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hyouteki wa anata
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
スナイパーという親近感を持ちにくい設定と、ウクレレ+アロハでキャラが登場することから、ぶっ飛んだトンデモ系かと思っていた。が、武器や組織や上下の人間関係などが堅めに詳しく描写されていて、シリアスで好みの雰囲気。
メイン二人がそれぞれ精神的・物理的に救済し合い、事件を解決して嫌な上司を見返す展開に爽快感がある。飄々とした凄腕スナイパーエリアスと、神経質な警察官宇田川の、ああ言えばこう言うを繰り返す会話が楽しかった。
ふざけた登場をかましたエリアスは、スナイパーとしての腕も知識も一流。共に行動しながらその能力を実感していくのを、宇田川視点で一緒になって味わえる。
容姿端麗で使える人脈を持ち、策をめぐらせる力も具えていて、権力こそ持っていないが頼りになる存在。そんなエリアスが心に抱える傷に苦しみ、宇田川に助けを求めるのが良い。
宇田川は組織の中で窮屈そうにしていて、まあ本人もそんなに性格が良いとは言えず、さらに最低な上司と働いている。降格させられていて、元部下の手のひら返しがあからさまでムカムカ。
二人が追う事件は、過去に行われた戦地での極秘作戦にまで話が及び、実は連続殺人で、次の標的は同盟国の大佐というスケールの大きな話に。解決はエリアスがトラウマを克服してスナイパーとしての腕を見せつけ、スッキリ。
その後くっついてからの会話は甘々。おまけで描かれていた一時的に遠恋中のカップルも、やっぱり甘々。とはいえ普段はまたああ言えばこう言うを繰り返す会話で笑い合っていそうな空気が出てて、微笑ましい気持ちで読み終えることができた。
エリアスのキャラが魅力的で事件もしっかり盛り上がり、読み応えがあった。警察官である視点主に合った堅めの文章も好き。満足度の高い作品だった。
と、書くとCPのことのようですが、違うんです。
CP自体は元狙撃手と干された警察官。
狙撃手同士の絆で、誰が犯人かがわかってしまうエリアス。相手もエリアスがわかってくれたか、と。
そういった部分も読み応えありました。
警察官の宇田川はゲイです。
国際犯罪で事件を終息させるために海兵隊の狙撃手(撃てなくなった狙撃手)のエリアスと事件の調査をします。その中で、惹かれ合う二人。
途中、イラストで制服姿のものがあるんですが、やはり萌えます!!
お話の中のエリアスも制服プレイをしたかったようで(笑)
なかなか、面白いお話でした。遠距離になっちゃったりするんですが、これ続編でラブラブな二人も書いてほしかったなぁ。甘さは少し少なめ、というかツンな宇田川がデレになるところがもっと見たいなと思うのでした。
狙撃手×警察官ですね。
成宮さんのお話は私の中では大好きな物とそこまではというものと両極端です。
今作は同盟国の殺人事件に日本人女性が巻き込まれた関係で宇田川が事件を担当します。
同盟国のアドバイザーとして現れたのがアロハにウクレレを持ったエリアス。
しかしエリアスは病気療養中の所を拉致られて来たようでお互い噛み合いません。
宇田川とエリアスが二人で事件を追ううちに相棒として惹かれていくようなのですが、宇田川はエリアスのどこを好きになったの?エッチするほどほだされる所あったっけ?と疑問が。
エリアスはゲイなんて!という人だったのにあっさり宇田川を抱くし。まあエリアスが宇田川を優しいと繰り返してたしトラウマを受け止めてくれて宇田川に惹かれるのはわかります。
最後は宇田川が一人でゴーストに立ち向かうのですが愛の力でエリアスに奇跡が起きましたね。
なかなか事件が複雑で難しかったです。
宇田川の降格の理由もちょこちょこ思わせ振りな回想をしたわりにしっかりわからず。
でも最後は昇格したようで良かったですね。父と兄との確執もその後触れられなくて、色々とちょっと中途半端でした。
成宮先生 初読みでした。
めちゃ面白かったです。がBLである必要はなかったのでは・・・・という気が少々。
ふつーにエンタメ系の文庫で出ても違和感ないんじゃないのかなあ。
(って腐は思うけど、非腐の人が読むとやっぱびびるのかしら)
エッチシーンも少しありますが、控えめ。(私的にはこれぐらいでちょうどよし!)
終わり方もよし。(あっさりどっちかの国で一緒に住むとかじゃなくて、とっても納得~)
なんてったって、強めな受けが好き~
けなげ受けも好きだけど、ちゃんとお仕事している受けさんがだーい好き!
