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gubijinsou monogatari
帯やあらすじを見て期待して読んだのですが・・・何だか肩透かしをくらいました。
最初の方は祐樹の父親の日記の「かおるさん」や、偽名を使って下宿する話をなるほどな(?)と思い読んでいましたが、正直メインの祐樹と隼人の絡みが薄い・・・。
無事に2人はくっついたのは良いんですが何だか消化不良な感じ・・・後半になって隼人がワーっと告白したのが何だかな・・・両思いなのはいいんですが。もっと、こう、2人が仲良くイチャイチャしている描写がほしかったです。
2年前に亡くなった父親の20年前の日記を偶然見つけた受けになる祐樹。
大学進学で上京する事になった時、父の日記に書かれていた虞美人荘へ
ある目的のために訪れる。
父親の日記に書かれてあった人物に会うための訪れた虞美人荘で出会ったのが
不愛想で横柄な態度の攻めになる隼、モデルをしているイケメンなのに初対面から
何故か突っかかってくるのです。
更にそこで20年前の父親の初恋相手が未だに虞美人荘物語に住んでいることに驚き
いつのまにか祐樹もそこに下宿することになってしまう。
父親の初恋の相手に父親が誓った永遠の愛、複雑な想いを胸に秘め、
虞美人荘で暮らし始め、父親の初恋相手にいつしか嫉妬をしてしまう展開。
それは父親の初恋相手に突っかかりながらも一緒に暮らしている隼にいつしか
自分も恋をしてしまっていたからで、その隼が好きな人が父親の初恋相手と
思い込んだことから切ない恋心を断ち切るように誰にも告げず虞美人荘を出て行く。
父親の日記から始まる切なくてほのぼのした虞美人荘でのお話です。
この本、副題が「美男子だらけの下宿人」とか帯には「下宿はキケンがいっぱい/憧れのモデルとひとつ屋根の下」と書いてありますが、それを鵜呑みにしたイメージをすると全然違いますからw
一見コメディタッチを思わせるような雰囲気を表紙と帯で煽りながら、実は内容としては方向は全く違う所にあり、誠実で真面目でアットホームで、18歳の主人公の身の丈にあった物語が展開されます。
祐樹は大学進学のための住まいを探す為にわざと一人で上京します。
それは、亡き父親の昔の日記に見た内容を自分の目で確かめたいと思った為。
その日記には、恋人の「かおる」について書かれてあり、ほんとうは自分と母親は愛されてなかったんじゃないか?という疑問を持ち、その「かおる」という人を探す為に訪れたい場所があったからです。
そこは父親が学生時代住んでいた下宿の”虞美人荘” 古くてボロい建物だけど周囲は綺麗に手入れされ、まだ残っていました。
そこの大家のおばあさんである孫の隼人に声をかけられ、おばあさんに招き入れられると、まだその「かおる」が住んでいた!しかも男性
そこには全く住むつもりもなかったし、身元がバレたら困ると思い、祐樹は偽名を使いますが、おばあさんは人がよいので、確認もせずに祐樹を受け入れると、そしてここに住むことになってしまいます。
この下宿の孫の隼人、ファッション雑誌のモデルをしている大学生です。
最初の出会いの時も大変無愛想ですが、実家にいる時も何もしなかったために何もできない祐樹に、文句を言いながらも面倒見がよく世話をやいてくれるのです。
これが後の彼の心に繋がります。
祐樹は、かおるがどんな人なのか知りたくて、隼人に聞きます。
かおるを見ているうちに、彼に接する隼人の姿に好きという感情が見えてきて、それに心の痛みを覚えるようになってきます。
無愛想だけど面倒見のいい隼人が気になるようになってそれが知らないうちに恋に発展してしまっていたのです。
雑誌を見ていたからモデルだとは知っていたけど、帯にあるような憧れのモデルじゃないです(笑)
他に下宿人がいますが、皆10年以上住んでいる人ばかり。
刑事の京極、無免許医(?)の宮本、作家の田中、そしてかおる。
イケメンかどうかはおいておいても、皆この下宿で家族みたいに暮らしているのです。
みんなが大家のおばあちゃんを親のように慕い、隼人もおばあちゃんの為にモデルの仕事をして、そういうアットホームな雰囲気の中で自然に育って行く小さな恋心。
父親とかおるの疑問についても、最後で解けるようになっています。
流れとしてはとても自然で、最後に怒涛の・・・という部分は許容範囲のキス+α程度で終わっている点も、納得のクライマックス。
柔らかいランディングで、ほのぼのしたお話でした。
残念ながら、主人公や隼人などの主人公のキャラに萌えはないのですが、話としてはいい雰囲気なのが親しみが持てます。
下宿人のキャラも興味がなくはないですが、何気に意味深なモノがチラっとあったりして、いや、これはこれで終わったほうがいいと・・・?