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今日から君は、俺たちの花嫁だ。ケモノ三兄弟に愛される男の運命は―。
uruwashiki kemono tachi no toriko
最近のBLトレンドは「もふもふ」なのだろうか?
獣が出てくるBLを立て続けに読んでいる気がする今日この頃。
コレを手にするまでは実はいろいろありまして。
複数モノだというのに、あんまり食指が働かなかった。
というのも、表紙みたら「タヌキの複数か!?」
しかもガッシュ文庫。
いや、ガッシュ系はコンパクトによくまとまっているケースが多いんだが
この間、はじめて怒髪天をつくぐらいの大外れを引いてしまったんで
…ちょっとトラウマでありまして、発売までにかなり迷ってしまった。
…がっ。
まさか、BLで「ツァンパ」だの「クマリ」だのという単語を見る日が来るとは!
ツァンパはチベットのパンというかそばがきというか、とりあえず主食のひとつ。
クマリはネパールで「生き神」とされる初潮前の少女です。
その地域のローカル・クマリから、国王すら跪くと言われるロイヤル・クマリまで、
規模はいろいろあるようですが、信仰の対象となっている模様。
そうした個々のアイテムは、イスラム的なものから、ネパール、チベットあたりまで
かなり大ざっぱにくくられていて、そう真面目にとってはいけないレベルなんですが、
神秘的な雰囲気は十分。
愛する人にふられて、ヒマラヤ山脈の雪山深くで遭難しかけた子が、
ユキヒョウ族の里で救われるオープニングは、オカルト雑誌「ムー」の
コラムを読んでいるようで、なかなか面白い(笑)
ストーリー展開は、複数モノとしてかなりスタンダードなのですが、
ちょろちょろと垣間見えるエピソードがなにげに興味深い。
基調は複数モノの王道展開でありながら、無学あるいは貧困の壁を
さりげなくチクッと訴えてくるあたり、作者の今井先生、あなどれない。
いままでのBLというと、欧米のセレブやアラブの王族といった富める人が
主体でしたが、最近になってインドやクメール系、さらには本作のように
西アジアの山岳地帯、と決して経済的に豊かとは言い切れない地域を舞台に
したものがぽつぽつ出始めている。
最近はやりのダイバーシティ(多様性)ってやつですかね。
BLは案外、世相を映しているところがある。
逆算して考えると、今の日本人は経済的な豊かさ以上に神秘性や心の豊かさを
求めているのかもしれない。
ガッシュ文庫獣フェア、ファンタジーケモ耳好きの読者には夢のようなフェア。
今月の新刊全てがケモ耳で、そのうちの1作であるこの作品はケモ耳プラス4Pもので
やはり獣姦ありで、猫科動物ですので棘表現あり。
それでもこの作品は甘い雰囲気の作品で、3兄弟に愛される日本人研修医が主役。
写真家である両親を雪山で同時に亡くし、その後医者である叔父に引き取られ、
唯一の肉親に恋を覚え、相手は同情から付き合ってくれた流れ。
しかし、その叔父も結婚する事が決まり叔父に関係の終わりを告げられ、
何もかも嫌になり、同時に誰にも愛されない必要とされないと自棄気味に。
そして向かった先は名も無い雪山で両親が遭難した場所。
そこで怪我をしたユキヒョウを見つけ応急手当てをし、自身は何もする気力が無く、
このまま死んでしまっていいと雪の中で気を失う。
しかし目覚めた場所は雪の無い場所で、そこには自分が助けたユキヒョウがいて、
更に村の村長だと言うアクバル3兄弟に助けられたことを知る。
その村はユキヒョウの村で更に女が少ないから一妻多夫と言う日本では考えられないし
更に同性同士も当たり前みたいなケモ耳ゲイパラダイスでした。
そして由希は日本での愛されなかった過去をアクバルに話アクバルは自分たち兄弟の
妻として暮らして欲しいと告げ、直ぐに実力行使してしまう。
翌日にはアクバルの弟にも抱かれ由希は初めてこのままでいいのかと困惑し
日本へ帰ることに決めるがトラブルで帰れなくなり3兄弟と何もしない約束で
雪解けまで待つこと。
その生活の中で、ユキヒョウが人間に殺されて恨んでいたり、病気の子供を
由希が手当したりと、誰にも必要とされていないと思い込んでいた由希が
次第にネガティブから脱却しつつ、ダメ押しのように3兄弟が遭難して亡くなった
由希の両親を弔っていて、愛されていなかったと思っていた両親からの愛を
感じる遺品に涙する展開。
このままハッピーと思われたが、由希を探して山に来た友人たちがいる事を知り、
危険な氷の道を通って友人たちに無事を知らせようとした時にユキヒョウを狙う
狩人とのトラブルで3人を失ってしまうと思った時に3人への気持ちを自覚し~
そんな風な流れで、ユキヒョウの村で3人の花嫁として暮らす事になるお話です。
エロ甘で、過激な2輪挿しもあったり獣姦設定がありますが、痛さの感じられない
只々エロ甘に仕上げたケモ耳もので楽しめました。
今井真椎さんといえばSM!そして痛い!
それがどうでしょうか、この商業2冊目は180度違ってとっても甘い1冊で、花嫁設定に、しかもユキヒョウのケモ耳もふもふが3頭も登場する4P♪
更に、嬉しい事に(自分的)獣姿での4Pもあり☆獣姿のチ○コは猫科らしくトゲトゲ付き♪
そんなところに、しっかり萌えどころを入れてくださってありがたや~vなのです。
しかもタカツキノボルさんの人型に丸っこい耳&斑点入りのしっかり太い棍棒のような尻尾姿がこれが萌え~なのです!!
タカツキ絵にこのバランスは滅茶意表をついてイラストを見た時興奮してしまいました!
