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oborokouji no koi no hana
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
かわい先生の作品は『銀の雫の降る都』や『東方美人』等を拝読させていただきましたが、今回の『朧小路の~』はまさに私のツボにハマりました。
京男の色気と方言は萌えの宝庫とも言うべきものだなと…。特に光希の甘えた口調がものすごく可愛くて個人的にとても好きでした。
また、挿絵も多く、宮城先生の細い描線が儚げで、作品の雰囲気に更に花をそえられていました!
ストーリーも読みやすく、感情移入のしやすい作品でした。方言物は初読みだったのですが、違和感を感じることもなく、むしろ段々とクセになり、これを機会にかわい先生の京都弁作品である『いとし、いとしと~』も読んでみようかと思います。
どこかで再版されないかなぁ~の願いを込めての評価です。
京都を舞台にした作品が大好きなので、”いとし、いとしという心”、”君と僕と夜の猫”、他の先生の作品も読みましたが、、これが一番好きかも、一番京都の雰囲気感じるなぁ~と思いました。
有名な芸妓を母と姉に持つ美貌の受(光希)と幼なじみ?というより元・ご近所の無口なイケメン・吉澤が、ふとしたきっかけで再会し徐々に距離を縮めていく…という話です。受視点なので、正直吉澤の気持ちがわかりづらいというか、出会いの場面が唐突(あの女性は一体…?)とか、吉澤まわりの状況が若干消化不良かなぁと思ったのですが、”今宵逢う人”によってやや補完されます。吉澤みたいな、表情筋をあまり使わないけど、さりげなく受けに尽くす、行動で示すタイプの渋い攻が好きなので、性癖ど真ん中でした。いや、板前服ってこんなに妄想膨らむ制服だったっけ?っていうくらい、なんだかエロス…。お料理上手(っていうかプロ)って、なんだかエロス!って思ってしまいました。光希の京都弁もエロスでした。
美味しそうな料理、京都の名物がたくさん登場するんですよね。それがもう本格的に描写されているのでワクワクしました。特に、手作り市でデートする2人が印象的でした。”朧小路”は架空ということですが、薄暗い路地裏のカフェバーや手作り市、蛍を見に行く花脊etc、現実の場所とリンクして情景を容易に思い浮かべてしまいます。(だから妄想捗る)
吉澤と出会ってから、光希が徐々に初々しい雰囲気になっていくのが面白かったです。刹那的な日々(と快楽)に身を委ねていた受が、ストイックで堅実な攻の影響で、地に足のついた人生を意識し、2人の将来を考えているという希望に満ちたラストがとても心地良い読了感をもたらしてくれました。
京都弁で繰り広げられる作品。
かわいさんの京都弁作品は『いとし、いとしという心』がありますが、こちらの新刊も良かったです。
『いとし〜』よりは軽めですが、読みやすいですね。
書き下ろしとなります。
三人称で、本編は受け視点、SSは攻め視点です。
受けの宮川光希は、姉が持つ祇園のカフェバーを任される27歳。
美人芸妓だった母に似た、美貌の持ち主。
攻めの吉澤克也は28歳で、子供の時から光希とは顔見知り。
一流料亭の板前で、寡黙な朴念仁。
光希はあとがきで書かれていますが、ビッチキャラです。
自分の魅力も、相手がどうしたら思い通りに動くかも、花街で育ってきてよくわかっています。
ですので、その自分の思い通りにならない吉澤に最初反発を覚えます。
吉澤の方はなかなか男前で実直です。
それこそ女子が結婚したいー!と思うタイプではないかと。
光希とは何もかもが正反対で、かえってそれが引きつけあったのかな。
光希の方は最初にあしらわれたこともあって、ムキになるように吉澤を落とそうとしていて、体を繋げるのはけっこう早めです。
ただ、その後、吉澤の気持ちがわからず悶々とする光希はなかなかいい気味ですな(笑
吉澤自体は、もう初期から(というか、子供の頃から印象深かったのでしょう)惹かれていたんだろうなあと思わされますが、やっぱり言葉が欲しいですし、光希の気持ちもわからなくはないです。
ただ、「ええ子にして、おとなしぃしてろ」って、きゃー、悶絶う!でございました。
ラスト近くなると完全に吉澤が、光希が可愛くて可愛くて仕方ないさまが表されていて、もうこちらまで照れるーといった展開です。
