好きって言いたい

sukitte iitai

好きって言いたい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神41
  • 萌×235
  • 萌20
  • 中立1
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
19
得点
406
評価数
98
平均
4.2 / 5
神率
41.8%
著者
安西リカ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
おおや和美 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥560(税抜)  
ISBN
9784403523304

あらすじ

美人レストランオーナーと、口下手新米銀行員。
一目惚れから始まる年下攻ラブストーリー!!
安西リカ、待望のデビュー文庫!!

レストランオーナーの和泉(いずみ)は、取引銀行の新米担当者・内田に一目惚れをする。
相手はきっとゲイじゃない。
だから見ているだけで満足だったのに、彼は毎日ランチに通ってくるようになる。
そのくせ難しい顔であっという間に平らげるだけの内田に戸惑う和泉。
でもそれが緊張のせいだとわかり、口下手ながら誠実な彼にますます惹かれていく。
そして初めて外で待ち合わせて食事をした夜、二人は結ばれるけれど……?

表題作好きって言いたい

23歳,取引銀行の新米担当
27歳,レストランオーナー

その他の収録作品

  • プラチナリング
  • あとがき

レビュー投稿数19

素敵な人と素敵な人の弟

Kindle unlimitedにて。すごく良かった…!読みやすく展開と文章にストレスが無い、純度の高さ。そして大切なことが詰まっていたし、幾らでも読めるくらい登場人物が魅力的で居心地がいい。安西先生の後書も楽しそうで、のびのびいきいきと書かれている小説って感じられるものなのだなと思いました。
お世辞が下手で愛想のない銀行マンが慣れない恋に頑張るのも、年下でちょっと可愛いのも最高。Hの時に余裕ないのも滾る。
和泉に審美眼があり、ほぼ対等に理解できる真一(彼氏の兄)もまた良いキャラでした。彼も本気で和泉を好きになり劣勢を感じるからこそ「お前(真二)にはこの価値は分からないだろうけど」と何かにつけて釘を刺していく。嫌な奴になりそうでいて、どうして自分の方が和泉と話が合うのにコイツなんかと、という気持ちには嫌いになれなかった。でも真っ直ぐな真二から和泉は目移りなんてしないし、それが彼の審美眼だった。話が合うのと恋は違うのだというのは少し残酷だけど思うところがあったのでキッパリ書いていただいて納得できました。
和泉が自分なら選ばないような貰った指輪をずっと大切にしているのもすごく良い。一生懸命選んだ彼の気持ちが、姿形が優れている事よりも大事で嬉しいもんね。

1

一目惚れから始まる、最高に素敵な2人のお話

もう、もう…やっぱり安西リカ先生の現代もの、最高!!

読み始めてすぐ止まらなくなりました。
特に序盤の2人の出会いと会話を交わすシーンが面白すぎて笑

2人が初めて外でランチを一緒にした際の会話が、もう!
「いい天気ですね」を4回繰り返す広がらない会話に、和泉と同じく噴き出しそうになりました。

で、こちら、たまらなく甘く優しく柔らかい気持ちになる、「一目惚れ」から始まるストーリーでした。

和泉(受)視点のお話もめちゃめちゃ良かったけど、攻めの真二視点の後半が特に良かった。

双子の兄へのコンプレックスと、和泉を取られてしまうんじゃないか、という不安。

恋人や伴侶となる人の条件や理想として「価値観の合う人」とよく言われるけれど…

価値観が合わなかったり、または理解できない部分があったりしても、大きく違うからこそ惹かれたり魅力を感じたりすることもあるんだよな、と。

美的センスがなく、それをよく自覚している真二が和泉に最初に贈ったシルバーのリング。
全く自分の好みのタイプのものではなくても、もらった瞬間からそれが自分にとっての一位になった、と独白する和泉の姿に、もう胸がじーんとしてたまらない気持ちになりました。

いい男を選ぶ、いい男。はーーーー素敵だー!!

