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作家さんの新作発表
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素敵なお話でした。雰囲気があってすっかりはまってしまいました。しかも、今市子さんのイラストが秀逸です。二人一緒になることで作品の雰囲気がぐっとアップしまして、いやあいいもん見せてもらいましたって感じです。
蒸留水で育ったようなと織田君にいわしめた絶世の美女杜司君、しかし人間付き合いが下手で人を好きになったことがないというすばらしい晩熟!
織田君が大事に、大切にして・・ここまで尽くされるとその気がなくても気持ちが傾くでしょう。しかし計算でない、誠意だというとこが織田君のいいところです。
片付け上手の、お掃除好き、人当たりがソフトで、かっこいい織田君、うちにも一人ほしい逸材です・・(笑)
えっ読んでないの?読まなきゃ!と言われたことがあり、気になっておりました。
いざ読み始めたら、いや~1巻読めなくて読めなくて(笑)
なんでだかわかんないけど10ページも読むと寝てしまうという…けっして眠くなるようなお話じゃないんですよ。
なんだろう…静かな文章が心地よく眠りに誘うのか??
10ページ読んで寝ちゃうと、続きから読もうとしても、えっとなんだっけ?となって、また遡るというわけで、3歩進んで2歩下がる♪みたいなね。
ちょっとくじけそうになったり、この情緒豊かで繊細で美しいかわいさんの文章がこんなにも読めない自分に落ち込んだりで、やっと中盤辺りで独特のリズムに乗れるようになりました。
これ実在する舞台なんですよね。
大正時代からあるという京大の吉田寮…私の従兄がここに住んでいたことがありましたが、話したこともないような疎遠な従兄なので、又聞きですっごい寮に住んでるらしいと耳にしたことが。うまいこと馴染めば楽しい大学生活になるのかも…し、しれませんね。
そんな古く怪しげな寮に住む癖のある住人たちに振り回される織田が、杜氏という美しい男に心奪われてしまうお話。
杜氏は蒸留水飲んで育ったような、というのは織田の表現ですが、美しい白蛇の化身みたいな人なんでしょうね。妖しい魅力の美人さんなのに実際はぼんやりしてて、奥手でうぶだなんて、たまらないですよ杜氏さん。
小説なのに戦前の映画を見ているのようなほんわりとした作品で、今市子さんのイラストがハマり過ぎでした。
復刊のときにイラストが…と嘆いていた声を思い出し、なるほどなと納得。
2冊の中に、お家騒動や市営プール、ラブホテル、賭けボクシングの試合などなど、たくさんのエピソードが詰め込まれています。
惜しむらくは祇園祭りのリベンジをしてほしかったことですが、癖のある先輩たちや織田のルームメイトたちのやりとりも楽しかったし、寮に古くから住む犬や気まぐれに現れる黒猫も、素敵なエッセンスになっていて…これ、今市子さんの漫画で読んでみたい!て無理だよね。何本連載抱えてらっしゃるんだって話ですよ。