親友以上義兄未満

shinyuu ijou ani miman

親友以上義兄未満
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×21
  • 萌1
  • 中立2
  • しゅみじゃない0

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レビュー数
2
得点
9
評価数
4
平均
2.8 / 5
神率
0%
著者
妃川螢 

作家さんの新作発表
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イラスト
海老原由里 
媒体
小説
出版社
イースト・プレス
レーベル
アズ・ノベルズ
発売日
価格
¥850(税抜)  
ISBN
9784781610191

あらすじ

侑樹は総務部の課長代理として会社の不祥事対処に追われる毎日。
そんな憂鬱な朝、企業医として新たに派遣されてきた医師と対面することになったのだが、なんと相手は数年前に離婚した元妻の兄、洽一だった。
高校三年で出会って以来、親友として、そして侑樹が洽一の妹、江美と結婚してからは義兄弟として絆を深めてきた二人。
だが離婚後はすっかり疎遠になっていた。元親友、元義兄、そのあとに始まるのはいったいどんな関係?

表題作親友以上義兄未満

親友でERの医師で企業医として現れる
洽一の妹と結婚して義弟になったが離婚

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数2

突き詰めて考えなかった為の遠まわり

高校時代の親友同士の二人が遠まわりをしながら随分前から互いを思い合っていたと
心を通わせるまでの話を二人の仕事を絡めながら描かれている一途な思いを感じる作品。

既刊の「紅茶とショコラと公爵の求愛」の主役二人と息子ちらっと出て来ているのですが
それは今回の主役の二人が遠出をして紅茶専門店へ二人で出かけた時にちらっと登場。
それでも息子がなんとなく大きく成長しているように感じられるシーンがありました。

今回の二人は互いに親友以上の思いがある時期を境に育っていたのですが、
一方はそれを自覚しつつも踏み切ることが出来ず、一方は共にいて意識が常に
向いているのに、その事を深く考えもせずに親友以上の切れない絆に満足するような
気持ちでいたことに始まります。
親友同士で、互いに一緒にいる事が誰といるよりも安心で当たり前、
そんな時に親友の妹と3人でいる事が増え、侑樹は就職に向け、洽一は医大生ゆえの
忙しさで時間がかみ合わず、逆に洽一の妹との接点が深くなりそのまま男女の関係になり
結婚してしまうが、3年後に離婚を切り出され、義兄弟としても親友としての立場も
疎遠になり始めてしまう。

そして数年後に侑樹の会社の企業医として洽一がやって来て、妹の事もあり
洽一に対して申し訳ないと言う負い目があるために昔のように接する事が出来ない。
しかし、そんなことは気にするなとばかりに仕事で体調を崩しがちな侑樹を
あれこれと昔と変わらずに気にかけてくれる洽一と次第にわだかまりが消えてくる。

洽一はある決意を秘めて侑樹の元へやってきたのですが、その事がキッカケで
思いを自覚したばかりの侑樹は戸惑いと困惑だらけの中で洽一に去られてしまう。
二人の間に洽一の妹が入り込んだことで遠まわりをした二人が長年の思いを
自覚し、互いに求めあうラブストーリーと仕事に対する堅実さが二人ともあり
とても素敵な作品になっていました。

5

略奪愛?というか奪還愛かな

洽一は昔の約束通り陰ながら侑樹を見守るというところが一途だなーと思いました。
親友として妹の夫としてつかず離れずの関係を続けていたのに、妹の離婚で疎遠になるのです。そのままずっと親友としてたまに会う関係でいるのか、気持ちを伝えるのか分かれ道ですね。
お互いがお互いを大切に思っているからこそあと一歩が踏み出せないんでしょう。

作者あとがきによると、編集部からの提案でカバー絵がカップル+女性になっています。
読者の反響をリサーチしたいと。
私はあとがきを読むまで目に入りませんでした。
大好きな絵師さんでもないとじっくり見ないものかもしれません。
見直してみて、あーそういえばいたんですね、という感じで。
私の希望としては要らないと言うか、いて欲しくないかな。
特にこの絵の女性(攻めの妹)は、兄とその親友の気持ちに気付いていながら
仲間はずれが悔しいのか淋しかったのか、邪魔をしたわけですから。
女の自分のほうが有利と計算して侑樹の洽一への気持ちが無自覚なのをいいことに奪います。その後やっぱり自分を一番にしてくれないことに焦れて、何も言わずに離婚し傷つけ仕事のために渡航してしまいます。
放り出された侑樹が立ち直ることができずに苦しめ続けるのは酷すぎます。
離婚後、罪悪感から侑樹が洽一と距離を取り離れていくことまでが計画通りだったとしたらすごいですね。

最後まで読んで「紅茶とショコラと公爵の求愛」に少しだけリンクしている作品だったのを知りました。読んだのはだいぶ前だったのですが主役カップルと息子が元気できっと今でも甘々なんだろうなお思わせるようなちょっとした登場でした。
こういうのもいいですね、昔の知り合いの近況を知ったような感じで。

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