1

一目惚れ、それはある意味辛い

一目惚れはその後、本性を晒せないジレンマに陥るってことですよね。そして見た目が勝る誰かが出現したら…という不安。

最近、安西リカさんの小説を読んでますが、ほんわか、切なく、純粋な恋愛模様を書かれているので、なんだか自分の爛れ具合に落ち込むわけですが(笑)

今回も、お互いに第一印象で惹かれあった出入りの銀行員とレストランオーナ。攻めの真二がかわいい。やはり年下攻めは可愛く見えますんです。
双子兄妹の兄、真一にライバル心や嫉妬を感じている真二に和泉はキッパリと真二を選びます。
和泉のセンスの良さ、金回りにも自分がついていけてないとこにも落ち込んだり。でも、最後は兄にレクチャー頼んでプラチナのリングを渡して…

二人の幸せを願ってやまないって、そういう物語でした!

1

あなたが大好きってところがかわいくてきゅん(≧▽≦)

『ひとめぼれ』がテーマで書かれたお話のこちら。
安西先生の文庫デビューの作品でもあるのですね(⌒▽⌒)
ここから安西先生の作品が始まったのか~と思うとありがたい。


受け様は、レストランオーナーの和泉。
美しいものが好きで、造詣も深く、美意識の高い人。
懇意にしてる銀行の新担当として紹介されたのが攻め様の真二。
お互いに一目惚れで、距離が近づいて恋人同士へ。

今までの恋人に重いと言われて振られてきた和泉は、今度こそ大事にしたい恋だと慎重に、重くなりすぎないよう大人な年上を醸し出していて。

一方、不器用だけど、誠実で実直な真二。
和泉への愛はラテン系でストレート。
いいね(≧∇≦)b

真二の双子の兄の登場で、ピリピリした雰囲気になるけど、和泉がバッサリきっぱり言ってくれたのがとっても気分爽快でした(^.^)
やっとふっきれて、真二が大好きだと本音をぶつける和泉が幸せそうでよかったよかった。

書き下ろしは、大好きな攻め様視点。
昔から兄に対してコンプレックスを抱いていた真二。
和泉に対して本気の好意を抱いている素振りを見せる兄へと喧嘩になってしまう。
いいねぇ~攻め様の嫉妬(つ≧▽≦)つ

でも、和泉の悲しむことはしない、と仲直りを持ちかけてきて。
男らしくて潔くて、めっちゃカッコいい✧◝(⁰▿⁰)◜✧
和泉の事が大好きで、とても大事にしてくれている真二にきゅんきゅんしっぱなしでした。
もちろん、真二のことが大好きな和泉もハナマルです。

イラストはおおやかずみ先生。
甘い甘い2人を堪能させて頂きました( ´∀`)

0

きゅんきゅんした

一目惚れ同士が付き合うことになり、関係は深まるも一歩踏み込めないとこにやきもき。年下攻め真二が不器用でつり合うよう奮闘する姿、穏やか美人和泉が真二を思ってビシッと決めるのも良い。当て馬に掻き回されながらも揺るがない二人!!好きを全面に感じました。

和泉は経験豊富なのにちくび未開拓で、恋愛経験が少なくぎこちなかった年下の真二に開発されちゃうのも良い良い良い♡♡♡こういうとこでも、お互い大好きなんだなぁというのが伝わってきます。

大切なものをどう扱うか、自分にとっての価値、そういう信念もステキな物語でした。

1

温かくて素敵な作品

美人の年上受けという私の好みドンピシャで期待値高めで読み始めましたが、さすが安西先生、デビュー文庫にもかかわらずよかったです。

この作品は程よく甘くて温かくて読んでいてすごく穏やかで幸せな気持ちになれます。私はもっと主人公の過去が悲惨な話も好きなので、こういう類のお話って物足りなさを感じたりもするのですが、この作品は大きな事件は起きないけれど、不思議と物足りなさは感じなかったです。

