ望の孤独と渇望に心が絞られるようだった。
暫くすると作者のブログにアップされるはずだが、
これは紙でページをめくって読んでこその感動かもしれない。
※
スコットランドサミットの為に、近隣諸国にいる特派員がロンドンに招集、
とあるので、会期中にロンドン同時爆破テロがあって衆目を集めた
第31回G8(2005年7月6日〜8日)の直前と考えられる。
冒頭のロンドンのシーンに佐伯さんもちょこっと登場するのは、
私のようなファンへのサービスかなw?