条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
shinayaka ni ai wo chikae
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
言葉遣いは乱暴で意地っ張り、貞操観念も生き方もいい加減な、まさに手負いの野良猫のような主人公・利翔と、彼を保護した完璧男・佐光の物語です。
こういうツン97%+デレ3%みたいな受は大好きなはずなのですが、二人の交流と、利翔の成長と、仕事と、色んなことが同程度のボリュームで描かれていて、結果的に強く印象に残る作品ではなくなってしまったように感じました。それは攻の佐光についても同じで、過去の話を知っても説得力がないというか、感情の揺れ動きが分かりづらいというか。利翔と対照的に大人の余裕を感じさせる佐光ではあるのですが、不思議な魅力が不思議すぎて私はピンと来ませんでした。
利翔はともかく、佐光は利翔のどこにそんなに惹かれたのかなぁ…。
年上紳士×施設育ちの野良猫という組み合わせ。
組み合わせがすごく好みで、それだけで結構楽しめたお話でした。
表紙を見てもしかして女装ものなのかと思っていたのですが、施設を出てからずっとふらふらとその日暮らしの主人公・利翔は、佐光に出会うまで女性の家を渡り歩き、着るものがなく泊めてもらっていた女性の靴や下着を着用しています。
怪我をした利翔を拾い家に連れ帰った佐光は、利翔を自分の仕事の補佐に当てようと職業訓練を受けさせます。
その仕事とはSP…という、よくある話というよりは少し日常から離れたお話でした。
自分の正義とはどこにあるのか、エリート街道を生きてきた佐光と、身寄りのない境遇に素直に向き合うことも、かといって堕ちきった生活をすることも出来ない利翔の生き方は全然違うのですが、人によって答えなんて違うだろうというその「曖昧な答え」を探しています。
自分が何がしたいか、SPの仕事をしながら考える利翔は、施設育ちだからといって鬱々とはしてなくて口が悪いしどんな時も折れません。
佐光に対しても逆に襲ってしまうくらいなので、受けが自分から乗っかかっていく・・・という展開がニガテな方には向かないかもしれません。
利翔が上にも書いた通り、可愛いとか健気とかと無縁のキャラで恥じらいがないタイプですので、その辺り好みが分かれそうかなぁと。
どちらにせよ、カップルとしては珍しい組み合わせかな?と感じました。
何となく最初は小さな仕事をこなしていく話かと思っていたら、段々大きな話になってきて、最後は香港マフィアとか新宿全部の裏社会を巻き込むような展開に…これ収入つくのかな?と心配しましたが、最後は意外とあっさりめでした。
ページ数は多いので何とかなりそうでも、やっぱり最後の方に来て自分たちだけでは片付けられない大きな事件に巻き込まれるよりは、もっと地に足の着いた警備のお話とかのが個人的にはよかった気がします。
それにしても、佐光が紳士すぎてパーフェクトでちょっと面白みがなかったかな?と思います。最後、一回だけ計算したわけでもない利翔の台詞に煽られてキスをするところがよかった。
できれば紳士な佐光側の視点もちらっと書いてくれたらもっと良かったかなぁ~、なんて思います。
BL本を買うときは、冒頭の2,3ページを読んでから買うようにしているのですが最近はシュリンクされている所が多いので、とりあえず外側のあらすじを読んでみて好みだったのと今城さんの本を以前読んだ時に面白かったので買ってみました。以下ちょっとだけネタバレあるので下げます。
頭も顔もよし、収入高く大人の包容力もあるのに料理掃除など日常生活のことについてはちょっと苦手で、受けの髪をカットすれば不思議な髪形にしてしまうというBL的においしいとこ満載の攻めと 不幸な生い立ちのせいで素直になれずに斜めに構えてしまう子猫のような容姿と性格の受け。
個人的にはすごく好きな設定の登場人物です。
先にレビューされている方の書かれている通り、攻めが受けに初めて出会ったときの心から離れない一言のエピソードや、世間にはみだしもの扱いされている受けが攻めと出会い認められていく中で徐々に好きになるところも丁寧に書かれているのに、なぜだかうまくお話に入り込めずに読み終わってしまいました。
攻めの会社絡みで後半色々な事件があれやこれや起こるのですが、急なサスペンス展開にもちょっと気持ちがうまくついていけませんでした。
三人称でお話は進んでいきますが、受けの気持ちや心の中の声が( )つきでしょっちゅう文章に登場します。
登場人物の気持ちがよくわかっていいのかもしれないですが、だんだん読んでいてじゃまっけになってしまい、最後の方はちょっとイライラしてしまいました。
今城さんのルチル初文庫作品で、全編書き下ろしです。
受けの利翔は中学卒業後、体を使って女の家を転々としてきた20歳の青年。
小柄で小綺麗な顔立ちながら、生活のせいでハスッパです。
攻めの佐光は整った容姿と恵まれた体躯の持ち主で、民間警備会社のスタッフ。
穏やかで優しい側面を持ちながら、冷静でシビアでもあります。
ふたりの出会いは二年前。
利翔は覚えていませんでしたが、佐光はその時に利翔が口にした言葉を記憶していました。
あらすじにも書かれていますし序盤に明かされますが、佐光は元警察庁キャリア。
そんな佐光が怪我をした利翔を拾い、仕事を与え、そのパートナーとすると言い出し、利翔を戸惑わせます。
自分が今まで誰にもその存在を求められたことがなかったために、そんな佐光に心がグラグラさせられます。
今までの生活もあって利翔はかなり可愛げがないので、そういう受けが苦手な人には向かない作品です。
口もかなーり悪い。
わたし自身がそういう受けはあまり好みでないのと、民間警備会社という設定がいまいち上滑りしている感じがして、そのせいかスラスラと読み進めることが出来ませんでした。
特に中盤まで。
うーん、せっかく今城さんの新刊だけど…と、途中でやめちゃおうかなあと思っていましたが、事件が少し動き出す後半はなんとか。
ただ、最初あまりハードでシリアスな雰囲気ではなかったのに、急に後半シリアス系へ変貌させるような事が起こったのはいささか唐突な方向変換かな。
攻めは締めるところは締め、優しい時は徹底して優しいというイイ男。
こういう攻めキャラは好きです。
なので、もう少しお話自体がのめり込める感じだったら良かったのになあと思います。