条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
おまえほどかわいいヤツはいない
muteki na lovely
魅惑のもふもふシリーズ5作目のワンコさんは、3作目の高貴なワンコさんの
スピンオフ的なストーリーで、3作目のアルビノハクトさんを再び彷彿させるような
お話でもあり、何やら楽しさ倍増で良かったです。
ハクト王子を逃がす手引きをした、今回のワンコ受け様は、ハーフで雑種だと自国でも
差別されているような幸薄い日々を寂しく送っていたような設定で、王子が逃げた事で
その責任を取らされるように王子を探し出し連れ戻す任務を命令され、
王子の痕跡を追いながらも、受け様は王子を探し出す気がまるでない。
アルビノで閉じ込められるように暮らしていた可哀想な王子に、自分もハーフで
狼姿は斑模様で、醜いと言われ続けて来た為に王子に同情して逃がしてしまったから、
捜索をするフリを続けながら極寒の地で細々暮らさなければと思っていた時に、
獲物と間違われ銃で撃たれてしまう。
その犯人の攻め様は狼姿の受け様を恐れることも無く、自分が負わせた怪我の治療を
してくれるような変わった人間。
人間は怖いものだと小さな頃から教わってきた受け様は、自分が聞いていた人間とは
違う事に気が付き、そしてある日人形になってしまった姿を見られるが、攻め様は
左程驚きもせずに淡々と事実の確認をしてくるような豪胆な攻め様なのです。
そして今回の受け様は、王子様の護衛だった影響でもあるのか、ホントにワンコらしい
素直な感じで、初めは威嚇しまくっていたけれど、次第に懐き始めたらワンコそのまま。
今までで1番ワンコくんらしくて可愛らしい感じです。
しっぽは口ほどに物を言うを実践してる素直さで、もふもふ感も最高です。
自国とのしがらみを捨て去り、攻め様と共に日本へ・・・
今までのワンコさん達のその後も知りたくなるようなストーリーでしたね。
前作『崇美~』はイラストが木下けい子さんに変わって、展開も少しシリアスな感じでいつもと違う雰囲気だったのですが、
5作目で再び桜城ややイラストに戻り、作風も以前のトーンに戻りました。
あの4作目を除いて、このシリーズ重ねる毎にストーリーが単純化して、出会いが中心になった話になっていって、滅茶読みやすくなって言ってる気がしますw
今回は3作目に登場したアルビノであるために忌み嫌われた人狼国から脱出した王子・ハクト関連で、彼を逃がした護衛役の狼・カイトが主人公でした。
面白い関連付ですね♪
イラストを見るとモフモフが黒髪で日本人ぽくて(実際には黒髪じゃなくて斑)、人間が茶髪で外人ぽいのに、モフモフは日本人とのハーフ?で人間が日本人っていうから見た目逆転な感じでびっくりしましたw
幽閉している王子を逃がした責任から王子探索に出されたカイトが、シベリアの平原で鹿と間違われて撃たれて怪我をしたのが、休暇でこの地にやってきていた日本人諒一郎との出会い。
満月期が終わって人型に戻っても仰天するでもなく、元飼い犬を思い出しながら、不遜な態度ながら親切にしてくれる彼にほだされていく。
そんな山小屋での生活での彼等の会話、やりとり、明かされる彼等の気持ちが、中心の物語となります。
とてもシンプルなので、色々書くと全ネタバレ(笑)
特徴なのは、カイトがとてもとても、今までの作品の中で一番の「犬」らしい狼だったことでしょう♪
単純、食べ物のの誘惑には弱い、気持ちいいことに弱い、ちょっぴりバカ(←失礼)
典型とされる犬そのものの思考と態度なのが、もふもふの原点みたいで、最近ひとひねりあるもふもふが多いなか原点回帰は却って新鮮だったかも。
諒一郎は、とっても不遜。
本当は色々謎だらけの人なんですが、金持ちゆえにきっと邪心のない犬が唯一の心の友だったのかな?
そこから来るカイトへの愛情だったのかな?な雰囲気を匂わせています。
また諒一郎が金持ちの社長という設定がラストのハッピーエンドに大きく役立っています。
ビバ!金持ち(爆!)