平和で穏やかな作品が読みたい方におすすめです。

1

読む癒し

大きな山場があるとかメリハリ云々の話ではないのだけど、地に足がついてる感じがすごく好き。
読んでてとにかく幸せな気持ちになれました。

「一目惚れ」がテーマとのことでお互いベタ惚れしてるもの同士なので、引っ掻き回し役の攻め兄が登場しても、ドーンと構えて読んでいられる。

本当は寂しがりやなのにそれを隠してスマートな大人を演じてしまっている自分自身の問題に気づいた受けが、全てを曝け出してさらにカプとしての絆が深まる描写も良かった。

登場時はそんなキャラだとは思わなかったけど、受けは能ある鷹は〜を地でいく感じなんですね。
あれこれ造詣が深いのに一切ひけらかさないところが好感度大。
さりげなくイイものを身につけて目が肥えているのに、攻めからのちゃっちいシルバーアクセを心底喜んで大切にしてる受けの姿が尊い!と思いました。

攻めは、生真面目で誠実で今でも充分イイ男。
だけど、趣味が良く教養深い受けと比べるとあと一歩……といった自分に歯噛みしてて、発奮してる姿がまたかわいい。

将来、めーっちゃくちゃカッコよくなっちゃうんだろうなぁ。

多幸感に溢れてて読む癒しって感じで良かったです。

3

愛おしい2人の日常

安西りか先生のお話の中で、私はこれが一番好きになりました。


年下の不器用な銀行員 真二×年上なカフェオーナー 和泉

仕事の縁で、一目見た時か真二を気に入った和泉。
目の保養として見ているだけで幸せと思っていたけれど、食事をする仲になり、寝てしまって、付き合ってと言われて…

不器用で、言葉数も少ない、でも一生懸命な真二。寂しがり屋で、真二が大切すぎて臆病になる和泉。付き合って以降も、お互い手探り状態で、お互いを想いあっている2人にきゅんきゅんさせられました。
家の中のインテリアや、持ち物を、高級なものだったり質の良いものでかためる和泉が、真二が選んだシルバーリングをずっと大事に大事に持ち続けるところも良い。

大きな事件もない、2人のほのぼの、きゅんきゅんが詰まった日常のお話でした。癒されたい、甘々を摂取したい時にオススメです。

1

なんてないのにしっとりと響く年下攻めのお話

この方の小説を初めて読みました。
読みながら思ったことは…なんてないお話だなあということ。
でもそれがすごく良かった。

自分が一目惚れしたイケメンから食事に誘われ、付き合ってくださいと真っすぐな告白をされ…。こんな幸運、なかなかないですよね。
冒頭からこんな感じなので、結ばれるまでを楽しみたかった人には物足りないかもしれません。でも逆に付き合ってからを描く大人な小説だなあと思いました。

小さな不安はあるけど、大きな事件はないんです。私はこのくらいのテイストが良かったと思えました。それを良かったと思わせるのは、キャラクターが丁寧に描かれているからだと思います。 

本当はミーハーなのに年上だからと見栄を張ってクールなふりをしている和泉と、生真面目でとっつきにくい感じなのに和泉のことを大事に思って努力している内田。二人が愛おしく可愛く思えました。

やんちゃな年下ではなく、真面目に頑張って、背伸びをしようとする年下攻めです。甘いんですが、せつない。そんな気分に浸れる作品です。

1

不器用な二人の恋

ロマンティックな映画のような作品でした。不器用な二人が恋に落ち、手探りしながらお互いの気持ちを確かめていく様子が、とても綺麗に描かれていて読みやすかったです。

個人的にBL小説は両想いになるまでの展開が醍醐味だと思って読むことが多いのですが、この作品は全体のボリュームからすると早い段階で恋人同士になります。そして、その後の展開がまた面白くて萌えました。一目惚れから始まる恋愛ではありますが、キャラクターや設定に浮ついたところがない日常系ラブストーリーで、最後はちょっと感動しました。

おおやかずみさんのイラストもオシャレで大人っぽい雰囲気に合っていて素敵でした。ただ、内田はもっと短髪で体育会系の、無骨な感じの男性を想像しながら読みました。

1

とても愛おしいお話です

大好きな安西リカ先生!これで先生の作品を制覇しました~
12月発売の新作は何も考えずに即予約です
一回も外れたことのない先生の作品の中でも、これはオススメしたい一冊です。
安西先生が作ってくれるテンポが不思議なぐらい絶妙で、軽すぎず重すぎす、すぐに話の世界に引き込まれてしまう。
この小説を手に駅で待ち合わせをしながら読んでいると、あまりにも面白い冒頭部分で笑い出してしまいました(笑)

