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mayonaka no pride
自分が強姦されている時間に殺人事件が発生。アリバイのある人物がおらず、嫌々ながらも強姦魔と協力して事件の真相を探るお話です。
強姦がアリバイになり、加害者と被害者の関係でありながらも、殺人事件についてはその相手しか信用出来ない。被害者側が圧倒的に可哀想ですが、二人の関係性自体は設定として面白いなと思いました。
しかし、強姦魔と協力する必要性が全く感じられず残念。
通報すれば普通に警察が駆け付け、人間関係をきちんと構築している相手が他におり、疑いを向ける相手も限られています。
この状況では暴行された事実を打ち明けられないのは仕方ないとしても、協力関係になるのはかなり不自然でした。
雪山の山荘や絶海の孤島など殺人事件の起こった場所に閉じ込められ、周りの人物が全て信用出来ない状況下でないと納得出来ない関係性だと思います。
そして強姦の言い訳もかなり無理があったので、もっとあからさまにサイコパスな激ヤバ攻めで読みたかったなと思いました。
なんやかんやでサラッと読めてしまったのですが、ストーリーに乗り切れずとても残念です。
遺産相続、隠されたお宝の謎、殺人事件…が絡むサスペンス寄りな作品。
そこに、いおか先生らしい「男x男」のちょっとバチバチした恋が加わると…
主人公は街の何でも屋さんの社員・朝陽。
今回、会社にいつもとは桁違いの大きな仕事が舞い込む。
それが、相続した屋敷の中に隠されているらしいお宝を探してほしい、という依頼。
なんでまた何でも屋に?
…と思うけれど、親戚内の相続争いがあってコソコソ探したいから、と言う。
しかし肝心のお宝がどういうものなのか全くわからない。屋敷に住み込んで全ての部屋を調べる事になるが、初日の夜に朝陽の部屋に何者かが侵入してきて…
…と始まります。
もうのっけからレイプです。
ノンケの朝陽ははじめ強気。しかし侵入者の煽りに口答えしているうちに快楽に負け、ゴリゴリに最深部への挿入まで許してイキまくってしまう。
果たしてそのレイプ犯が本当の相続者・安藤。
つまり、仕事を依頼してきた人間はニセ者だったのです。
しかも、その一夜の間に一緒に屋敷に入っていた何でも屋女性社員が殺されていて。
…という感じで推理モノっぽく始まるんだけど、BLとしては一種のケンカップルのような感じ。
安藤も朝陽と共にニセ依頼、殺人犯、お宝、の解明に加わり、朝陽は反発しながらもまた安藤に抱かれ…みたいな。
結局、殺人の方の解明は朝陽にとって苦い結末、お宝の解明は呆気なく。
朝陽は意地っ張りだけど、安藤への好意を自覚してからは潔い感じで、正にいおかいつき節!というカッコいい男同士カップルになります。
総合「萌」で。
ツッコミどころは多々ありますが、上手くまとまってするりと読んでしまえました。
元々、ミステリーばかり読んでいたので、こういう謎解きものといいますか、
探偵ものは好きなのですが、犯人探しも宝探しもいまいち盛り上がりに欠けるかと。
BL的にもラブに物足りなさを感じるというか……
朝陽が安藤に惹かれるのはなんとなくわからないでもないのですが、
安藤が初対面の朝陽を、っていうのはちょっと強引かなぁ……
欲をいうなら、朝日と大伴の関係をもう少し掘り下げて描いて欲しかった。
そうすれば、人情的にもう少し盛り上がったかと。
そして蛇足ながら、タイトルも『相続人と蜜月』の方が好き。
朝陽のキャラクターが好きだったので、なんとか「萌×1」
別レーベルより出版されていた小説の加筆・修正版とのこと。
國沢さんの挿絵が色っぽいこちらのほうで初めて読んでみた。
とある豪邸に隠されているらしい財産を見つけるという仕事依頼が、受け・朝陽の勤める何でも屋に舞い込んできたのがきっかけ。
調査を始めた直後の事件となった何でも屋の同僚女性の殺人事件の犯人捜し、依頼人となった攻め・安藤の祖父が遺したかもしれないお宝探しを中心に話が進んでいく。
