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もう一度キスを――きみが嫌でなければ
usotsuki shinshi wa kaku kaktariki
両親亡き後貧しいながら健気に頑張る大学生が、偶然出会った美形の公爵様に執着され
ぼんやりと流されていつうちに絆され恋人になってしまうまでのおはなし。
グレアムは親の愛情を受けずに育ち公爵となるべく厳しく教育されプレッシャーから逃れるためラッセルという正反対の性格の庶民派人格を生み出したのですが、子鹿のように可愛く天使のように清らかな雪耶にであって、歪みがいやされたようです。
そうなるともうラッセルは役目を果たし消えて行くことになるという時に、泣いて引き止める雪耶の言葉に、なんと第三の人格登場。
ふたりを統合したらしいのですが、共存するのでエッチの時も3人が時々入れ替わりややこしいことに…
これはコメディなんでしょうかね。
それぞれが反論したり突っ込んだりと忙しいこと。
3対1で付き合うのでしょうか、またそのうち何かあって別人格を生み出しそうで前途多難です。
何かのきっかけで雪耶を忘れられたりして…
でもきっと優しい雪耶は、何があっても見捨てることなく一途にそばにいることでしょう。
やった!大好きな富豪にさらわれ、キャッキャキャーだと思っていたのですが
違いました(;^ω^)
受け様は貧乏ですが、健気に頑張っている方でいい子です
攻め様は…あれ?双子??三つ子??と
誰がどれなんだろう?と思っていたのですが
多重人格者だったようで、素敵な性格の違う3人の性格が出てきます
実態的には1対1なんですが、心は3対1ですw
自分的にはもう少しこの4Pといいますか、絡みがもっとあってもよかったように思います
最後の方でベッドにあがらずしちゃうのは萌えちゃいましたがw
多重人格、今でいう所の解離性障害がテーマになっている作品でしたが、
シリアスなのかシュールなのか中々に複雑な感じの話です。
結果的には甘いお話に分類されるのでしょうが読み終えた後はもやっと感がある。
攻めになるグレアムは英国侯爵で受けになる雪弥はイギリスの友人と会う為に来た
旅行者で、友人と待ち合わせた場所に行く時に乗ったエレベーターが故障し
同乗していたグレアムが具合が悪くなり、雪弥が介抱した事から出会います。
雪弥を自宅に強引に招き、さすが侯爵様ですねと言うオレ様傲慢的な流れで
雪弥を強引に押し倒してモノにする展開です。
更にそれだけに留まらず、侯爵様の中には別人格まで存在していて、
雪弥はそれに気がつき、それぞれ双方と交流を持ち、強引なグレアムの事を
別人格のラッセルに話すとか、ラッセルからグレアムの生い立ちを聞かされて
グレアムの事なのに我が身の事のように怒り悲しみと言った感じですね。
グレアムは瞳の色が違う遺伝子の病気を生まれつき持っていてそれが原因で
母親に疎まれ、それが長年ストレスになったのかラッセルと言う別人格が現れる。
雪弥はその別人格の二人とそれぞれに別人としての付き合いを持ったことで、
主人格のグレアムが雪弥に恋した事で精神的に落ち着きラッセルの存在が
不要になってしまう感じになり、雪弥はその人格がいなくなってしまう事に
悲しみ引き留めようとする。
結果的にはまたまた別人格が形成されて、でもその人格はグレアムとラッセルを
融合させるための人格で、その融合もきれいさっぱり無くなるのではなく、
それぞれの意志を持ちながら統合を図ると言う展開で、雪弥は3人の人格に
愛されると言うストーリーです。
解離性障害がテーマの作品って結構ありますが、難しいテーマだと思うのです。
一歩間違うと突っ込みどころ満載の流れで終わってしまうし、
完璧なハッピーエンドにするにはかなり苦心するような気がするのです。
この作品はハッピーエンドになっているようですが、個人的には違和感が残ります。