なんだけど、あんまりにもすんなり読めてしまって
あー面白かった だけで終わっちゃうんだよな。なぜだろう・・・・
キラキラ金髪さんだし、カッコいいし、受けさんもカッコいいし仕事してるし
やな上司はぎゃふん言わされてるし、二人はラブラブだし。
もちょっと「甘っ」って思うのがあれば良かったのかな?
むーん。神評価となる理由。難しい。
とある銃殺事件を、2ヶ国混合チーム(でも2人だけ)が解決に向けて捜査を進めるお話。
とにかく説明文章が多いので、情景が想像に容易く、楽しめました。映画を文字に起こしたような感じですね。
その分、所謂「会話文」が少なく、主人公の心の声も情景描写されていることが多いと感じました。
主人公目線でカメラが回っている様な絵を頭に構築しながら読み進んだ気がします。
撃てなくなったスナイパー(軍人)と、降格された警察官、それらを取り巻く人々の関係が、組織上下関係や権力構造なども交えて描かれており、映画などで見聞きした設定に近いものがあり、巧く作られていると感じました。
短い捜査期間の中で、中々距離が縮まらないもどかしい感じもありましたが、その後の展開が急速で、面白いテンポでしたね。
爽快なエンディングも手伝ってか、甘さはほとんど感じないですが、ストイックな職業のドラマや映画が好きな方は楽しめる可能性大です。
個人的な好みを申し上げると、美人という点では申し分無いのですが、体躯のしっかりした挿絵が見たかったかな。
ところで、タイトルはどんな意味があったのかな。。。
成宮先生初読みでした。
1本の映画が浮かんでくるような、ドキドキはらはらするエンタテインメント作品でした。色々な伏線がきっちり回収され、全体としてしっかりまとまっていて、構成が非常にきれいでほんとに感心しました。
ラブもしっかりでとってもよかったです。
ちょっとアウトローな外国からの”協力者”、エリアス。奔放だが繊細なキャラが魅力的です。一方、受けの悠貴は外事の捜査官。クール美人受けですが、過去のトラウマを持ちながらも現実を冷静に見つめている、大人な男。
現実の人間は複雑で、オレ様攻め×美人受けのような単純な設定でないところがとても惹きつけられます。
2人はやがて協力して事件に当たりながら、個人的な関係も気づいていく。単にオレ様がぐいぐい迫っていくのではなく、お互い内部に隠した繊細さ、過去の傷を共有するような人間的な関係を築いてゆき、その中に恋愛も含まれるという感じ。
アクションとしても、恋愛としても楽しめる、大変お勧めしたい作品。
金髪碧眼凄腕スナイパー・エリアスと強気美人な刑事・悠貴。
とある事件により、協力捜査をする二人のお話。
内容は事件だの警察庁だの同盟国だの軍人だのと、こむずかしー単語が出てくるので苦手な人もいるかもしれませんが、中身はわりとサクッとしています。
横柄で飄々としているエリアス。
ゲイだということを見抜かれ、からかいとつかめない態度、そして頭ごなしに突っかかれない事情があいまってイライラとする中、時折見せる真剣な表情に目を引かれる悠貴。
そんなエリアスを自宅に匿うことになり、なかばほだされて関係を持ってしまった。
普段は最中のときでもどこか冷静なのに、エリアスに抱かれていると平静すら保てない自分に戸惑い、それでも快感に流され、魘されるエリアスに二度目のエッチをも許してしまう。
あーーー。エリアスがツボ。
年下の特権で甘えるのも、反面すんごく男らしいのも、キュンです。
普段強気ででもときにかわいくて、包容力のある悠貴にも胸キュンです。
「あんたってほんと、可愛がるより泣かせたいタイプだよな」
「お前は好きな子を泣かせてから焦るタイプだな」
この掛け合いが好き。的を射てるというか、ほんとお互いを表してる。
エリアスは最初から悠貴を意識していたのかなぁ。
だから執拗に絡んだのかしら。
悠貴にハマった決定打は、悪夢にうなされる自分に「瞼の裏に、きっと消えずに残ってる」と唇を押し付けられた瞬間かな、と勝手に想像しています。
アロハシャツからの海軍制服への転身が素敵でした。
オールバックかっこいいな、おい。
金髪碧眼、できる男、強気美人に制服、スーツ。
年下攻め、ほだされ、と素敵要素満載ですが。
エリアスが女性と絡んでいる表現があるので、そこが好き嫌いが別れちゃうかもしれません。
同盟国の軍人が射殺された事件捜査を任され、およそ気の合いそうにない二人が行動を共にする事となった。
発砲絡みの判断ミスがきっかけで、出世街道から外れた同志って共通点がありながらも最初は気が合わない二人。
この時点で受け・宇田川からは上昇志向が残っていていい意味でのプライドの高さが残っている。
外国人(エリアス)と日本人(宇田川)の言い回しを含んだ会話に焦らされながらも、攻めのエリアスの過去の何が原因で今のようなやる気のない男になったのかが気になって読み続けた。
攻め・エリアスが狙撃主としての経験から行動をリードするのだが、宇田川を口説く中でも主導権を握るのが上手い。
一緒に狙撃犯の軌跡を追っていくうちに、エリアスの過去にほだされる感じで宇田川の気持ちが傾いていくまでの様子は上手く説明するのが難しいが、『静かに熱い』と言えばいいのだろうか…?
