たとえ背徳の罠に堕ちても

tatoe haitoku no wana ni ochitemo

たとえ背徳の罠に堕ちても
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×22
  • 萌9
  • 中立3
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
7
得点
68
評価数
20
平均
3.6 / 5
神率
30%
著者
いとう由貴 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
門地かおり 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHY文庫
シリーズ
たとえこの恋が罪であっても
発売日
価格
¥638(税抜)  
ISBN
9784813041139

あらすじ

由緒ある伯爵家に生まれたエドワードは
それゆえに誇り高く、
敵とみなした相手にはどこまでも冷淡になれた。
そんなエドワードにはただひとり許せない相手がいる。
義兄アルフレッドのライバルで、
下町育ちのクライブ・リンゼイだ。
けれど、ある秘密をクライブに知られてしまい、
エドワードは身体を差し出すことに──
与えられる屈辱と快楽。
身体を重ねる度に、エドワードの心は変化していくのだが……
人気シリーズ第三弾、書き下ろしを加え文庫化!

表題作たとえ背徳の罠に堕ちても

奨学生
伯爵家二男

その他の収録作品

  • 秘密の逢瀬はライブラリーで
  • あとがき

レビュー投稿数7

2人の色気

1作目は瑞樹が不憫で読みながら泣きそうになった話で大好きなのですが、
この話もベクトルは違いますが大好きです。

伯爵家二男のエドワードと奨学生のクライヴ。
クライヴは優秀な生徒。
エドワードの兄のアルフレッドとクライヴのどちらかが学校の総代表になるだろうといわれている。
アルフレッドに総代表になってもらいたいエドワードは、クライヴがアルフレッドの弱みを知っていると聞かされ、それを盾に身体を要求され…。という感じです。
なんというか門地かおりさんの挿絵もあいまって2人の色気がはんぱない。
エドワードはお人形みたいな綺麗な容姿でクライヴは美形で野生的って感じですかね。
何度も人の目を盗んで旧校舎で落ち合う2人。
その事がアルフレッドに知られ、脅されていると言えずにクライヴと付き合っているといってしまう。
その態度を不信に思ったクライヴに付き合ったと言ってしまった事を知られてからのHが激しすぎて気を失ったエドワードの身の回りの世話や根回しをしていたクライヴが実はかなり焦っていた所がギャップあって良い。
なんというか攻めと受けが好みで楽しめました。

1

BL版昼ドラ的物語3作目

「たとえ~」シリーズ3作目の新装文庫版の主人公はフィッツウォルター家三男のエドワードが主人公。
旧版に新たな書下ろしが1本ついていますが、本編中がずっとエロエロ展開だっただけに、ちょっとは違う風味でラブ甘を見せてくれるかと思ったら、やっぱりエロエロだった。エロ担当カプです。(笑)
この作品、1~3作目まで多少波はあるものの(1作目の超痛いが一番好き)、舞台がイギリスで、身分があり、パブリックスクールで、
とその設定そのものが典型的に生かされていて、自分の中でこれも昼ドラ的位置づけをしているため、ちょい甘評価になります。
何も兄弟皆総ホモにしなくても、、と思う所、実はこのフィッツウォルター家は3兄弟の上に長兄がいるので安泰だから、家督に関係ない彼等はホモでもいいのです♪と、変な部分で納得(笑)

お話的には、兄のアルフレッドが好きで尊敬していて、彼を盛りたてたいと願っているエドワードが、学生総代をアルフレッドと争う奨学生のクライブからの、瑞樹との関係を脅すような内容の手紙を見てしまった為に、
アルフレッドと瑞樹を守る為に、彼に体を差し出すことになってしまうというお話。