二つの謎を追っているうちにお互いの事が気になって…というのはじっくりと読めて充分伝わるので、中盤のエッチシーンには萌えを感じた。
しかし、【それにしても安藤っていつの間に朝陽に一目惚れしたの?】って疑問が出てくるのだけど…
いくら「怪しかったから」と安藤が言い訳をしても冒頭の、しかも初対面すらしていないそばから朝陽をゴーカンするって点が唐突すぎた。
ただ、話が進む中で矛盾はあったが、事件のほうも仕事の依頼も無事に片付いた後の後日談を読んで、人情を盛り込んでいる部分が何気にいいなと感じた。
何でも屋で働く朝陽が社長たちとある屋敷の宝探しを高額な費用で依頼され、
朝陽と社長と2週間前に雇った女性を伴い、その屋敷の新しい主人に依頼された通り
家族のような振りで屋敷に入り込み、捜索を開始することになるが、
本格的に捜索する日の朝になって雇ったばかりの女性がナイフで刺殺される姿で
発見されるが、実はその殺されたであろう時間に朝陽もまた、見知らぬ男に何者だと
脅され、レイプされる事態になっていたりします。
見知らぬ男にレイプされた事実を隠して目覚めた日に女性が殺される。
更に疑いは自分たちに降りかかり、依頼主も実はまるっきり別人で本来の新たな
屋敷の主人が実は朝陽をレイプした相手だったと言う展開。
殺人事件については、早い段階で何やら解るのですが、朝陽と屋敷の主人である安藤は
そんな出来事があったのに、平気な感じで共に宝探しを続行する不思議。
もっとも朝陽は仕事熱心で、レイプの件は後回しにして依頼された宝探しと
殺人事件を気にしている感じではあるので、アリなのかと思うのですが・・・
安藤はやはり早い段階で朝陽の事を好きになっていたみたいで、レイプ後も
あっさりまた抱いてしまう展開で、朝陽も気持ちが定ならないまま抱かれてしまう。
結果的には安藤がかなりメロメロな雰囲気でラストを迎える内容でもあります。
レイプした男を信じるか子供の頃から親しくしている相手を信じるか、
そんな選択も有ったりするのですが、意外とそれもあっさりした感じで
深みには少し欠けている気がしますが、それも受けキャラの年相応に見えない
子供っぽさがそう感じさせるのかもと思える作品。
08年『相続人と蜜月』を改題&加筆修正した作品だそうです。
いおかいつき作品で、挿絵が國沢智さんとくれば
『リロード』のようなテンポの良い事件モノ&男前カプかと思ったのですが…
うーーーん…サラっと読めますが、
ところどころ荒い部分が気になってしまいました。
事件解決のため、メイン二人がやむをえず行動を共にする。
この展開にいまいち説得力を感じませんでした。
どうせなら絶海の孤島とか、
何が何でも一緒にいなければならない設定にすればいいのに…。
主人公は「何でも屋」の社員・朝陽。
「祖父から相続した屋敷の隠し財産を探してほしい」
との依頼を受け、間借人を装い豪邸へ。
初日の夜、寝室に現れた謎の男に強姦されてしまう朝陽。
更に翌朝、同行した女性社員が何者かに殺害され警察沙汰に。
現れた安藤(屋敷の相続人)は、昨夜自分を強姦した男で…。
まず、冒頭の強姦シーンが謎でした。
見知らぬ人物がいたからって、いきなり強姦する意図が全っ然分かりません;;
その後、遺産を探すためとはいえ
殺人現場で平気で寝泊りを続け…という展開も恐ろしく緊張感がない(それを許す警察にもビックリ)。
事件については、殺人事件と遺産争奪戦との繋がりが薄く
どちらかに絞った方が良かったのでは?と思いました。
安藤(攻)は、ロクに謝罪もなく口説いてくる尊大さが好きになれず
朝陽(受)は、言うことは男前なのに行動が伴わないのが惜しい。
ラスト、利益より町の人の力になりたい!との信念は立派ですが、"所詮安藤にお金を出してもらっている立場だよね…"と冷めた感想を抱いてしまいました;
自分の体裁のため、強姦されたことを黙っている呑気さにもモヤッと。
5年前の作品ということもあるかもしれませんが、
『好きこそ~』『リロード』など、今まで読んできたいおか作品と比べると
展開やキャラの魅力が薄いかな…と感じてのこの評価です;
國沢絵で描かれる男前な二人は素敵でした。