*******以下ネタバレあり*********

事故で亡くした父親のレストランを継いだ平坂和泉(受け)は周囲にも知られているゲイです。本人は言ったつもりはないがなぜか周りにバレてしまうような素直な性格です。
見た目は派手な割に中身は平凡とよく言われ、尽くしてやりたいタイプで、男に惚れては「重い」と言われて長続きはしない。もう無駄な恋はしないと決めた和泉の前に現れたのは美形の新米銀行員・内田真二。
イケメン好きな和泉は彼に好意を持っているが、相手は見る限り無口で生真面目な人で、あまり期待していなかった。
あまり会話を交わせないまま終わってしまった初対面にも関わらず、その後、真二はなぜか毎日ランチを食べてきてくれた。取引先の店だから来てくれるのかなと思っていたら、相手の好意を気づいてしまう。
理想通りの恋が自然に繰り広げ、二人は晴れて恋人になった。
あらすじを読んだ時はこれは片思いものかなと思っていたら、その二人の両片想いは束の間に実り、早っと感心したんですが、水に流れるようなとても流暢な展開でした。
普通にしては早すぎる展開ですが、綿密な心理描写と軽快な雰囲気のおかげて全然不自然と思いませんでした。逆にもどかしさがなくて気持ちよくページを進めるという爽快感がすごい!さすが安西先生ですね。
一見クールで実はとても不器用な真二の初々しさがたまらないく可愛い!初Hの翌日に「順番が間違ってしまいました」とへこむのも、「付き合ってください!」と宣言するのもたまらないです!
今までこのような純粋な恋愛をしたことない和泉にとってはなおさら愛おしいでしょう。
恋人になって、真二からプレゼントのリングをもらえて、あまあまな毎日を過ごす和泉だが、どこか不安を抱く。
ストイックで真面目な真二は自分を過小評価するぎらいがあり、見た目を褒められるのは好きではないらしい。一方、和泉は恋人に尽くして愛情表現したいのにまた重いと言われたくないから色々臆病になりつつある。
そんな水面下の不安定が消えないまま、ふたりの前に現れたのは真二とそっくりの双子の兄・真一である。
ほぼ一緒の容姿に真逆の性格。真二を心底愛している和泉にとって真一はただ別人だが、今までの真二の彼女はことごとく真一にちょっかい出せれては乗り換えっているらしい。それが真二のコンプレックスの原因だと判明し、再び思いを伝えた二人の絆はますます深めた。
ここの双子の兄のキャラも面白いが、また兄に恋人を奪われたらたまらないという風に焦ってしまう真二がもっと面白いなあ…「和泉だけは渡さない」と言い張るのも、ヘタレでありながらカッコよかったです!和泉もこれでメロメロ~素直に自分を愛してくれる年下彼氏はいいよね
それからも度々真一にちょっかい出せれるが、お二人のガードが固いですね。
自分の言葉ではうまく表現できないかも知らないが、暖かくて、爽やかなお話でした。

4

おしゃれなBL

初読みの作家さんの作品で、当たったなぁと感じた作品。
レストランオーナーの和泉。
資産家で、料理がうまく、芸術に詳しく、こころ広く……ここまで書くと
あれ?いいところばっかりだなぁと。
年上の受けだからか、よくできた嫁という印象です。
一方、攻めは真面目で口下手な銀行員。正反対の双子にコンプレックスを持っていますが、素直なイケメン。
暖かい周囲も二人を見守っています。
明るく、おしゃれなお話を読みたい人にオススメ。

0

まっすぐなのが気持ちいい

表題作と続編の二本立てです。長さの比率は、4分の3と4分の1という感じでした。

「好きって言いたい」
和泉の目線で進みます。一目惚れ同士で、びっくりするくらいうまい具合に真二(攻め)と両思いになった和泉(受け)。幸せなのですが、嫌われたくないからと、真二が好きらしい「大人な自分」を装ってしまいます。そんなとき、真二の様子がなにか違うことに気がつき…。

