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ai no mukougawa
あらすじには「父の愛人」。
のっけのカラーイラストには、赤ちゃんを抱いて微笑む攻&受。
これはもしや、とんだ地雷を踏んでしまったか!? と恐々としながら読み始めました。
結果的には当たりな作品だったわけですが。
憎むべき「父の愛人」の写真に、まさかの一目惚れをしてしまう攻。
ともかく別れるようにと説得しに会いにいくのですが、そこでも実物の愛らしさに一瞬で悩殺。
怯える華奢で清純な受の描写が、非常に秀逸です。
あれならつい押し倒ちゃうのもしょうがない。
攻の心理もよくわかるんですよね。
強烈に惹かれているのに、既に父のモノ(誤解ですけど)で、独占したいのにどうにもならなくて。
可愛さ余って憎さ百倍。余計に苛烈な扱いをします。
ナイスな嫉妬攻です。
そして受がまた健気。これを健気と言わずして何を健気というのか。
耐える。ひたすら耐える。
周囲の心理や感情に配慮して、理不尽な扱いも黙して甘受します。
そんなに孤独に色々と抱え込まなくてもいいのよ、と言ってあげたい。
薄幸で儚げな健気美人、本当に最高でした。