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これほど壊れて病んでいる攻めは初めて。
読んでいる間ずっと正宗の笑い声が聞こえてくるような気がした。
作者の淡々としているのに狂気がこもった感情描写の文章が身体を突く度に、体温が上がる錯覚を感じる読書体験。
正宗が怖い。感情の起伏が掴めずどこが地雷なのか理解できなくてただただ怖い。
如月と正宗の何気ない会話シーンで体中から汗が出て、正宗の思考回路に胃がひきつり、ほんの数ページの出来事にどっと疲れを感じる。
口調も変わってないし、挿絵もない。文字情報だけの小説なのに『空気が変わった』感が伝わってくる。正宗さんは、触れたら火傷するぜレベルじゃない。恐らく、首だけになってもかじり付いてくるタイプ。怖っ。
ストーリーもご都合主義ではなく自然な流れで進行していき読みやすかったです。それに、自分の中にどす黒いなにかがうまれて行き場のないその感情に大切な何かが欠けていくような体験ができると思います。
最後に一言。
本当か、本当にこの正宗でよいのか!?冷静になろうよ!早く逃げてよ!
と如月に言ってやりたい。