京言葉も合間って、ひじょうに萌えました。
やっぱりかわいさんの京都弁作品は良いですー。
今年になって、かわいさんの再録本以外のものが発売されたのは三冊目?かなと思うのですが、その中で一番好きでした。
イラストは宮城とおこさんで有名な方ですが、個人的にはカラーは美しいですが挿絵の構図があまり…
わたしも昔は好きな作家さんだったんですが…
京都が舞台。
朧小路というのは架空の小路だそうだが、
「おぼろ」という言葉がピッタリの、独特の空気に覆われた物語。
芸妓を母として父の顔を知らず、花街に育った美貌の光希と
子どもの頃を知っている、一流料亭の板場で働く寡黙な職人吉澤。
光希は、いつも柔らかな口調と笑顔で人を遇いながら
その実一線を引いて、本音を見せずに生きている。
再会した吉澤に苛つきながらも興味を惹かれ、
身体の関係を結ぶが……
互いの気持ちはどうなっているのか、はっきり見えないまま物語は進み、
ある事件をきっかけにして、せき止められていた熱が溢れる……
そして、本音を見せる光希が、可愛くてたまらない吉澤。
京都弁、祇園の灯り、古都の佇まい、食べ物や飲み物……
光希の姉の売れっ子芸妓の造形もいいし、
大人だけれどどこか少年の気配を残す二人の不器用な恋は、
手堅く面白く、萌える。
が、同じ京都の古い世界を舞台にした「いとし、いとしという心」のような
登場人物の強い個性はなく、心引き絞られるような忘れがたさはない。
後半の『今宵会う人』は、吉澤目線。
何を考えているのか今ひとつ掴めなかった吉澤の気持ちがわかり、
本編を補足しており、思わず本編をもう一度めくって読んでしまった。
ココナッツ様もお書きだが、宮城先生の絵はカラーの表紙と口絵の色合いは美しいが
中のモノクロの挿絵は、バランスが悪くてピンとこなかったのが些か残念。
いいですね、久しぶりに京都弁の作品を堪能致しましたね。
活字にすると方言は伝わりにくいこともありますが、運よくと言っていいのか
京都は母方の実家でもありますので作品に出てくる場所に思いを馳せながら
懐かしいような気持ちで読ませて頂きました。
今までに付き合ったことがなかったタイプの親しくもなかった小学生の頃から知ってる
ご近所さん的な攻めになる板前の吉澤にちょっとした好奇心から意図して秋波を送り
自分が手ごまにことを進めるつもりがいつしか光希本人が吉澤にハマっているけど
素直になれないままにすれ違いながらも共に歩けるパートナーになる話でしたね。
京言葉の穏やかなのに裏に別の意味合いがある物言いがかなりいい味だしていて、
個人的にはとても面白かったですね。
劇的なラブストーリーと言う感じではないのですが、いつの間にか育っていた思いが
誤解や嫉妬、意地をはりながらも相手にいなされる感じはどこか甘やかで素敵。
寡黙な板前と愛に幻想しか感じていなかった光希との関係がほんのりした甘さで
最後まで楽しませて頂きました。
言葉(方言)による印象って凄いですねぇ。感心しました。
お話の感じや主役達の性質としては「いとしいとし~」の方が好みで、
この作品のように曖昧な感じで関係が始まるのは少し苦手なのですが、
なにせとっても柔らかい優しい言葉で繰り広げられるので、
今回はそのまますっと入り込んでいってしまいました。
勿論、京都の言葉だからという以前に光希の性格付けも大きく関係していますが、
スタイルの良い人が相応しい服を着れば更に似合うように、
漂う雰囲気や綺麗な容姿を持つ光希のような子がああいった言葉を話すと、
相手もあれよあれよと流されてしまうのも解る気がします。
吉澤も最初はそんな風な感じで関係を持っただけのようでしたが、
最後にはちゃんと光希と向き合うようになってくれて良かったです。
色々な事を我慢してきた分、これから吉澤と末永く幸せになってもらいたいです。
そうそう、今回はお姉さんのキャラクターもとても魅力的でした。
華やかな分、お客様には見えない部分で苦労の多い世界でしょうが、
そんな中を自分の力量でしっかり泳いでいくお姉さんは、
なよやかながらも芯の強さを持つ素敵な女性でした。
人前では常に外見を凛と美しく整える事が仕事であるのに、
光希の急報を聞いてなりふり構まわず駆けつけてくれる姿は
肝っ玉姉さんそのもので、支えあって生きてきた姉弟の絆を感じました。
