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kyou kara maou
角川文庫版第2巻。ビーンズ文庫版第3巻の「今夜はマのつく大脱走!」とビーンズ文庫版第4巻の「明日はマのつく風が吹く!」の合本です。さらに書き下ろし短編小説「おとうさんといっしょ」も収録しています。
「今夜はマのつく大脱走!」
またまた眞魔国にやって来た渋谷有利。異世界では偽魔王騒ぎが起きていました。有利たちは偽魔王に会いに人間の国へ向かいますが、砂漠で臣下たちと離ればなれになってしまいます。有利はあまり親しくないフォンヴォルテール卿グウェンダルと二人きりで旅をすることに。ところが道中で有利とグウェンダルは駆け落ちのカップルに間違われてしまい!?
「明日はマのつく風が吹く!」
日本へ帰れなくなった有利は眞魔国にしばらくの間滞在していました。ある朝、有利の前にご落胤を名乗る少女がやって来ます。魔王・有利に隠し子疑惑!?と騒然となる中、その少女は有利にナイフを向けます。少女ーグレタは有利の命を狙う暗殺者でした。その事件で足を痛めた有利はコンラッド、ヴォルフラム、グレタを連れて、温泉へ養生に行きますが…。
書き下ろし「おとうさんといっしょ」
タイトルからも察せられるように、グレタの養父(パパ)となった有利の話。有利、ヴォルフラム、コンラッド、グレタたちは家族対抗水泳大会に参加します。
相変わらず角川文庫版の表紙は正統派ファンタジーっぽい。このシックな表紙からはギャグ盛りだくさんの小説本編の内容は推し量れないでしょう。本作も読者を笑いの渦に巻き込みます。ギャグは多少手直しが入っていますが、面白さには変わりありません。
本作の肝は有利とグウェンダルの駆け落ち。誤解と人間違いがもとで、お互いの腕を手錠で繋がれての逃避行をする羽目になります。けれどこの駆け落ちは有利がグウェンダルの温かい人柄が知る一助となります。今まで有利に対して頑なな態度を崩さなかったグウェンダルの本心が分かるエピソードです。
まるマシリーズで最も面白いのは、原作小説1巻~4巻だと思っているのですが、このままいくと第5巻以降のカロリア編も角川文庫化されるのでしょうか。楽しみですが、読む覚悟が必要です。