「プラチナリング」
真二の目線で進みます。双子の兄・真一が和泉にちょっかいをかけるのが気が気でない真二。和泉を疑っているわけではないけれど、コンプレックスが拭い去れない真二は真一とケンカをしてしまう。それを知った泉は…。

前作ではうまく行き過ぎて逆に不安になっていた和泉が、真二も同じように好きになりすぎて臆病になっていたんだと気がつき、自信がついてからは、自分が好きなのは真二だと言い切り、真一と対峙するのが気持ちいいです。 

そして、花嫁(和泉)の父・佐久間と、友人の洋人、読んでいて本当に大人のいい男だなぁと感じたので、イラスト見たくなりました。二人のラブな絵もいいですが、「重い、ウザい、湿っぽい」と呆れられた場面とか、洋人の挿し絵が欲しかったです。

明るく、とんとんとテンポ良く話が進みます。恋愛中心のストーリー仕立てではありますが、二人でもだもだ鬱陶しい展開ではありません。誤解もありますが、切なさはほんの少し。二人のラブに向けたスパイス程度です。臆病ながらまっすぐ好きだと手を伸ばす、そんな二人の恋模様です。

格好良いけれどカワイイくもある年下攻め、美人だけどオトコマエでもある受け、周囲に温かく見守られる社会人同士の恋、ほのぼの甘い話、がお好きな方にお勧めだと思います。

3

甘々

テーマは「ひとめぼれ」
そこから始まるとっても甘い、そしてすごく優しい恋のお話です。

安西先生の作品は、すごく甘くて可愛くて主人公たちが一生懸命で
読んでいて応援したくなるようなお話が多いですね。
このストーリーも、今までの経験からちょっと恋に慎重になってる受けと
一生懸命なんだけどぎこちなくて口下手な攻めの、
お互いに一目惚れから始まった、とっても優しいラブストーリーです。

年上の和泉はいろいろ恋もしてきたし、それなりに経験もあるんだけど
今回ばかりは今までとは違って、ちょっと必死。
それだけに、すごく慎重になって考えすぎてしまい
自分で勝手に理想をつくりへんな我慢をしたり自分を作ったりしてしまい
それがかえって笑いも涙も誘います。
取引先銀行の担当になった真二は、くそ真面目で誠実な人。
最初の頃は話が続かなったり、笑いのツボがまったく違ったり
普通の人ならあっという間に愛想を尽かされてしまいそうな真二だけど
和泉だったから、そんな真二の良さをきちんと受け止めて
「ただの一目惚れ」で終わらせなかったのだと思います。

途中、真二の双子の兄のちょっとした当て馬騒動はありましたが
揺らぐことのないお互いを信じる気持ちと、強い絆で結ばれた愛情が
二人をより強く結びつけた結果となりました。

真二が贈ったシルバーのリングも、和泉だからこんなに大切に
どんな高価なものにも代えがたいと理解してくれているのだと
物や金額ではなく、心や気持ちや信頼というものを
とっても大事に思える和泉だから、真二のことを信じて
想い続けられたんだと思いました。

不器用ながらも真っ直ぐに和泉への愛を貫く真二の誠実さが
このお話をより素敵なものにしています。
そして、その真二を全身で受け止めながら大切に愛を育もうとする和泉。
和泉のことを「和泉」となかなか呼び捨てにできず
「い・い・いずみ・・」とどもってしまうほど緊張しいで
かなり奥手そうに見えるのに、Hはなかなか大胆な真二も見どころです。

安西先生の作品、これからも読んでいきたいです。

3

すごく好きな作品です

一目惚れをテーマにしたというこの作品。
とにかく、二人が出会ってからすでに恋愛が始まっているような胸キュン感がずっとあります!
不器用な攻めの一生懸命な姿や、受けが素直に自分の感情を言えるようになるまでの過程。
その全てにドキドキしながら萌えました。
お気に入りの一冊です。

3

じわじわと幸せ感が伝染しそうでした!