銃・射撃の薀蓄が多いのと固めのイメージで話が進行して充分に読み応えがあった。
狙撃手エリアス(攻)と上昇志向の強い警察官(受)ハルキの話。
お互いに拳銃絡みで仕事の立場を降格されてます。
その原因がそれぞれの弱みにもなっていて、攻は引き金をひけなくなり
受は軽い睡眠導入薬のおせわになることに。
会話のテンポは良く、狙撃という仕事ってそうなんだ(そうなのか?)と
おもうような説明もあるので職業も違和感なく読み進められます。
受は初対面の攻に見惚れてしまうくらいなのですぐにラブが芽生えるのは
想定内でしたが攻にラブが芽生えたきっかけがつかめずもやっとしました。
事件の流れや2人の関係の進展のしかたはとてもスムーズで読みやすく、
出世のために相手をしていた上司との関係の切り方でハルキの心の変化が
感じられました。
成宮さんはここ最近は迷走中という感じでいまいち共感できない作品が
多く、初期のような主人公2人の心の機微を前面に押し出したような
作品が好きな自分にとっては筋書きどおりに展開させて完結させちゃう
量産マシーンになったのねという諦めがありました。
が、受の気持ちの流れがつかみやすかった今作品はストーリー性プラス
気持ち重視のほうにシフトチェンジしていたように感じます。
*ネタバレ有りです
年下スナイパーと秘密主義の警察官という設定に惹かれて購入しました。
物語は東京都内のホテルで同盟国の軍人と日本人女性が何者かに銃殺されるという事件が起こるところから始まります。
ハルキ(受け)はその捜査にあたる事になった警察官で、その捜査のために同盟国側の人間と面会するのですが、その時にその場に連れて来られていたエリアス(攻め)と出会います。
このエリアスというキャラはウクレレ片手にアロハシャツで現れ、飄々としていてどう見ても優秀な狙撃手には見えないんですが、同盟国側から捜査のアドバイザーとして紹介されたため、ハルキは仕方なくエリアスと行動を共にする事になります。
口を開けば飄々と人をおちょくるような事を言うエリアスとクールで感情をあまり表には出さないハルキですが、捜査中何者かに狙撃されるところから関係が進展して行きます。
物語はハルキ目線で進むのですがクールでプライドの高いハルキの中で最初は反感しか抱かなかったエリアスの存在が徐々に変化していくのを感じつつ、眠れないというエリアスを受け入れベッドを共にする流れはテンプレではあるのですがドキドキしました。
プライドが高く、今まで関係を持った男達にはベッドの中でもクールで主導権を渡さなかったハルキがエリアス相手には調子を狂わされるというのも、それまでの2人を見ているとニヤッとしてしまいました。
あと、二度目の行為の時ハルキが過去に怯えるエリアスの瞼にキスをするシーンがあるのですが、とても素敵だなと思いました。
そして瞼を閉じても思い描けるように覚えておくために行為の最中ずっとハルキの顔を見つめ続けるエリアス。
このシーンは本当にグッときました。
この2人の関係以外にも、捜査にあたっている事件の展開や狙撃に関しての描写なども個人的にはとても楽しめました。
特に狙撃に関して全然知識が無かったので弾道や狙撃ポイントの選別の仕方など、捜査中にエリアスが話すそれらの内容が興味深いのと同時に一見軽く見えるエリアスが本当に軍人であり優秀な狙撃手なんだなと感じ、よりエリアスというキャラが興味深くなっていきました。
あ、あと最後にハルキから想いを伝えたのも個人的にすごく良かったです!
そういう事を言わなさそうなハルキが自分からエリアスを求めたのが、エリアスの言葉を借りると本当に「夢みたい」でした。
ただ作中に谷原というハルキと身体だけの関係を持っている元上司が出てきます。恋愛感情などは一切なく、関係を清算するのが面倒で続けてるだけのドライな関係で直接的な性描写はありませんが事後を匂わすシーンはあるので、攻め以外とのそういう設定が苦手な方は注意して下さい。
成宮さんの作品では「理想の男の作り方」が大好きなのですが、このお話も同じくらい大好きな作品になりました。
読めるならまた何かの事件なども関係した2人の話が読んでみたいです。