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最初、一巻を読んだ時は、なんだこいつらテンプレ通りだなと思ってたんですが、徐々に彼らに釘付けになっていきました。
主人公成沢については、「心に傷を負った、人とコミュニケーションの取れない受けだって、ケケケッ」とまで思ってましたが、「あー、こういう人いなくないかも」と思うように。BLなので、目立った設定ではあるんですが、ここまで特別なケースでなくとも、性格は大人しいのに、思い込みをひたすら真実だと信じて頑なに行動して、結果うまく行かなくなると「ほら、やっぱりね」と言う人っていますって。
いや、嫌な奴というか困った人ですよ。でも、彼はそうとしか生きられないわけで。どうにかできないからこそ成沢なんです。普通の人ではないんだとしか言えませんね。
お互いがお互いを思うがあまりに、どんどん明後日な方向へ行ってしまう。「おいおい」と思いながらも振り回されてしまいました。
ただ、一応瀬川が成沢の行動を学習していって、なんとか二人は向き合えるようになるわけですが。ま、その辺の心理描写もなかなかでした。
最終的に、彼らは変な奴のまま終わります。ただ、お互いに自分の変さを受け入れて、相手を見るようになったということでしょう。こういう終わり方、嫌いな人は嫌いでしょうね。でも、恋愛って一挙解決はないから、私はこんな終わり方のほうが好感が持てます。恋愛をしたくらいで、問題が解消してたら悩みませんから。
たぶん、10年後も20年後も、成沢はうだうだ言い続けてそうだし、瀬川はそれに惑わされつつもイラっとしてそうです。
私的には……なんですが。
この巻のエピソードはなくても良かったんじゃないかと思うんですよね。
もちろん大事な終着点なので全部がいらないってわけではないのですが、この女性が絡むエピソードは成沢の最後のあがきが必要だったとしても違う形が良かったというか、けして女性が絡むのが悪いのではなく、中途半端な感じなんですよ。
いっそ最後に足掻くならもっと人としてぎりぎりまで堕ちてしまうエピか、あとは三巻までの泣けるエピにラストを足してもそれで良かったんではないかと。
ちょ-っと間延びした巻になったのが私には残念です。
でも二年に一回は引っ張り出してきて読み返す作品。
コミックも全巻持ってますv
胸が痛くなりたい人にお勧めのシリーズ。
私が恐れていた展開がきて、受けがとことんウザくなって話が終わりました。
私が恐れていた展開――つまり、「攻めが女と一緒に歩いているのを見て、攻めが心変わりしたと勘違いする受け」というやつです。
べつに攻めの態度が冷たくなったわけじゃなく、相変わらず優しいし、セックスも情熱的だし、愛の言葉も吐きまくってるのに、なんでこんな勘違いするのかさっぱり意味が分からない。まったく説得力がない。
よくある展開ですが、テンプレだと結局攻めはその女のことなんてなんとも思ってないんですよね。妹だったりただの友人だったりする。この小説でも、まったくのテンプレ展開です。
受けは攻めに真意を確かめることもなくえんえんぐるぐるして、暗くなって、自分から離れようとしたり、もうすっかり悲劇のヒロインと化してしまう。
構ってちゃんな言動を繰り返して、攻めから愛の言葉を引き出すのもテンプレ通り。
うぜーー!!!!
フラれちまえ、と思いました。
愛が欲しいなら愛する努力しようよ。
心変わりを疑ったなら、相手の心をもう一度自分に振り向ける努力をしようよ。
なんでひたすら悲劇のヒロインになってるわけ。そんなんじゃ、普通は得られる愛ですら逃してしまうと思うんだけどなァ。
まあ、そうやって悲劇のヒロインやってても、攻めの愛は薄れずガンガン愛を深めてくれるわけだし、このテンプレ展開って乙女の夢というかとことん主人公にとって都合のいい展開で、ゆえに多用されるテンプレなのかなァとも思いますが…。
私は好きじゃないや。
だいたいこういう受けって失礼なんだよ。相手からの愛の言葉や態度を大事にしない失礼さ。それどころか相手の人格を貶めている。相手が平気で嘘をつき、他に好きな女がいながら平気で自分を抱き愛の言葉をささやく人間だと決めつけている。本当に失礼だ。しかももう数年間付き合ってる相手なのにさァ。数週間じゃなく数年だぞ。アメリカにまで追いかけてきた相手だぞ。自殺未遂までした相手だぞ。
それなのに、ちょっと女性と道路を歩いてたのを見たからって…、まじで意味がワカラン。どんだけ面倒くさいねん。イライラするわ。
義務感もあって四巻まで読みましたが、四巻が一番つまんなかったです。二巻と三巻もいまいち。
一巻は面白かったから、一巻だけならオススメかな。