1作目、アルフレッドを守る為に瑞樹を陥れたあの意地悪お兄ちゃんエドワードですが、それも愛情故でしたから、なかなに苦労症のお母ちゃん気質(?)お姉ちゃん気質(?)が今回自分を苦しめる結果になってしまっています。
エドワード、いい奴ですね。
自分を犠牲にしても守りたい、情が深いでないですか。
そんな彼がクライブに蹂躙されて、プライドで必死に己を保って強がって負けまいとするのですが、そんな気持ちと裏腹に体は快楽を覚えて行く。
これもつり橋効果というのか、自分を抱くクライブに他の仲間と接する時のような優しを求めるようになっても、自分には決して与えられなくて、つい意地張った態度に出てしまう。
全てがエドワードの気持ちで進んでいきますから、彼の気持ちの変遷は解りますがクライブはわからない。
しかし、方や貴族の子息、方やしがない田舎町のサラリーマンの息子でと、明らかな身分差がある学内において、クライブが卑屈な態度を、それを尊大で傲慢で鬼畜な態度に示してしまうのは仕方ないことと思われます。
エドワードが堕ちてきたのは偶然でしたが、手に届かないはずのキレイなものを手に入れるきっかけではあったのですよね。

作中、四六時中(?)ヒマがあるとはクライブはエドワードを呼び出して蹂躙してますから、身体大変だろうな~と下世話な読者は思いながら、でも若いって回復力すごい!と思いつつ、エドワードの苦悩と憔悴を思わず楽しんでしまうドS読者(!?)
でも雨降って地固まる?
エドワードの「好き」はまっとうな順路を歩まなかったけど、これからもっと兄ばかりじゃなくて自分をもっと大切にして、されてくれればいい、と思える結末でした。

特に、という突出した何かがあるわけではないのですが、このシリーズの昼ドラ的ベタ展開を評価しております。
そして、どうやら大洋図書のHPで掲載されていたアレク編が加筆修正で発行されるとか。
このアレク編、とっても好きなのですよ♪苛められっ子のアレク。自分的に「にんじん」のBLキャラ的な子かな?というイメージもあり、ちょいワクワクして待っております。

2

苛められっ子シリーズ3作目

命名、苛められっ子シリーズの続編的スピンオフ系の今回の主役は前作の受け様を
初めに苛めて罠を仕掛けた義兄のエドワードが受け様として登場してます。
この作品のシリーズ、個人的には痛い印象と昼ドラ的なこれでもかっ!てくらいの苛めが
かなり堪えるストーリー展開なんですよね。

毎回読むたびにああ~趣味から外れてると思いながらも怖いもの読みたさで手にしてしまう。
それでも今回の主役受け様は単に苛められっ放しで済まされるような受け様じゃない。
敬愛する義兄を守る為なら意外にえげつない事を平気でする強気で女王様タイプ。
それでも、今回対する攻め様は貴族の傲慢さを嫌っている庶民で奨学生ながらも文武に優れ
寮の代表に選ばれているし、受け様を屈服させる器の持ち主だったりします。

内容は学園の総代表を義兄と攻め様とで争う一騎打ちみたいな雰囲気の中で、
始めから義兄にライバルで嫌っている攻め様相手だった事から、思い込みによる誤解から
受け様は攻め様を非難し、攻め様は受け様を屈服させるように弄び、肉体だけの関係が
いつしか難い相手なのに身体ごと心が引きずられる感じで敵を好きになるが、
そんな自分自身が許せずに、兄の為、この屈辱的な関係を終わらせる為に受け様は
攻め様への逆襲を画策して見事成功する。

しかし、そんな風に憎んでいる相手を排除出来たのに心は闇色に、義兄からの言葉で
自身の気持ちを認め攻め様の正面から立ち向かい、二人の誤解が解けてのハッピーな展開。
前作2作の可哀想なだけの苛められっ子と違い、痛さはあるもののやられっぱなしでない
二人の関係は痛いの苦手でもなんとか読める内容だったと思います。
シリーズの中では1番読みやすかったですね。

2

アマノジャクないじめっ子×ツンなお姫様の擦れ違いラブ

シリーズ3作目
前作までのアルフレッド×瑞希の話では、母親を追い出した女の息子である瑞希に散々酷いことをしたけれど誤解が解けた後はわりといいお兄ちゃんになっていました。
でも、まさかここまで義兄弟のためにしてくれるとは思いませんでした。
尊敬するアルフレッドのためにならともかく、けっこう義弟のこともかわいく思っているんですね。