さっくり、サクサクと、何も考えずに純粋にもふもふ堪能いたしました♡
シリーズとして読んできたのですが、
私としては、本作は、拍子抜けしてしまった感が否めません。
狼なんだけどワンコ感がかわいいカイルと
カイルを怪我させてしまい保護した柳原のお話。
使命をもった野生感あるカイルが、徐々に柳原に懐いていく
様子が1歩1歩描いてあるところが面白いです。
カイルがかわいい!!!と素直に思うことができます。
ただ、単純なカイルはひょうひょうとした柳原に翻弄されるのですが、
あまりに得体のしれない人物に感じてしまいました。
もう少し、柳原の人となりを描いてほしかったな~と思うのですが、
やっぱり、楽しい1作でした。
私はもともとこのシリーズが好みじゃないんです。ただ、3作目で今作にも絡んでくる『孤高のラブリー』だけが例外的に大好きなんですよ。
ですから、シリーズ自体には最初からたいして興味もないんですが(真崎さん作家買いなので、買うだけは買って読みますが)、今作は『孤高~』と繋がりがあるという点だけでちょっと期待してしまいました。そして見事に外してしまったわけです。
ただ、前作『崇美なラブリー』(←好きじゃないシリーズの中でもいちばんダメでした)はなんだったんだと思うくらい、シンプルに『もふもふ』に立ち返った感じで、このシリーズ(特に1・2作目)や所謂『もふもふ』系統が好みという方にはまさにピッタリなんじゃないかと思います。
でも個人的にはとにかくキャラクターがダメでした。
私は受に対する許容範囲が自分でもどうかと思うくらい広いです。アホの子受も別に苦手じゃない、というかむしろ可愛い・好きと思える場合の方が多いです。
それでもこのカイル(受)はちょっとあんまりアホ過ぎというか・・・魅力を感じませんでした。すごくイヤ・キライじゃないんですけどね。可愛いとはあまり思えませんでした。ホントの子ども(BLではあり得ないけど小学生くらい)ならまだしも、19でコレはちょっと幼稚すぎる。私、幼稚な攻は大キライですが、受はホントによっぽどでないと平気なんですけどね。さすがに限度はあるんだ、というのがわかりました。
でも私は、それ以上に諒一郎(攻)がダメでした。『俺様・傲慢』だけど実は優しいところもあるいい男、っていう記号だけとしか思えなかった。いや、これだけでも私の好みではまったくないですが、それでもそういう諒一郎のキャラクターを、設定だけではなく作中きちんと見せてくれていたら(諒一郎はやっぱりどうしても好きにはなれないでしょうが)作品としてはまだマシだったでしょうね。
すべてにおいて説明不足を感じました。キャラクターやストーリー展開が『もふもふ』重視で単純化されていて、背景がまったくない状態ですから。
まあ、何も考えずに『もふもふ』を楽しむだけならちょうどいいのかもしれません。私が特別『もふもふ』趣味がないから物足りないと感じるだけで。
これを読んでよかったと思ったのは、『孤高~』におけるハクト(受)の脱出の経緯が判明した、ただそれだけです。
向こうでは、BL+ファンタジーで深く突っ込んじゃいけないとは思っても、なんで監視があるのにハクトが逃げられたのかの説明が皆無だったので、いくらなんでも華麗にスルーし過ぎでは!?と感じていましたから。
最近、真崎さんは(個人的に)残念続きでなんともガックリです。
あとはイラスト。諒一郎とカイルのキャラクターイメージが本文と違って違和感アリアリ(特に諒一郎がカイルと比較して日本人に見えない)なのと、もうひとつカイルの毛色が『斑・ぶち』というのがまったく出てなかった。白と黒だから余計なんでしょうが、なんというか『絵』としての艶表現(黒髪でよくあるような)とどこが違うの?という感じでした。例えばこの絵で『黒一色の毛色』と言われてもヘンだと思いませんね、私は。『黒地に白い毛のメッシュ』ならまだ納得できますが、どう見ても斑・ぶちじゃないだろう、と気になってしまったんですよ。