真面目で不器用な年下攻め×美的センスのある美人受け
キーワードだけでもグッとキタのですが、
こちらがデビュー文庫だなんて信じられない!!
まるっきり文章に淀みがないです。とても読みやすかった!!

レストランのオーナーでゲイの和泉が、
取引先の新しい担当の銀行員・真二に一目惚れして…から始まるのですが
真二の不器用さに思わずくすっと笑ってしまいました!!
和泉の店で食べた料理をシンプルに「美味しい」としか言えない、
公園でサンドイッチを食べる時も緊張しすぎて
天気の話に相槌打つことしかできないとか…。
今まで和泉がつきあってきた相手とはまるで違う、
スレていない真摯な態度にとても好感を持つのもわかりました。
初めて二人で食事に行った後肌を重ねますが
そんなに急な展開とも思わなかったですし、
ちゃんと「付き合って下さい」と言う前に寝てしまった事を謝る真二、
男らしくて良かった!!

和泉を“大人の余裕のある人”だと真二が思っているらしいから、
好きだといつも言いたい、本当は寂しいから側にいてほしい。
過去に「重い」と振られた事もあるし、
どれだけ夢中で好きでいても、本心は告げられない気持ちが切なかったです。

うまくいっていると思っていた矢先、真二の態度がちょっと変わってきて
もしかして浮気でも…?と疑いかけつつ、
信じる気持ちが少し揺らぐ出来事が起こります。
結果的にはそのカラクリをちゃんと見抜いて、
それこそ二人の絆を強くするだけのものでしたが、
口下手な分、真二のホッとする表情や声色がなんだか想像できて
ますますいとおしくなるんですよ!。
和泉が真二に「たぶん一目惚れ」って言った時、
一瞬曇らせた表情の意味が明らかになるわけですけれども、
実際問題はそこじゃなくて…。

贈ってくれた指輪の値段なんて関係ない、
芸術に関しての知識もセンスも無くていい、
ただ、ひたすらに愛して愛されたらそれが一番幸せ、という
シンプルな愛の物語でした。

和泉が美人だってだけじゃなくて、健気なところもあり、
真二を貶したヤツにビシッと正論突きつけるあたりが男前でした!w
真二も和泉に好かれている事に胡坐をかかず、
「釣り合う男になれるように努力する」なんて
年下らしい可愛い事言っちゃって…。

とりたてて大きなハプニングがあったりするわけじゃないのですが
多少ひっかきまわす輩もいれば、
身に染みる優しいアドバイスをくれるシェフ、といった
脇キャラも個性が光っていましたし
もっと読んでいたかったです。

安西さん、素敵な作家さんだと思います!!
萌×2寄りの萌評価と迷いましたが、
今後も楽しみという事で萌×2ですw

3

幸せな気分になりました

読んでいる途中から読み終える時まで、幸せな気分でいられました。
大きな事件はないし、そんなにやな人は出ないし、日常的な、幸福感溢れるお話です。
個人的に波風のたたない幸せなお話が大好きなので、評価させて頂きました。

2

不器用だから余計に思いが伝わる

この作品は凄く好き、作者の一目ぼれをテーマにしたストーリーで、
特別な派手さやドロドロしたところは無いけれど、だから余計に惹かれるものがある。
些細な相手の態度や表情の変化、主役二人がかなりの美形設定なのも好みですね。

表題作では、レストランオーナーの有坂と配属されたばかりの新人銀行マンとの
一目ぼれの出会いが受けである有坂視点で描かれていて、過去の恋愛経験が
好きになった相手に対して臆病にさせてる感じで、実は相手も同じだった展開。
攻めになる年下の銀行マンの真二がかなりいい味出しているのです。
口下手で不器用な端正な顔立ちのイケメンなのに、恋愛ごとに不慣れな雰囲気が
逆にそそられる感じでしょうかね。
だから余計に、その一言に重みや誠実さが感じられる気がします。

有坂も見た目と本質がかなり違う面があってかなり身持ちも硬いし、大人な対応を
しているけれどホントは恋人に重いとかウザがられるのが怖くて今度の恋には
かなり慎重になっているのも萌えます。