少し不満としては、なにぶんお話がほんわりと優し過ぎる事かな。
上記の繰り返しになりますが、個人的には「いとしいとし~」のように
攻に多少の毒もある方が好みなので、そういった意味では物足りなかったです。
が、そもそもコンセプトが違うので比べても仕方ないですかね。
それはさておき、これが標準語だとまた全然違う印象のお話になるのでしょうね。
ちょっと読んでみたいかも(^.^)
京都の言葉は私にとってはあくまでもよその地方の縁遠い言葉なので、
今作もそうでしたが読んでいても表現によってはたまに目が滑ってしまいますので
(文字を素早く情報処理出来ないと言いますか、音と結び付きにくいようです。)、
自分のものとして感じることが出来る方達が少し羨ましいです。
京都だけでなく、西日本全域の方言はみんなそう感じるのですが。
自分の地方にも特徴的な方言はありますが、物語にすると少々土の香りがするような、
素朴さと逞しさのある音の連なりの印象ですので、
少なくとも今回のかわいさんのようなお話には不適合です。
う~ん、逞しい大庄屋BLとか、誰か書いて下さらないでしょうか…(笑)
以前読んで、評価も去年に入れていたものです。
接客上手な美人受けと男らしい板前の物語で、割とサラリと読んだのですが、何だか忘れられずに無性に読み返したくなってきました。
受けの光希はカフェバー「桜月夜」を一人で切り盛りしています。このお店は姉で売れっ子芸者の美代春のもの。攻めの吉澤は高級料亭の板前さん。
京都、祇園を舞台にさらさらと流れるように進む、再会ラブです。
改めて見ると、光希と吉澤のキャラクターの印象がやや薄い感じもあるのですが、コーヒーや料理の描写が丁寧でとてもお洒落で、また読みたくなってくるんですよね。
物語の序盤にもう、二人はエッチに至りまして、カラダの関係を持ってから互いに理解を深めていきます。
そこからの知恩寺の手作り市で初デートをして、光希は吉澤にソーイングセットを買ってもらう。ここが一番好きです。
かわい先生の作品は他にも「甘い水」とか「猫の遊ぶ庭」とか読んでますが、どれもお洒落なのです。
ちょっとした文章から、丁寧に暮らしている方なんだろうと感じられて。
それに脇キャラも魅力的なんですよね、この作品では美代春姉さんが良かった。
人たらしの一面もある光希は思い込みの激しい女性に好かれ、クライマックスではその女性が微妙に絡んだ男のストーカーに刺されてしまいますが、そこも光希の魅力故ですね。
全体的にあっさりとしてますが、良作だと思います。
現代の京都を舞台に、タイプの違う二人の京男の恋をほのぼの描いた本作品。
キャラクターや町並みの描写にリアル感があり
京都生活を疑似体験しているような感覚を楽しめます☆
花街育ちでビッチなバーテン・光希(受)と
硬派な板前・吉澤(攻)。
性格は正反対でも不思議とウマが合う二人。
そしてカラダの相性も抜群…なのに
二人とも相手の出方をうかがっており
なかなかセフレ以上恋人未満の関係から進展しない。
光希も吉澤も、年相応の落ち着きと可愛さがあって
好感のもてるキャラでした。
光希の、言い寄ってくる相手をやんわり牽制する
処世術はいかにも京都人らしくて面白い。
実は甘え下手で、吉澤の包容力に少しずつ
心を許していく過程も微笑ましい感じでした。
また、この二人が意気投合するきっかけに
「料理」があります。
ジャンルは違えど料理人同士の二人は
ことあるごとに互いの腕前や努力を認め合っていて
そうしたプロ同士の対等感が描かれているためか
光希の中性的なキャラや、ラブシーンの艶かしさの割に
甘ったるさがなく
男同士のこざっぱりした雰囲気が良い感じです。
フリマの描写などからは
現代京都のアートシーンやものづくりに携わる若手職人の
活気ある様子が伝わってきて読んでいて楽しかったです。
キャラや脚本はややインパクトに欠けますが
舞台設定や演出、小物使いなどが素敵な作品でした。
★余談★
作中に出てくる「ガラムマサラのチョコレート」。
調べてみたところ京都にそういうショコラティエが
実在するようで、気になっております…(゚-、゚)ジュル
チョコレートに限らず、本書には和洋折衷様々な料理が登場し、非常に食欲をそそりますw
いやーもう、名芸妓だった母の子で花街育ち、
姉のカフェバーを任されている光希がセクシーすぎてたまらんかったです!!