両親が山岳写真家で、いつも一人で留守番の為に愛情に飢えていた主人公の由希。
10年前両親がヒマラヤに出かけそのまま行方不明になり、叔父の世話になったが、親への愛情渇望から、叔父に恋心を抱くようになり、抱いてもらうのではなく一方的に奉仕する関係ではありましたが、医師の叔父の為に医者にもなったし、愛していたのに、ある日突然嫁をとるからと捨てられてしまった由希は、希望を失い、両親の眠るヒマヤラに出かけます。
ガイドに止められる冬の悪天候であったのに、無理矢理出かけたその場所で彼が見つけたのは、罠にかかって怪我をしたユキヒョウ。
それを助けたところで、由希は突然気力を失くし死んでもいいと想い意識を手放すのですが・・・
目が覚めると、そこは雪山でなく土の地面の土地の温かい小屋の中。
現れたのは、そのリンシェという村のユキヒョウを先祖に持つ村長だという銀髪のアクバルという男。
彼に村の事情を説明され、由希はこの村に伝わる花嫁である神子の条件にぴったりであり、神子なのだと決めつけ、花嫁になるのだという。
しかし、由希が違うと言うとあっさりと引きさがり、村の外の天気が回復したら送って言ってあげると言う。
気を許した由希がアクバルの質問に応えていくうちに、自分が死ぬつもりだった事をいってしまい、ならばその命を我々兄弟が貰い受けるといって、アクバルに抱かれてしまうのです。
この話の中に困難と言えるほどの障害は存在しません。
由希は、健気というべきかヘタレというべきか、人はいいのかもしれないです。
愛情が欲しくてたまらない子というのは確かだと思います。
だから愛をくれる人には無条件で優しくなれるのかも。
アクバルも優しいんですよ。
この村の特殊事情があるのですが、最初は神子だと思っていたのに違うとわかると潔く相手の意思を尊重する。
今までも神子として連れて来られた女性が何人かいたらしいのですが、皆村に帰りたいと言われて帰してしまっている。
滅茶優しくないですか(驚)
その割に、由希に帰る場所がないと知ると強引だったりして、天然を感じさせもするのですが、それはこのヒマヤラの山の谷あいの文明とはかけ離れた村という場所的設定があるゆえかもしれないですね。
アクバルには弟がいます。
次男のシジムは最初黒いユキヒョウの姿で登場しているので由希は気が付きません。
アクバルに散々抱かれたあと人間の姿で出てきたシジムは強引です。
次はオレの番だといって、強引に抱いちゃって、そこへアクバルが登場して、やれやれ・・・とじゃぁ、次はと、由希始めての経験なのにガンガンエッチされまくりでしたw
最後に登場するのは三男のリアンです。
アクバルとシジムが外出している時に下山しようとした由希に声をかけます。
彼が、由希が助けた怪我をしたユキヒョウだったのです。
彼はまだ学生で、昼間は学校へ通っています。
抱かれはするけれど、あくまでも由希の意思を尊重して彼が帰りたいといえば、それの通りにしてあげようとする。
元々女性の少ない村なので、1妻多夫制であり、あぶれた男同志が番うこともあり、ゲイであるユキにも住みやすい村であること。
何より、無医村であることが研修医であった由希の職業を生かす設定にもなっており、無理矢理でない自らの意思と、花嫁とはいうものの、その意味合いはちょっぴり薄いのでベタコテ花嫁設定でないのが、自分的に嬉しい。
エッチは最初1人、次2人、そして最後3人でとどめが獣姿の獣姦という、3兄弟で共有という面も無理矢理がなくて、甘いのだが、それが案外ソフトさを演出していていいのかも?
しかし、トゲトゲが登場した時はやったよー♪と思った。犬系はコブなんですがねw
それにしても、獣との4Pの体制がうむむむ???
色々突っ込めば、突っ込みどころや疑問点もあるのだが、それは捨て置いて、この作家さんでこんな甘い作品が読めるとは、意外で面白かったです。
ケモ耳+人の4P話です。
そのケモ耳は、作者のネコ科イチ推しのユキヒョウ(雪豹)ですって。
これは、腐のネコ好き皆様にしたら「おお♪」となることでしょう!?
橘もネコ好きの端くれとして、ウフフ(=^・^=)゛だったんですが…
でも、読み始めてみたら、主人公の由希の魅力が橘には伝わって来なくて;
純で一生懸命なのは良いのだけど、自立できていないし、淋しいのは他人のせいみたいなのが、どうも鼻に付いてなかなか取れなかったんです;
だけど、ユキヒョウ3兄弟に会ってから由希の評価は変化しました。
「あーこの人は根っからのクマリ(神の花嫁)なんだなー」って思えて、それなら仕方ないでしょーみたいな^^
初貫通も二輪挿しも4Pもネコ科の棘チンと、由希自身が「!?!?!」と困惑しても、コトが過ぎればスンナリ許容(って言うか、もっととねだってる!!)できる由希のホスピタリティーに感服しどうしでしたv
スルスルと読み終えてみれば、トラウマだった両親のこと、男だからと気持ち悪がられていた叔父のこと、その叔父への恋心で研修医になったこと、ユキヒョウ村に来たお陰で全てが決着付いたり良い方に動いています。
それに、ユキヒョウ3兄弟の、美形の、大人・元気系・年下クールの善良キャラはどなたの好みにも合うでしょう。
前作【告解の死神】で先生に貼られた“痛い”や“切ない”のレッテルを、お名前の通りの忌々しい作品を期待していた橘には、肩透かしでしたが、
「ちょっと痛くてとても甘い、纏まった作品」だなと思いました。
色々なジャンルを手掛けてこその前進とは分っているのですがね。
棘チンの件をもっと詳しく読みたかったなぁ!