kirara
seven years later
商業誌『卒業式~答辞~』『卒業式~祝辞~』の番外編同人誌です。
『卒業式』シリーズ2部作が、そもそも短編オムニバスですので、この同人誌もそれぞれのCPの7年後(本編で7年後の姿が出ている2CPについては、本編直後になりますが)を描いています。5CP+同人誌オリジナル1CP。
1編目『卒業アルバム』は、なぜかいきなり同人誌オリジナルCP。旧版当時に、合同誌に書いたものだそうです。
本編でメインCPの7年後を描いた『式歌』で、ちょっと顔を出していた現役生徒会役員。生徒会室で箕方(攻)と志野(受)に出くわし、花束を渡した2人です。
新生徒会長・郁(受)と、新副会長・智彦(攻)。実は私は、この同人誌ではこれがいちばんよかったです。他がダメなわけではなく、『より好き』という意味ですが。
高校生同士、しかも(本来、水壬さんの中では最もセンシティブだというこのシリーズの中にあっても)なんともピュアピュア~な初々しい2人でした。もちろん!Hなんてカケラもないですよ!キスのみ。いや、たまにこういうの読むといいですね。穢れた心が洗われるようです。もちろん気のせいでしょうが。
あとはそれぞれのCP・キャラクターの7年後の姿をザ~っと追うと・・・
『卒業証書』の先生×生徒CPは、先生はそのまま、生徒は大学を卒業して、母校の事務職員として帰ってきてます。
『記念品』のバスケ部後輩×先輩マネージャーの年下攻CPは、ベンチャー企業の社長とスポーツ用品メーカーのトレーナー兼スポーツドクター。
『答辞』の幼馴染みCPは、オリンピック選考会に挑む実業団所属の陸上選手と商社マン。ちなみに、泰斗(攻)の所属する実業団は、『記念品』の俊紀(受)と同じ会社です。
『祝辞』『謝辞』の大人CPは、7年後である『謝辞』の卒業式後の謝恩会での様子です。ここで、『卒業証書』の先生(大人CPと高校の同期)と生徒CPも出て来ます。
そして『答辞』『式歌』のメインCPは、『式歌』で再会した帰り道。2人で志野の家に行き、アメリカでデザイナーとして働く箕方は、志野に自分のアシスタントとして来ないか、と誘います。
最後に、メインCPのSS(『花束』)は、渡米した志野を箕方が空港で迎え・・・新たな門出で締めくくります。
元がオムニバスで、1CP当たりのストーリーが短いため、本編でもなかなか感情移入しにくい側面もあったんですが、それでもトータルでは好きなシリーズだったので、こういう形で『その後』が纏められたものが読めてよかったです。