潔癖、完璧、ドSな不破と、ゆるキャラ大学生・三谷。ふたりの恋のはじまりは・・・?

金のフォークに銀の匙

kin no fork ni gin no saji

金のフォークに銀の匙
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神10
  • 萌×226
  • 萌18
  • 中立5
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
15
得点
213
評価数
61
平均
3.6 / 5
神率
16.4%
著者
かわい有美子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
麻生海 
媒体
小説
出版社
ムービック
レーベル
LUNA NOVELS
発売日
価格
¥857(税抜)  
ISBN
9784896018356

あらすじ

プライドが高く傍若無人な公認会計士の不破は、交通事故に巻き込まれ顔見知りの大学生・三谷を骨折させてしまった。世間体から仕方なく面倒をみる不破だったが、天然おバカな三谷に苛々しっぱなし。だけど一緒にいると楽ちんで・・・。
(出版社より)

表題作金のフォークに銀の匙

33歳,エリート公認会計士
カフェでバイトをする大学生

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数15

天然おバカな可愛すぎる受け君に、萌えて笑えるキュートな物語❤︎

や〜、もうかわい有美子先生の持つ、幅の広さがすごい。

もう、勉強という意味ではちょっとおつむが弱いけど、人間性キラッキラの受け君に萌えて仕方ないお話でした。

大手監査法人に勤める、完璧主義者で性格に難ありの公認会計士、不破(攻)。
ある日社用車で不慮の事故を起こしてしまい、被害者の青年・三谷(受)に金一封を渡そうとするも受け取ってもらえず、ふわふわした会話の後、流れでお詫びに不破の自宅で週に何回か夕飯をご馳走するということになってしまいー!?

と続くお話です。

天然ぽやぽや受け・三谷に「アホか」とうんざりイライラしている不破だけど、いつの間にか自分をさらけ出せるようになり、不思議な気持ちを抱くようになりー

という過程がすごく自然に描かれていて、二人の噛み合わない会話もコミカルで可笑しくて、夢中になって最後まで読んでいました。

思わず笑っちゃうやりとりの場面がいくつもあって、週末の夜にふさわしい、可愛くて楽しいお話。はーー、楽しかった!

不破の人間性に問題あり、というところをガツンとストレートに言ってくれる悪友・大西の存在が良かったなあ。スイス人妻の尻に敷かれてるって設定も( ̄∀ ̄)

受け君のピンチに駆けつけ救う攻め、という定番だけれど激しく萌える展開もあって、きゅんが止まらないハッピーなお話でした✨

0

愛で人は変われる

合理主義者の不破が事故を起こしてしまった事が発端で
自身とは真逆のタイプの大学生・三谷と親しくなり
価値観すら変えられてしまったお話です。

最初、三谷が事故の被害者だというのにあまりにもほわほわし過ぎて
不破同様にこの子大丈夫かな…と思ってしまいました。
でもそれが三谷の気質でしょうし、礼儀はきちんとあるので
彼がああいう性格でなければ不破も変われなかったかもしれません。
見舞金を受け取らない代わりに、と
仕事が忙しい不破にご飯を作ってもらうというのは
なかなか頼めるものでもなさそうなのにそこは結構図太いというかww
しかも不破があからさまに面倒くさいと思ってる顔してるのにも関わらず。
ある意味おおらかなんでしょうね。

不破は仕事関係くらいの人脈かと思っていたら
何でもズバズバ言ってくれる頼もしい悪友もいて意外でした(失礼)
普段はそれこそ仕事じゃなければ付き合わない人達もいて
その綺麗とは言えない心の持ち主達とのやりとりが
三谷のなんてことない会話で癒されるのもわかります。
計算のない無邪気な笑顔は貴重ですよね。
三谷の「不破さんは自分の力で金のフォークを手に入れられる人だと俺は思う」というセリフ、
とても思いが込められている名セリフだと思いました。

不破がなんだかんだで優しくしてくれるから、
三谷が好意を寄せるのは想像に難くなかったのですが
不破が癒される以外の感情で三谷を見ることになるのかとそわそわしてしまいました。
若干BLではわりとよくある…でしたが、
危険な目に遭った後はいかに大事かが思い知らされるものですよね。

不破がベッドで意地悪なのは個人的に想定内の範囲でしたww

0

攻めの変化に萌えた

傲岸不遜で合理主義だった男が、一人の青年と出会って同じ時を過ごすうちに、どんどん変わっていく様子が本当に良かったです。

オススメしてくださった方が、もしかしたら攻めの性格が……と懸念されてたんだけど、全然オッケーでした。
確かに攻めの不破は基本毒舌で性格にちょい難ありなんだけど、苦学の末に公認会計士になった苦労人ということもあって、強くなくては生き残ってこれなかったんだろうなぁと思うし、実力主義&個人主義で頭の切れる人ならこういう人いそうだなぁと納得できる範囲。

