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「パリの花嫁」の続編というかスピンオフ作品。本編カップルよりひねりのある二人のすれ違い多めラブです。本編のキラキラした華やかな甘めラブより、すれちがいのもどかしさとか切なさとじれったさが増量しています。
佳幸はアーティストとして才能もあり、そこそこの評価も得ているのだから、もう少し尊大なくらいなキャラでも良さそうなのに意外に控えめというか卑屈な部分もあったりして。…個人的には、本編の主人公である博光と従兄弟である本作の佳幸ふたりの関係性の微妙な感じが大筋であるラブ部分よりも面白かったかもしれません。
私には、本編よりも面白いスピンオフでした。
前作「パリの花嫁」でサブキャラだったユキとジャン・ミシェルのお話。前作を読んでこの二人のその後が気になり、スピンオフが出ていると知って購入。前作の2人も出てきます。単体で読むお話でなく前作を読んでからがいいかも。
個人的にはアルマンよりジャン・ミシェルのほうが好きかなキャラクターです。日本人ぽくない海外実業家の強かさとか色気とか、ジャン・ミシェルのほうがドキドキしてしまう要素が多い。強気なのに結構健気に長い間あいまいにしている関係の返事を待ってくれてたり…。
こちらも前作同様2部構成になっています。前半はアメリカで再開してやっと結ばれる展開。後半は前作の主人公・ヒロの頼みでヨーロッパを訪れまた再開…。
ユキはヒロのように恋人のために海外に移住するなんてことはなく、今後もこんな遠距離関係を続けていくのかと思います。でもユキはすごくしっかりしていて要領がよさげというか、自分の仕事に誇りを持って、恋人なんていてもいなくても今まで上手くやってきたんだろうなあと思わせる、BLの受けキャラとしては結構変わった性格をしているので、なんだかんだでこのカップルは続いていくんじゃないでしょうか。
ユキとヒロが2人で並んでいる様が可愛い。お互いが恋人の前に出るときと、従兄弟同士でしゃべっているときに結構ギャップがあります。
蛇足だけど、後半でヒロとアルマンのごたごたが入るのがちょっと中途半端すぎる感じもしました。私としてはこの2人も巻き込むならもう少しページを取ってやるか、今回はユキの話なんだから入れないか…のほうが好みだったなぁ。けど前作もそんな感じだったから、スピンオフというより二冊でこの話!みたいな感じでしょうか。
前作カップリングよりこっちのカップルのほうが格段に好きですが、付き合う前の微妙なよそよそしさや意地っ張りぶりは前作のほうが可愛いかったかなあという気がします。
前作の「パリの花嫁」のスピンオフで、前作の受け様の従兄弟と、攻め様の友人、
二人ともちょろちょろ出番が多かった二人が主役となっての作品で、もちろん前作の
二人もかなりの頻度で出て来るし、書下ろしにも登場してる。
前作でも、身体の関係を匂わせる内容だったように感じたのですが、
前作の本編終了後から直ぐの話になっているようでしたね。
前作で二人のやり取りの頻度が高かったのし、二人の人となりも十分分かる内容だった
せいか、特に新たな発見も無く、只々、意地っ張りな受け様の、天然タラシの攻め様が
互いに好きなのに素直になれない、それに恋人になってからも素直になれない。
始めから終わりまで意地を張って素直になれない受け様の行動のせいですれ違う事が
多い内容になっていました。