レディ・ジョーカー(中)

lady joker

レディ・ジョーカー(中)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神4
  • 萌×20
  • 萌0
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
20
評価数
4
平均
5 / 5
神率
100%
著者
高村薫 

作家さんの新作発表
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媒体
小説
出版社
新潮社
レーベル
新潮社文庫
シリーズ
マークスの山
発売日
価格
ISBN
9784101347172

あらすじ

※非BL。
城山は、五十六時間ぶりに解放された。だが、その眼は鉛色に沈んだままだ。レディ・ジョーカーを名乗る犯行グループが三百五十万キロリットルのビールを“人質”に取っているのだ。裏取引を懸念する捜査一課長に送り込まれた合田は、城山社長に影のごとく付き従う。事件が加速してゆく中、ふたりの新聞記者は二匹の猟犬と化して苦い臭跡を追う。――カオスに渦巻く男たちの思念。

表題作レディ・ジョーカー(中)

レビュー投稿数2

面白すぎて匂いすぎて

合田シリーズ第三弾の中巻。
引き続き中心となるのは誘拐事件。

情報に不自由する閉塞感の中で、どうにか折り合いを付けようとする合田の描写が辛かった。ついには捜査を外され、城山の警護担当へ。合田の世界はどんどん狭くなり、転職を考えたりと、三十男の苦悩が深く心に突き刺さる。
大企業を背負う城山の心理描写も行きつくところが衝撃的で、とある合田とのやりとりに胸を打たれた。

一方、記者視点に移り変わると、一気に世界が広がる。あちこちに燻る火種が、細い線で少しずつつながっていく展開に快感を覚えた。これらにどういう結末をつけるのか、どうしたって期待が高まる。

萌えポイントは少なくても、一つ一つが特大。ていうかびっくりした。
まずは事件のさ中に行われる休日のピクニック。第三者の記者目線で合田と加納のことが語られる。私人としての加納の内側にいるのは合田だけらしい……シリーズを読んできて、合田側から見て同じ感想を持っていたため、え?となった。お互いにそうなの?と。

また、その記者による合田評は、魅入られるか殴り付けたくなるかのどちらからしい……どんな人間だ。相対する人によって全く違う合田の一面を見せられ続け、彼への興味が尽きない。加納はさらに分からないが、仕事シーンは描かれないため、今のところ柔らかい男だな、という印象。

その後も加納はせっせと合田の世話を焼き、呼び出されれば飛んでいく。そしてやっぱり合田が弱みを見せるのは加納にだけだった。
とはいえあの合田の変調(?)には目が点になったし、合田お前……と震えた。匂いに敏感なら、かなり強い何かを感じ取ってしまうはず。深読みしたら、めちゃくちゃ萌える。

即次巻を手に取らずにはいられない。
小説としての面白さが神なのは言うまでもなく、匂い系としても最高。

3

萌えが満載だった中巻

萌感想書こうと思って文庫本の元義兄弟関連ページにつけた付箋がいっぱいになってしまった。受験勉強か!(笑)順番にいきます。

雄一郎から祐介へのレアな電話シーン。「昼に人と会って夜は何か美味いものでも食おうか?」と言われ「それより呑みたい」と答える雄一郎。関西弁は出なくなったけど相変わらず甘えた喋り方。祐介と2人きりで飲むウィスキーは最高の味なんでしょう。

次に爽やかなコットンパンツとセーターとスニーカーで男ピクニックin多摩川をしている2人(+根来さん)。根来さんによる雄一郎評は見つめられたら魅入られるか殴りたくなるかどちらかだそうです(まあ男にモテるタイプって事よ)。そして祐介評は元義弟を所有・庇護し可愛がりたくて仕方ない上にホの字である、と。完全に読まれとる(笑)この辺の表現は本当に素敵なのでぜひ原作読んで頂きたい。

あとは祐介が雄一郎の留守宅に訪れ、勝手に掃除機、アイロンがけしておきながら偉そうに説教をしていくところ。同い年のくせに義兄のそういう所大好き。さすが独身のプロ(笑)(逃◯恥でそういうセリフがあり1番にこの人を思い出した。しかも平匡さんより1つ年上だし)

最後は真夜中にやってきて美味しそうなアンチョビとジャガイモの炒め物をチャチャっと作ってしまうカッコいい義兄。雄一郎は完全に胃袋とハートを掴まれています。「考えているんじゃない。考えさせられているんだ。あんたに。」というのは雄一郎の殺し文句。義兄は絶対ズキュンときてるよ。高村さんって会話のセリフが本当に秀逸。これで恋愛小説じゃないってびっくり。私は恋愛小説の面も確かにあると思っているけどね。

中巻は物語としても盛り上がります。雄一郎がビール会社に美貌の潜入捜査官として潜り込み(実際は社長の警護とスパイのお仕事だけど)社長にまで端正な近衛兵と言われ気に入られて大活躍。雄一郎、あんたモテすぎや(男に)。雄一郎みたいな真っ直ぐな男に諜報活動させるなんて!とプンプン怒っていた祐介も…好き。これはもう萌えの宝石箱やあ(すいません。ちょっと古いですね)。

1

甘食

本当にね、何度読んでも萌えが収まらないレディジョーカー、こんな所にすみませんがまた萌え吐きさせてもらいますよ。レビュアー本人ですが。素敵なラブレターとか雄一郎が観念して自分の祐介への想いを認める下巻も大好きですが、私1番好きなのはこの中巻かも。ピクニックシーンもいいし、真夜中のアンチョビポテト訪問もいいけど、アイロン祐介に雄一郎が「余計な事をするな」と言った時「アイロンやめさせたら説教するぞ」みたいな見事な返し!お菓子くれなきゃイタズラするぞ、じゃないんだから。祐介にしか言えない最高セリフだよ(実際のセリフは少し違いますが)雄一郎の答えが「説教って何?」って…これもかなりの萌えセリフ。2人の関係をよく表してて雄一郎に対して祐介は絶対的な兄で逆らえない人ってのがよくわかります。同性愛関係でもない男の友人が無断で自分のシャツのアイロンかけてたら「おま…っ!何やってんの、やめれ!」ってなると思うけどそうならない所が2人の友人でも恋人でも兄弟でもない隠微な関係なんだよなあ。祐介は大企業への潜入捜査で気苦労しているだろう雄一郎へせめてものできる事っていう思いやりと愛だけでやってるんだろうけど。最新刊での50代の2人は様々な葛藤を乗り越えた穏やかな隠微な関係だと思います。どんな形の愛かはわからないけど添い遂げることにもう迷いは無いと思う。高村先生には最高に隠微で素敵なこのキャラクター達をこの世に生み出してくれたことを心から感謝します。BLでもここまでの萌えキャラはなかなかいないよ。自分的に雄一郎萌えがすごかったけど祐介萌えも最近すごい。本当に萌え最強の2人です。

萌えと言えば祐介を見つめながら雄一郎が2月から出すものも出していないって自己申告のモノローグ萌え死んだ。雄一郎が自分で…ってシーンは祐介はもちろん私も壁になって拝見したいけど泰野組長も雪之丞も半田さんも神崎一課長も(?)皆見たいと思う。皆雄一郎の事大好きだからさあ。

色々暴走してすみませんでした。

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