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保険会社役員×詐欺師――狡猾な罠は恋のスパイス。
sagishi wa koi ni damasareru
詐欺師と被害者の再会ものラブストーリーでした。
それも後半はとびきり甘えたがりの受け様萌えの作品です。
受け様は詐欺師なんですがその背景はちょっと切ないですね。
5歳の時に母親から公園に置き去りにされる形で捨てられる
そして詐欺師の男に拾われるんです、でもその詐欺師も
なんか昔の義賊みたいな感じで確かに犯罪者ではありますが
親に捨てられた受け様を精一杯育ててるんですよね。
そんな受け様と攻め様の出会いは詐欺師の義父の保険金詐欺の
片棒を担いでる時で当時攻め様は保険の外交員、受け様は
12.3才の子供の時に出会うのです。
新人の攻め様がターゲットで入院給付金詐欺を仕掛ける相手
受け様の担当は心細くか弱い子供を演じる事だったんです。
そして詐欺はうまくいったけど、受け様は優しかった
攻め様と離れるのが嫌だったんですよね。
そして10年が過ぎて義父も亡くなり受け様は一人で詐欺師として
生活しているのですが、ある目的の為保険会社に入社。
そこで再会するのが親切なお兄さんだった攻め様なのです。
攻め様は受け様の事を覚えていて、警察に突き出さない代わりに
社内で横領をしている人物を特定する仕事を指示される。
そして逃げられないように見張る意味で攻め様と同居することに
受け様は何故かそんな暮らしが楽しくて・・・
10年前に本気で懐いていたように大人になっても何故か懐きたい
攻め様には全て知られていてある意味安心して自分を出せる
唯一の人になって行くんですよね。
受け様はホントは寂しがり屋なんです、素を出して甘える事が
誰にも出来ない環境だったからなんですよね。
そして攻め様も別の意味で似通った環境で育ってるんです。
惹かれあう運命みたいでした。
でも、昔1度騙してる相手ですから信用されていないのも解る
自業自得なんですが切ない感じでもあるんです。
そして横領の犯人を見つけたと思ったら攻め様が罪を被せられそうに
受け様は攻め様の無実を証明するために奮起するんです。
既に攻め様を好きになってるんですよね。
でもそれが解決して・・・別件で攻め様を裏切る事に
それは本来の受け様の目的の為なんですが・・・
ショートは全て解決してからの二人の日常です。
受け様の子供みたいなピュアで無邪気な可愛さは萌えです!
詐欺師なんてしてたのにホントは甘えたがりの子供です。
思わず微笑んでしまう内容でした。
読んでいて、細かいつっこみ所があるような気はする。
気はするんだけど「そんなことより」キャラクターに感情移入して幸せになって欲しいし頑張ってと応援したくなってしまう。そんなお話な気がします。
多分、つっこみ所というのは、主に犯罪行為とかそれに対するバックボーンとか心理とか会社組織の思惑とか展開とかそういった場面になんだけど、いかんせん身近なものでないので決定的な違和感を見いだせないのかもしれない。
それから、本来ならノンケのはずなのに割とあっさり受け入れるってのに抵抗を持つ方なんだけど、それも全く無いのが不思議だ我ながら。もちろんそれに対して十分な心情が綴られてるってのがあるんだろうけど。あとセリフとか展開とかさらっとしてる所もあって、物足りなく思ってもいいはずなのに丁度良く感じるのも不思議だ!!
謎だ。でも多分一言で言うと「好きです!」なんです。
主人公の育ての親が、犯罪者ではあるんだけれど所謂「義賊」に近いという点と、攻めも受けも充分可哀想な生い立ちで、そこに人情味が出て感情移入しやすいのかな。
ってここまで考えて、あれもしかしてこれって時代劇とかと同じ感覚!?と気づいた。
そっか、それなら読んで楽しいの納得。時代劇って自分から好んで見たりしないんだけど、見たら思いのほか面白くてのめり込んじゃった、ってよくあるもんな。
作者様があとがきで言われる通り
「かわいい詐欺師」でした。
ストーリー自体にもそんなに大きな驚きなんかはなく
(パソコンから抜き取ったものは少し意外だったけど)
とにかく佑真がかわいい、という感想。
詐欺師の手管として自分の可愛げを利用云々というよりは
幼い子どものかわいらしさという感じか。
亮治の件もきれいに片付いて良かったかな。
貴史の強さ・優しさだとか佑真の素直さだとか、
メイン二人のこれからの穏やかさや光を表している気がして。
久しぶりに読み返したのですが、多分私、久しぶりに読み返す度に何度でも、そうだったΣ(゚Д゚)と我に返るハズ。
受け様は詐欺師の里見。
幼い時に母親に捨てられ詐欺師だった養父に拾われて、以来、詐欺の手伝いをして育ち、詐欺師として生きてきた。
そんな里見が外交員として潜り込んだ保険会社で再会したのは、子供の頃に騙した相手の宇崎。
こちらが今回の攻め様です。
里見の素性はすっかりバレていて、社内の横領の主犯格を突き止めてこい、と脅されるように宇崎と同居する羽目に。
普段は鉄仮面の宇崎だけど、ここぞという時に優しさをみせて、宇崎の傍が居心地よく感じるようになる里見。
里見の活躍で証拠も揃い、横領事件に区切りがついたと思ったら、里見が保険会社に入った本当の目的がある事を知り…。
いや、そうだよね、目的があって入ったんだねよ。
もうすっかり意識の外にいってて、ハッとしちゃいました(;^-^)
後書きで『かわいい詐欺師』とありましたが、うんうん、本当にかわいかった(*^^*)
実は甘えただし、そのくせ遠慮や気遣いもしちゃうし。
宇崎には、これからしっかり里見を甘えさせてもらいたい。
もちろん、宇崎も里見に甘えればいいと思う(≧∇≦)
イラストは小山田あみ先生。
口絵が優しくてステキ。
小山田あみ先生の美麗イラストに惹かれて購入しました。
題名のセンスも素敵だなあと思って読み始めましたが、とても面白かったです!
あらすじは前のレビュアーさんが紹介して下さっていますが、
話が落ち着くか、と思ったところにどんでん返しがあって、洸先生の構成力に感嘆。
勿論、キャラのイメージががらっと変わる、みたいなどんでん返しではなく、
まだ話は終わっていない!といったクライマックスの盛り上げ、
そしていきなりサスペンスになるというわけではなく、
受けと攻めの魅力を一層引き立てて甘いラストにもっていくところも良かったです。
きっと皆さん、予想以上に面白かったと思われるはず!
私個人的には、初版特典の「炬燵に蜜柑にBL本♪」というキャンペーンの名前を微笑ましく思ってしまったことで、自分もそろそろ腐女子ということを認識しなければいけないのかなと思いました(笑)