アルフレッドと瑞希のキスシーンを見て関係を知ったクライブが、だれにも言わない代わりに体を好きにさせろと条件を出した。
とはいっても、やんちゃなクライブも初めのころからエドワードを犯しながらも、アルフレッドを総代候補から引きずりおろしたいとか黙っている交換条件とかセレブ層に対する憎しみとか懲らしめてやりたいといったものより、自分のほうを見てくれない相手に対する苛立ちやせめて身体だけでもといった追い詰められた感情があふれてきてしまったんじゃないのかなという気持ちが垣間見えて、かわいく思えました。

当然、脅迫者で関係を強要するクライブに対してエドワードは、初めのころはぎすぎすした雰囲気でしたが、すぐに甘くはないにしてもそう悪くない関係になってしまいます。クライブが事後の始末をしたり。そしてだんだんラブリーな雰囲気とか…。
エドワードには早く気付いてあげなよ、クライブには素直になって自分の心に聴いてみようよと言ってあげたくなります。

二人の口づけを教師に目撃されたときに、最初エドワードはクライブに無理やりされたと訴え、クライブは否定しなかった。
そのままにしておけば、望まぬ関係を断てるはずなのに、翌日クライブが退学になるかもしれないと聞き教師のところに出向いて喧嘩していたというのは苦しい言い訳だったけれど、ようやくもつれた糸が解れたわけです。

書下ろし『秘密の逢瀬はライブラリーで』は、二人きりになれる場のない恋人たちの秘密のデート場所での熱いひと時。

1

ニイサマ

たとえシリーズの3作目。
イジワルなお兄様が陵辱されるだって!?
美味しいじゃないのっノ●´∀)八(∀`●)ノヤフー
から始まった読書。
いやはや、なんだろうね。期待値をあげすぎるって言うのは
やっぱりいいことじゃないね。
というよりも、前作を読み終えて、熱気覚めやらぬうちに読まなかったことを非常に後悔。
兄様のイメージも薄まってしまっているのもあるのですが
もう少しツンなイメージだったような。とか
もう少しイジワルなイメージだったような。とか
記憶があいまいになってしまった。

前作で、ミズキにイジワルことをしたことを後悔し
素直に、男同士で兄弟同士な恋人になった兄弟を応援しようと
奮起した兄様。
ところが、総代のライバルである攻に
弟たちがラブラブしていることを知られてしまう。
学校にばれれば大変なことになる。
黙っていてもらう代わりに差し出したのは自らの身体。
女じゃ有るまいし・・・から始まった身体の関係は
日々エスカレートしていくが・・・・?!

濃くて長いエロスは見ものですw
絶倫の攻が、一度で終わらず兄様を攻める姿は生唾もの。
朝チュンみたいな合体→満足。な作品も多いですが
一度果ててクッタリしている受を更に攻めるというテイ。
ものすごく好き。敏感になった身体を・・・ジュルリw

ただ、残念なのは
肝心の恋愛面。
「俺には笑ってくれない。俺にも微笑みかけてほしい」
すごく可愛の!
カワイイこと言っちゃってるんだけど
そこまでの過程での気持ちの描写がステップ踏んでないから
イマイチその気持ちに便乗できなかった。
乗り切れなかったというのが正直な感想。
攻にしても、ホントウは・・・な気持ちを抱えつつ
兄様を解放できなかった。その真意は・・というところなのだけれど
そちらもはっきり描写されているわけではなく
二人のメンタル的なところは上澄み表現に見えてしまった故に
ハッピーエンドが陳腐に見えてしまったのが酷く残念でした。

後日談~のショート。
これは良かった。思わず頬が緩む。
好き同士になった二人のあまあまなイチャコラ姿が良い。
今日も学校のどこかでイチャコラしてると思うと
思わず顔が緩んでしまう。
何がどーであれ、終わりよければ全て良しと思わせてくれるお話でした。
次回作、まだ未読ですが、また受がかわいそうな雰囲気ですね。
楽しみです!←ぉぃ

1

設定がハードル高すぎた?