同時収録されている話は恋人になってからの二人プラス真二の兄妹も登場します。
そして双子ってやっぱり好きになる人の趣味が似てくるのかしらと思ったり、
双子って本当に初めて接するライバルなのかもと感じる内容でこの作品で純粋な
双子兄弟としての萌えまで感じさせてもらいましたね。
読み終えて、もう1度読み返したいと思える作品で素敵でした。

5

彼だから好き

作者さんのデビュー単行本になるのですね。
非常に簡潔にわかりやすく、甘い甘い二人を描いている。
ともするとライトで軽いのですが、ザ・BLという感じのとてもハッピーなストーリー。
非常に安心して読める作品で、ちょっぴり背中がくすぐったいw

亡くなった父親の後を継いでレストランオーナーになった和泉はゲイで、今までつきあった男性には尽くすタイプなのだが何故かいつも浮気されたりして長続きしない。
今度こそは誠実で優しく長く付き合える彼氏が欲しいと、そういう出会いの場へ行くのを控えている。
そんな彼が一目ぼれしたのが、新しく担当になった銀行の新人・内田真二。
美形な外見に見惚れたのが最初だが、その翌日から毎日ランチに通ってくる。
店の休日の日も来ていたのに偶然出会い、一緒に公園でランチを摂った時和泉は真二がいつも対人が不器用そうなのは緊張しているからと言う言葉に自分がゲイであることを告白します。
その翌日もランチに来る真二だが、なんとなく様子がおかしく、引かれたかと思っていると帰り際食事の誘いが!?
酔いも手伝って、日頃の対人の不器用さは影を潜め饒舌になる真二とキスをして体の関係に…
翌朝、なかったことに、、と言われるんじゃないかと言う和泉の不安は全く杞憂で、順番は逆になってしまったが、実は真二も和泉がきになって一目ぼれだったという。
こうして、恋人になる二人ですが、ある日真二の双子の兄・真一がやってきて・・・

二人が恋人になるスピードはあっという間でした。
その後もすぐ指輪を贈られたりとトントン拍子のあまあまで、障害という障害はなく愛し合う二人の姿が。
外見はそっくりだけど、性格は全然違う兄真一と妹が登場することで、ちょっと和泉が不安定になるが、それも小さいヤマ
本当の面白い波瀾は次の【プラチナリング】になります。

和泉は父親の影響もあり審美眼がありそういったものへの造詣が深いらしいです。
さりげなく身につけている物も高級品だったり。
でも真二はまったくそういうモノに無頓着でわからない人。
最初に贈った指輪も、シルバーで和泉の好みからいったらはずれるものなんですが、しかし、大好きな人からもらったものだから嬉しいし、好き、そしてそれが一番好きで大事なモノになる。
そういった面で、価値観じゃなくてその人自身が好きなんだという面が強調されていたと思うのですが、それをよりはっきりさせたのが、この双子の兄の登場なのです。
彼は双子でも真二よりちょっとデキがよいとか、彼女を奪ってしまうとか、そういった真二にとってのコンプレックスのもと。
また建築家を目指しているだけに話しとか趣味が和泉と合うのです。
留学先から帰国した真一が務めた設計事務所が、和泉の自宅のリフォームを請け負うことになって、何かと真二を煽るような言動をしたり、和泉は真二にもったいないと言ったり、真二の不安をあおって兄弟ケンカにまで発展するのです。
一人ぼっちで家族のいない和泉にとっては、家族が仲良くするというのはあこがれであり、そんなケンカをしている真二たちが辛いのです。
和泉をめぐっての恋のさやあて合戦かと思いきや、思い切り兄弟喧嘩(笑)
双子ならではの設定ですねw

恋愛については、揺るぎないものが和泉に一本筋が通ってますし、真二についても和泉に対して不安になるというより、トラウマの元凶である兄が弟を揺さぶる展開でありながら真二が和泉を好きなのは揺るぎなく。
結婚しようとか指輪のプレゼントとか、家族を求めるとか好きな人と一緒に暮らすとか、
そういう流れは、まさに夢見るBLの王道。
突出したモノは感じないのですが、安心とか安定の作品だったと思います。

5

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