―おまえは今このときより、我が正妃となる。

魔神の婚姻

majin no konin

魔神の婚姻
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×27
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
2
得点
46
評価数
11
平均
4.2 / 5
神率
27.3%
著者
神楽日夏 

作家さんの新作発表
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イラスト
カズアキ 
媒体
小説
出版社
ブライト出版
レーベル
ローズキー文庫
シリーズ
魔神の婚姻
発売日
価格
¥581(税抜)  
ISBN
9784861232589

あらすじ

撮影の為、砂の国アルハラードを訪れた写真家の葵。だがそこで待っていたのは、魔神を意味する呼び名を持つ王弟ジンの、花嫁となる為の淫靡な儀式だった。王と傅く重臣達の前で媚薬を盛られ、金と宝石の飾りだけを纏う葵の体は、自身の意思に反してどうしようもなく昂っていく。快楽を受け入れる他ない葵に、ジンはまるで愛しい人にするような優しいくちづけを与え…。ただ王命に従い自分を犯す憎いはずの男。その胸に抱き寄せられ葵は!? アルハラードシリーズ第一弾文庫化★ 歩み出した二人の書き下ろし有り!!.

(出版社より)

表題作魔神の婚姻

ジン,27歳,葵を花嫁として娶る王弟
志賀野葵,25歳,撮影でアルラードを訪れた写真家2

その他の収録作品

  • 運命が囁いた
  • 運命が羽ばたいた
  • あとがき

レビュー投稿数2

運命の相手に出会うための試練

文庫化再販、シリーズ1作目で書下ろし付の作品。
関連シリーズとの2冊同時発売ですので、2冊目にはこのカップルも登場してるので
合わせて読みたい作品です。
内容は元モデルで、駆け出しカメラマンの受け様が、長く鎖国が続いていたアラブの国へ
師匠の代わりに隠された砂漠の奥にある王宮の写真を撮る許可を受けて来たのですが
王宮へ行く砂漠の途中で、全身黒づくめの男に引き返せと忠告を受ける。
しかし、王からの許可を得ているからと拒絶し、それならば自分が送ると言いながら
受け様は王宮にその男、魔神と呼ばれている攻め様と行動を共にする。

王宮に着くまでの間に色々物騒な予言めいた言葉で脅され、王宮へ着けばわかると・・・
そして、後悔先に立たずみたいに、受け様は攻め様の言うとおりかなり後悔します。
受け様は王の命令で魔神と呼ばれる攻め様の正妃となるべく、王や家臣の前で公開
セックスを媚薬で思考があやふやなままに決行される。
そしてその行為は王の前で3度行い、やっと正妃と認められると言う古き言い伝えに
基づいた風習だったのです。

人道的にも最悪な状況で、逃げれば逃がした人が処刑されるような国で、
受け様はかなり怒りと屈辱と恐怖を味わうのですが、攻め様と話、自分の目的である
カメラを手にしたことで、前向きに行動するようになる。
それに攻め様に色々便宜を図られ、攻め様の生い立ちを知るたびに次第に受け様の心も
軟化して、攻め様の苦悩を感じるようになると好意も感じ始めるのです。

自国での攻め様の不運な境遇と、政治的な背景、そして攻め様の生い立ちと
バランスよくストーリーが構成されていて、素敵な作品になっています。
二人の出会いは神が定めた運命だったのではないかと思えるお話です。

書下ろしは日本人とのハーフな攻め様が受け様と日本へ行ったあとの出来事などが
描かれているのと、受け様が師匠の元へ攻め様をつれて行って、受け様の写真に写る
攻め様への思いを師匠に筒抜けだと言われているようなほのぼのした短編も収録。

1

情景が見える映画のような作品

アラブもの、と期待せずに読んだのですが、良い意味で裏切られました。
舞台が架空のアラブ国というだけで、お話はエキゾチックな映画の原作と言えるようなしっかりした作り、美しい映像が目に浮かぶような描写がすばらしかったです。

カメラマンの卵である受け、葵は特別に撮影を許可されたアルハラードにやってきます。そこで最初にあったジンに、帰った方がよいと言われますが訳も分からずのりこんでいきます。
しかし、王の気まぐれで、なんとジンと公開初夜をさせられることに-。
その後、男らしく美しいジンに支えられながら、カメラマンとしても成長していく。

ジンは不幸な生い立ちながら、アルハラードの地で土着の騎士団を指揮し、鷹と馬の使い手として非凡な才能をみせ、抑制の効いた態度で葵をエスコートします。ひどく優しいスーパー攻め様ですね。

そんなジンに見守られながら、カメラマンとしても人間としても成長してゆく葵の物語になっています。

そんな中、公開初夜に青姦にと濡れ場もしっかり。

最後に、ジンが何もかも捨てた身で、自分の仕事をどうやって見いだして行くのか、というあたりがすっきり終わらずやや残念ですが、全体に読み応えある一作でした。
美しい宮殿の描写も秀逸。

1

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