不破(攻め)が起こした不慮の事故で顔見知りの青年・三谷(受け)を骨折させてしまったことからお話はスタートします。
煩わしい事が大嫌いな不破は全て金銭で解決するつもりだったのに、周囲からの圧力もあり三谷の食事の面倒をみる羽目になってしまうんです。

義務感で渋々始めたけれど、人の悪口を決して言わない三谷と暮らすひとときは思っていたよりも悪くないな……と感じ始める不破。
やがて「次は木曜日でいいか?」なんて自分から言いだすようになり、前日からビーフシチューを仕込むようになり、明日の食事の分まで持たせてやるようになり、喜ぶ顔が見たさに奮発してすき焼き用に近江牛を買い、予想通り喜ぶ顔を見てつい顔をほころばせ、今度は食洗機のついたマンションがいいな……なんて無意識に思う。

もう萌えるぜー!!って感じ。
なのに本人無自覚で、次第においおい……俺は何考えてるんだろ、なんて自己ツッコミしてるんだけど、読んでる方はニヤニヤしまくりですよ。早く気づけー!って。

そして酔った三谷を泊めてやった翌朝の食事が、味噌汁に卵焼きにアスパラの胡麻和え。
朝から胡麻和えってすごい!!って思ったし、なんか着々と三谷限定のスパダリっぽくなっていくところが本当に萌える。

それに何よりも受けの三谷がものすごーーーく良い子で、紙面の向こうからでもマイナスイオン放ってるような子なので読んでるだけで癒されるんです。
ほんといい子。

タイトルにもある「銀のスプーン」「金のフォーク」のくだりもとても良かった。
三谷が実はとんでもない御坊ちゃまだった事を知り、「君も銀のスプーンをくわえてきた子か」と隔たりを感じてしまう不破に対して、「金のフォーク」の例えを用いて一生懸命気持ちを伝えようとする三谷。

三谷の存在や言葉が、頑なだった不破の心にするすると沁みて、疎遠だった実家に電話でもしてみるか……となる流れが本当に素敵で、物語の中でキラキラと光ってると思う。

攻めの心の角が取れていく様子がとても自然で、読んでて優しい気持ちになれる素敵なお話でした。

3

正反対の二人

童話のようなタイトルと表紙に惹かれて手にとりました。
交通事故の加害者と被害者、性格もまるで違う2人が少しずつ近付いていくお話で、タイトルもなるほどな…といった感じです。

加害者である不破はイケメンだがいつも仏頂面、無駄を嫌うため傲慢にも見えます。
対して被害者の三谷は、不破からしたらアホの子だけど人好きな性格で可愛いです(*´ω`*)
三谷に関わる事を面倒だ厄介だと思ってた不破が、徐々に天然な三谷に癒されて絆されるのも無理ないかと。
先に恋心を自覚するのは三谷ですが、なかなかくっつかなくて焦れったかったです。

タイトルの銀の匙はともかく、金のフォークとは何ぞや?と思ってたら、こちらは三谷オリジナルの言葉。
己の生まれながらの幸運を卑下するでもなく、また不破への尊敬心があったからこその発言だったんですよね。
こういう事が言える三谷の素直さ好きだなぁ…。
その後に続く三谷の告白もやはり素直で可愛らしかったです。

エロは最後の一度だけだし、くっつくまでもどかしいお話かもしれません。
でもそのもどかしさ故に、ノンケが男に恋に落ちるという事に嘘っぽさが無かったように思いました。
三谷に萌えた部分が多いのですが、評価は萌2で。

3

派手なお話ではないけど、そこがよい。

2人が気持ちを確認しあうまでがとても長いお話でしたが、そこに至るまでが丁寧に描かれていて好きなタイプの作品でした。

苦労してエリートの地位をつかんだクールな不破さんとお育ちの良い天然おぼっちゃま(社会勉強中)の三谷くんが、事故をきっかけに出会って…それから?というストーリー。
惹句には「ドS」なんてありますけど、不破さんはそういう感じというよりはくそまじめで人付き合いに不器用なだけに思えます。三谷くんのフワフワさ加減は育ちの良さ故なのでしょうね。

善意の友人(や悪意の知人)等の働きかけを受けて、ようやく終盤で二人は結ばれます。そうなってからの不破さんのスケベな言動は、ギャップが良かったです。

行く行くは会社社長になるであろう三谷くんと、その補佐役になるであろう不破さんのその後も覗き見してみたいという気にさせてくれた一冊でした。

3

周囲の力あればだけど

二人の関係が進展するのには、周囲の力がかなりあります。

交通事故の被害者と加害者になった後、不破が三谷と食事をとるようになったのは、カフェの仲間や客であるクライアントからの圧力ですし、不破が三谷を追いかける羽目になる状況を作ったのは、三谷に手を出した不破の友人です。

三谷は控えめですし、不破は人を受け入れるより拒絶するタイプなので、彼らだけだとそういう関係にはならなかったと思います。そのせいか、二人が親しくなるきっかけとなった一緒に食事をとるようになるまでの場面はちょっとくどく感じました。不破が三谷になんとなく好感を持って、というのじゃなく世間体のためだというのが甘さ皆無でしたね。