今度はもう一人の兄、エドワードのお話。
アルフレッドへの思い入れが半端なくて、もしや密かに思ってるのでは?と疑ってしまうほどのブラコンでしたが、意外にもあっさり瑞樹との関係を見守って応援してくれているあたり、単に身内には人一倍やさしいタイプだったエドワード。同性愛を嫌悪する度合いもとても強かったので、そのエドワードが落されるなんて、いったいどんなあれこれが?とわくわくして読みました。

アルフレッドのライバルであるクライブに、瑞樹との関係を知られたエドワードはアルフレッドに傷をつけないために、自らの体を差し出すことから、二人の関係は始まります。凌辱好きならもしかして萌えるのかな?
で、身体の関係からだんだんと、というパターンなんですが、好きになるまでの伏線が弱かったです。
クライブが好きな子をいじめちゃうタイプなのはわかるのですが、もう少し気持ちを匂わせる表現が欲しかった。それが非常に薄いので、エドワードがほだされる気持ちも、クライブがなぜクライブに執着するのかも、根拠に乏しく、お話に入り込めませんでした。

あとは、気持ちが全くないのにエドワードが感じるのも、私的には好みじゃなかったです。どこかにうっすらとでもいいから、好きが隠れていることのほのめかしがあったらよかったんですけど。

やっぱり、あれだけ同性愛嫌悪キャラな上に、敵キャラに凌辱からのいきなりの恋の芽生えは、説得力を持たせるのは至難の業だったかと。美人受けはどこまでも傲慢で誇り高い姫でいてほしかったので、エドワードがクライブ欲しさに自分を折るのは見たくなかったです(泣)クライブ、姫が欲しかったらもうちょっと頑張ってよ!w

1

設定の割に、背徳感が薄い?

『たとえ~ても』シリーズ第三巻(新装版描き下ろしあり)。

英国パブリックスクールが舞台となれば、個人的にもう少し厳格な雰囲気がほしいのですが(某映画のイメージが強いもので…)、同性愛の禁忌とか階級差とか、そのへんがあまり障害にならないところに物足りなさを感じました。校内のあちこちで致すシーンの数々は、人目を盗んでいるとはいえ危機感なさすぎじゃ…?ともw
二人のすれ違いという障害の他に、もっと外部の視点を意識した葛藤や背徳感があった方が設定の醍醐味があって萌えられたかなと思いました。

今回は次男エドワード編。
異母弟の瑞樹をいびっていた背景には、尊敬する義兄アルフレッドの一番近くにいたいという想いがあって…という意外と健気な所のあるエドワード。
今回の話も、恋人にはなれなくても陰で義兄を支えたいという想いが発端だったことを考えると、器用に立ち回っているようで案外割を食ってる人だなと思います。

義兄と瑞樹の関係を、下町出身の奨学生・クライヴに知られてしまい、
エドワードは義兄の体裁を守るため、自分の身体を口止め料に…という話。
クライブに惹かれていくが、上流階級を嫌悪するクライヴにとって、自分は情欲のはけ口でしかないんだ…と人知れずグルグル。
実はクライブも、ただの嗜虐心からエドワードを弄んでいるわけではない…と中盤あたりで解説され、クライヴの心中が(読者にだけ)分かってしまいます。
その読者向け解説の後もすれ違い&身体の関係が続くので、少々ダレ気味に(´・ω・`)
エドワード視点で統一して、クライヴの真意は終盤まで見えないままにした方が
すれ違い→終盤で和解に至るまでのカタルシスがあった気がしました。

終盤の仲直りシーンは、それまでのギスギス具合どこいった?ってくらい素直になって
謝り合う二人がちょっと可愛いw
二人の関係も学校側に上手くごまかし、晴れてラブラブに。

前2巻のような一昔前の少女漫画的いじめシーンはなかったですが、
天邪鬼×意地っ張りな二人のすれ違いなど、良い意味で王道路線は健在で、
そこに少女漫画を読んでいるような懐かしさを感じました。
濡れ場での『花芯』などの表現も古風な趣があって良いですv
あと、門地さんの挿絵かわいいんですが。。。欧米の若者には見えず個人的に少し違和感がありましたw

描き下ろし【秘密の逢瀬はライブラリーで】
クライヴの下品さに呆れながらも乱れるエドワードがエロく、
またエドワードの美しさに見とれるクライブの愛が伝わってくるラブラブ後日談でしたv

2

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