そりゃもう誰もが色香に惑わされるでしょうに…。
光希がお目当てで来店する常連さんも当然いるし
光希がちょっと良い顔をすると多大な勘違いをする輩だっているのに
板前の吉澤があまりにも職人気質で驚きましたw
10年振りくらいに顔を見て体格も好みだったから
どうにかして落としてやろうと目論んだものの
直接的に誘ってようやくなびいてくれたって…ある意味大物ですw
その真面目さと誠実さが吉澤の良いところなんですけども
光希にしてみれば焦れ焦れです!!
今迄簡単に落ちなかった男はいないというのに…。
ただ、初めて体を重ねた時から、
これまでの経験してきた中で一番相性が良いと感じるとか
朴念仁が意外と手慣れているとかがニヤつきました!!
カフェバーでのらりくらりと客の好意をかわしている顔を
最初のうちは吉澤にもしていましたが
どんどん素の顔も見せるようになって距離が近づくのです様子が愛おしいです。
かと思えば、自業自得とも言える事件に遭って
せっかく見舞いに来てくれた吉澤に対してキツイ事を言ってしまうとか
もどかしさもありました。
それは取り繕えない心がさせたことなので
後日雨降って地固まる的な出来事で良かったです。
他の人には晒さない飾らない自分を見せられるのは
ちゃんと心を許せる吉澤だけ、なんて素敵!!
姉の美代春が吉澤の初恋で、光希が似ているからなんて心配もなんのその!!
『今宵逢う人』で吉澤の胸の内を知る事ができて嬉しかったです!!
最初は気の無い吉澤でも、光希の色気と普段は見せない素顔が可愛くて
優しくしてしまうのもわかるわ…。
つか、すごくお似合いです!!
美味しそうなお弁当、コーヒー、鍋、チョコ等色々登場してくるので
出来れば空腹時に読まない方が良いかもしれませんww
すごく失礼ですが、こちらの挿絵を円陣闇丸さんで見たかったです…!!!
宮城さんのイラストもとても美しいのですが
私としましてはちょっと線が細い印象がありまして…ファンの方すみません;;
大人の恋愛って感じでドキドキしましたし、やっぱり京都弁はええなぁ!!
萌ですが萌×2寄りです♪
かわい由美子さんのホリーノベル初作品。
ビッチが書きたいというところから書き始めたのだそうです。
でもかわいいビッチですよ。
高級料亭板前吉澤 × 姉がオーナーのバーのバーテン光希
近所に住んでいて子供の頃から顔見知り程度の間柄のふたりが、大人になって不意に口をきくようになり、急激に親しくなりバイの光希が好みドンピシャの吉澤を毒牙にかけて行きます。
恋愛感情に鈍くなかなか乗ってこない吉澤の様子に光希と共にジレジレします。
初めは遊び相手の一人にいい感じだと軽い気持ちで寝た光希が徐々に気持ちが傾いて気付いたときにはとっくに恋に堕ちていたんですね。
そんな風に大きな事件もなくゆるゆると気持ちが重なってくるのかな、などと思っていたら、ストーカーや刃傷沙汰で急展開。
言葉少なく表情もわかりにくい吉澤ですが、短編「今宵逢う人」で、光希との再会から感情の変化がよくわかります。
素直じゃない光希の心の内をよく理解し可愛くて仕方ないんですね。
京都が舞台ということで全編京言葉です。
京言葉はのらりくらりと躱すのにぴったりな言葉だなあと思いました。
言葉尻を濁したり、ええわあ、そやねえなどとほんわかとしてるけど真意ははぐらかす。
お茶でもどうどすと言われたら、のうのうとお茶など飲むほど長居するなというのは有名ですが、ほかにもいろいろそういう意味か、という解説が興味深かったです。
修行中の板さんの吉澤が美味しそうなものをたくさん作ってくれるんですよ。
これを読んだのは真夏なんですが、フグだ地鶏だと鍋が3回も出てきたときはうっかり食べたくなってしまうくらいです。
ほかにも禁煙した光希が口寂しいと言えば生キャラメルとか、贅沢にカラスミのパスタ。
吉澤の友人夫婦が作るショコラにもグッときました。
光希がバーで出してる卵サンドの卵にはほんのちょっと砂糖と牛乳を入れるとか、それって常識?だったら知らなくて恥ずかしいなと思いつつ早速試したところいつもより美味しいような気がしました!?
なんだかBLと関係ないところでいっぱい楽しみました。