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tsubofuri ojou yome ni iku
いやはや…。タイトルと、あらすじにある「恋愛下手すぎる二人に周囲はハラハラし通し」という一言に、もっとコメディーちっくな楽しい作品を期待してしまったのが失敗でした。演歌調とまでは言いませんが、どちらかといえばリアル寄りの極道モノだと思います。
これ、どうして大阪が舞台なんでしょう。極道=大阪、なんて単純な理由じゃないですよね、まさか。大阪弁はほぼ出てきません。…いや、全然出てこないのではなくクライマックスで急に出てくるのが尚更おかしいんですけどね…。「飛田新地」というキーワードを使いたかっただけかなぁ。それならそれでもっと大事に使ってほしかったけど。関西弁(方言)は苦手という読者が一定数いるんだろうとは思いますが、大阪を舞台にした極道モノなんだから迫力ある関西弁で書いてほしかったなー。
極道一家の若頭・諒二×かつて「壺振りお嬢」と呼ばれた跡取り息子・律哉のお話です。高月紅葉さんの作品は初めて読みましたが、持って回った書き方が特徴なのでしょうか?核心に触れる情報を後出しにして外堀から描くシナリオってうまくハマれば面白いと思うのですが…難しいんですねぇ。今作は、ただただ「行間を読め、察しろ」と言われているようで疲れました。セリフも妙にカッコ付けたものが多くて鼻につきました。いや、好きな人にはたまらない魅力だと思うので私がハマらなかったというだけですが…。
律哉の幼馴染である悠太と映子の存在も疑問でした。オチはともかく、シナリオ上、この二人って必要ですかね?律哉がグルグル悩んでいることに対して訳知り顔で逐一茶々を入れるという、作中では約束事のようなやりとりが正直うっとおしかったです。
あらすじにある「シマをかけての壺振り勝負の挑戦」が始まるまでに全ページ数の7割が消化される上に、期待していた艶やかな壺振りお嬢姿は出てきませんでした。そんな殺生な…。そして何より、お嬢が天才的な壺振り師であることが全く伝わってこなくて残念でした。
高月さんの紙書籍作品。
個人的には高月さんは電子の方が自由に書かれているようで(電子だと長さの調節が出来るというようなことをどこかで書かれていました)面白いなあと感じます。
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受けの律哉は信貴組の跡取り息子で21歳。
組内の愛称は『お嬢』で、童顔がコンプレックスのフーゾク万歳な大学生。
攻めは、32歳で信貴組若頭の諒二。
律哉が幼い頃からのお目付役兼指南役のような存在で、過去には傷害で服役済み。
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大阪の小さな組が舞台。
と言っても大阪弁は本当にチラリとしか出てきません。
律哉が6歳の頃やってきた諒二は、三年律哉の面倒を見たあと20歳で組長と盃を交わします。
律哉は出会ってすぐに諒二を好きになっていましたし、諒二は諒二で律哉を忘れるために服役を選ぶくらいのめり込んでいました。
両想いじゃんというところですが、一組員が跡目へ手を出すなんて許されないことですし、律哉は律哉ではっきり言葉にしてくれない諒二へ焦れています。
とにかくまあ、律哉は甘やかされておりますね。(ジュースへ当たり前のようにストローをさして渡すって)
それに対して無自覚になっているほど、律哉には当たり前な状態です。
大人のふりをして自分の恋心を封じている諒二が本当にお気の毒ですが(本当に泣いちゃうの)、律哉は子供ということを盾にして欲しいと詰め寄りましたから諒二も言い訳が立ちますね。
タイトル通り壺振りがお話に出てはくるのですが、ふたりの進めたいけど進められないラブや、律哉の幼馴染みたちとのやりとりが面白くて、主題はそっちのけになりました(笑
まあ、はじめからその設定はオマケ程度だと思っていれば良いと思いますよ。
タイトルと表紙イラストからイメージしていた感じとちょっと違ったのですが、
基本的には溺愛型のバカップルで次期ヤクザの組長になる息子とその組みの
若頭の恋のお話プラス丁半コマ揃いましたが昔懐かしの賭博を背景にした作品。
簡単に言えば、忠義を捧げる組長の息子に肉欲入りまくりの恋心を持つ若頭が
教育係という保護者的な立場で溺愛しつつ、絶対手出ししてはいけない相手の
おぼっちゃまに気持ちを追求され、更に煽られ、手を出してしまうが、
どんなにおぼっちゃまに態度をはっきりさせろと言われても大人の仮面を手放さず
頑なに相愛なのに、なかなか気持ちをはっきりさせない流れです。
しかし、そんな若頭、実は大人のフリしてかなりおぼっちゃまのことに関しては
お子様だったりするのですが、仮面が剥がれた時には性欲魔神で坊ちゃんと
一緒になるための策を本人にも気がつかれないように弄している輩です。
ぼっちゃまはいいも悪いもかなり感情がストレートなおバカさんですが、
壺振りと言う博打に関しては天才的な御仁だったりします。
もっとも母親が亡くなってから、壺振りは父親である組長に禁止にされていて、
やりたいのにやれないジレンマを抱えているのですが、それを見越して、
若頭がやっぱり策を弄しているのです。
もっと賭博系の内容に深みがあればもっと良かったのにと個人的な感想です。
後半は、すっかり仮面が剥がれた若頭とぼっちゃまのバカップル展開です。
面白かったです!!!
諒二の極道気質には萌えました。
極道ものっていろいろありますが、言葉遣いや所作がやたら丁寧なキャラクターの方が本性出した時にかなりSだったり言葉遣い変わったりして・・・萌えます。激しいです。
諒二はヘタレではなく極道気質だからこそ律哉に手を出さなかったのだと、そう思います。
しかも何がいいって、お互い一途なんです。
おすすめです。
サラシ巻いて片肌脱いだドキッとするほど艶っぽい和服美人のイメージがあります(モノクロ映画)。勝負場面に華やかな和服姿見たかったけど…ちょっと残念?
言動も男前な勝負師、そんな律哉がなかなか、あの一言を諒二から引き出せない。二人のかけ合いというか駆け引きが面白いのです!初めは生真面目で凛々しい男前と思っていた諒二が律哉に煽られブチ切れてからが楽しいです!!「『私』はどこへ行ったんだ」「そのうち帰ってきますよ」の会話に吹いてしまいました♪…なんだか狸と狐の化かし合い?!…では無くて、果たし合い状態?!どっちがどっちが騙されてるのか転がされてるのか?!…読み応えありました(*⌒▽⌒*)