こういう系統の本は、全般的にエロが散りばめられ数回あるものと、恋人同士になるまでの過程がメインでエロは終盤の1回のみ、の二通りが主なのですが、この作品は後者でした。初エッチの翌朝、下肢を嬲る場面が甘くて好きです。

三谷がほのぼのしていて可愛かったです。不破が弁護士じゃなくて公認会計士だというのも、暗算は強いのに法律にうとい理由になった気がして納得でした。

この作者の作品の中では、一番好きな作品です。

4

大きな萌えはないけれど……

事故の加害者と被害者として出会った二人。
最初は全然違うものと思っていたのに、知り合ううちに互いを意識し
戸惑いながら共感して心が繋がって行く……、そんなお話。

父親の倒産後、苦労して公認会計士になった実力主義の不破。
方や、大学生のカフェバイト君の三谷。
事故でひっかけたこをきっかけに、
不本意ながら三谷に食事を作ったりと世話をしてやることになった不破。
まずは、不破が心の中で毒づいている本音がおかしい。

全てを損得を軸に合理的に考える人間に囲まれた不破にとって、
三谷はは理解できないバカだとしか言えない存在だったが、
次第にその素直で優しい、誰とでも仲良くできるあり方に
鎧を被っていた心が溶かされていく……。

年齢も性格も境遇も違うノンケの二人が、徐々に惹かれあう様子が
リアリティを持って無理なく描かれているのは、流石に上手い。
突然恋に落ちるという感じではなくて、相手の人間性への敬意が
さらに深まって恋になったという感じ。
ファンタジックなタイトルにも、ちゃんとちょっといい感じの意味がある。

全体にはヒューマスティックでピュアなお話なのだが、
気持ちが通じた後の、不破のエロさやちょっといじわるな感じがいいな。


3

萌えられず…

攻めキャラが苦手でした。
こういう設定なのはわかっていましたが、かわいさんは作家買いしていますので購入してみましたが、むむむ、かわいさんの作品の中ではこちらは個人的には萌えませんでした。


攻めは公認会計士の不破。
性格は唯我独尊、合理的で自分の立場や仕事が大事なムカつく(個人的な感想ですが)タイプ。

受けはカフェでバイトする大学生の三谷。
こちらは不破とはまるきり正反対の癒し系天然青年です。


ふたりの出会いは不破が起こした交通事故。
三谷は自転車に乗っている時に事故にあい、その加害者が不破でした。
不破は仕事のお得意様にあおられ仕方なく怪我をした三谷の世話をすることになったのですが、最初は三谷の天然ぶりにイライラしていた不破も、彼の存在に癒されいつの間にか……といった感じです。
三谷の方は最初から、カフェの常連だった不破に好意を持っていました。
でもちょっと安易かなあ。

不破は家庭の事情で苦労し、自分自身に自信をつけるために努力し資格をとったりしたわけで、それならなーんで銀のスプーンを気にするのかな。
生まれた時から差がつく家柄というやつはないよりある方がスタートは良いけれど、そのあとどう生きるかで逆転勝利も夢じゃないわけです。
タイトルは後づけなのか、先にありきだったのかはわかりませんが、イマイチ不破が気にするようなことだろうかと首を傾げました。

1

可もなく不可もなく

設定も悪くなく文章も読みやすかったのですが、どうしても物語の世界に入り込めず、私にとって最後まで萌えたところがありませんでした。。。
ただ、全くつまらないというわけでもなかったので、『萌』よりの『中立』でしょうか(汗)
攻め視点オンリーで、攻めの心境の変化をもっと掘り下げてくれたら良かったかなぁ、と思います。

1

[努力]は[恵まれた環境]に勝る

交通事故でケガをさせてしまったことをきっかけに、世間体を保つために誠意を見せるふりをしていた不破は流れで、事故で手が不自由な三谷の晩御飯を週に数回つくることになって・・・。
不破は合理的で冷たく見えるけれど、「腹黒」とはまた違う印象を受けました。
苦労をして地位を手に入れた努力型。そして極度のきれい好きw
三谷はやはりどこか育ちの良さがにじみ出る。穏やかで打算のない性格。
そんなふたりが徐々に惹かれあうのです。ちょっとじれったいほどのふたりの関係は、終盤のとんでもないトラブルから急速に進展します!

タイトルになっている、金のフォークと銀のスプーンについてのシーンがとても印象的でした。
「銀のスプーンを持って生まれた子」は慣用句ですが、「金のフォーク」は今作の、三谷の言葉。
三谷が「銀のスプーンを持って生まれた子」なら、不破は自力で「金のフォーク」を手に入れることができる人間だと。

終盤、ハラハラの展開がありつつも、全体としてはしっとりとしたお話でした。

2

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

小説



人気シリーズ

  • 買う