たとえばこんな恋のはじまり

tatoeba konnna koi no hajimari

たとえばこんな恋のはじまり
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神8
  • 萌×231
  • 萌22
  • 中立3
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
18
得点
233
評価数
66
平均
3.6 / 5
神率
12.1%
著者
小林典雅 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
秋葉東子 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
価格
¥560(税抜)  
ISBN
9784403522925

あらすじ

一言メールで彼氏に振られた夜、悪酔いした汐夜の前に現れた王子様は……?
ストレス社会で揉まれる人におくる、介抱ナンパから始まる恋!!
(出版社より)

表題作たとえばこんな恋のはじまり

海藤亘,心理カウンセラー
待田汐夜,お客様相談室勤務

同時収録作品たまにはこんな恋のはじまり

八重樫保,27歳,カフェの雇われ店長
津野朝陽,25歳,人事部開発課勤務

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数18

癒し攻め

小林典雅さんはもう本当に言葉の魔術師ですね!
言葉の言い回しやらチョイスに笑えるし、海藤の言うことになるほど!と勉強になるし。

たとえばこんな恋のはじまり
海藤、こんないい人いないよ!ないたれりつくせりな対応とアフターフォローで。
彼の思いつく新しい回路の作るお題やプチ癒しデーとか楽しそう。
こんなの好きにならずにいられない!
ゆうや(変換できず)が可愛くて鈍くて、海藤がいい人からどうやって口説こうかと遠大な計画を立ててたりとか。介抱ナンパ、いいじゃないですか!

たまにはこんな恋のはじまり
朝陽が良いやつなのに上司からしつこいパワハラを受けてて気の毒ですね。でも前向きでお仕事頑張ってて偉いです。
セミナーでペアを組んだ王子様なカフェ店長八重樫。
すっかり意気投合してカフェ友になって。
会えば癒されて声を上げて笑ってくれたら嬉しくて…。
恋しちゃってるのに鈍い朝陽。バレバレなのにね!
凛々しくて可愛い朝陽に優雅な草食動物のような王子様八重樫。うまくまとまって良かった。
男前で素直で八重樫を笑わせる初エッチも良かったです。
王子様なのにこんなことしちゃダメとか、美少年剣士なのにこんなことしちゃダメとか。

まさに癒し攻め。
何回も読み返す大好きな作品です。

0

笑った笑った!

いやー、面白かったです!
何度も何度も笑わされました。
カウンセラーと、ストレスフルなお客様相談室のサラリーマンとの恋です。
カウンセラー・海藤のセミナーがためになるし、とっても面白いんですよね。

「いつまでも言われっぱなしでへこんでると思うなよ!〜毒を吐く人に負けない強いハートの作り方〜」

「攻撃的な相手の息の根を止めるトドメの啖呵の切り方」

どちらも聞いてみたくて仕方がなくなったけど、ちゃんと講義内容が作中で描かれています。
まぁー、面白い(笑)
ラストに必ず名言が添えられるのですが、最後の一節は必ず笑います。
そうか……「そんなの関係ねえ」これは名言なんだな。
うん、スルースキルか(笑)

ラブストーリーはもちろんの事、ラストまでずっと面白かった。

主人公の海藤×汐夜の他に、汐夜の親友・朝陽の恋も描かれていて、こちらも最高でした。
ほんと、笑って元気をもらったわ。
大満足の一冊でした!

1

励ましと笑顔をもらえる小説

仕事で疲れた時に元気をもらえた大好きな作品です。
心理カウンセラーの海藤さんの言葉がお守りみたいに心に沁みて、なおかつ明るい会話に思わずくすっとしちゃいます。

以下、ネタバレありのあらすじです。




主人公の汐夜は大手メーカーのお客様相談室に勤務しており、日々のストレスに加え、彼氏からも突然別れを言い渡され散々な一日を過ごすことに。
飲めないお酒で酔っぱらい、へたり込んだところを介抱してくれたのが心理カウンセラーの海藤さんで…というお話です。


汐夜は散々な状況で落ち込んでいるのですが、小林典雅先生の手にかかると明るく面白くなってしまうのがすごいです!
汐夜と海藤さんの出会いも思わず笑ってしまって、普段穏やかで控えめな汐夜が酔っぱらって「俺がイチローだったらこんなふうに突然ふられなかったのでは…」とバッティングセンターに引き寄せられ、無謀にも松坂の球速を選んで、(もちろん全く当たらない)さらにヘロヘロになるところなど、何度もツッコミたくなってしまう可愛さがありました。
海藤さんはそんな酔っぱらい汐夜を面白がりながら、親切に介抱してくれ、ささくれた汐夜の心が少しずつ癒されていく場面に惹きこまれます。


二人はその晩をきっかけにメル友になり、汐夜は親友の誘いで、海藤さんの企業向けセミナーに参加するのですが、そのセミナーでの海藤さんの言葉が、仕事で悩む汐夜だけでなく読者にもすごく響く気がします。
〝上司や身近な人から辛い目にあったとき、相手の感情に自分まで支配されるのではなく、自分の感情は自分が決定権を持ちましょう〟ということを、時にユーモアを交えながら前向きな言葉で伝えてくれ、この講義の部分は何度も読み返してそのたびにお守りの言葉をもらえました。

海藤さんは汐夜を癒して元気づけるだけでなく、ちゃんと海藤さん自身の気持ちもオープンにしてくれるので、読んでいてとても心地良いお話でした。

もう一つ、汐夜の親友の朝陽のお話も入っていて、こちらもすごくオススメです!
汐夜と朝陽は性格は正反対なものの、お話を通して一貫する〝癒し〟がある気がして、誰かの言葉で傷ついた心を大切な人の言葉で癒してもらう場面がそれぞれ素晴らしいです。
朝陽のモノローグに「引っかき傷だらけにされた胸を相手の言葉が絆創膏のように優しく覆ってくれたような気がした」というのがあって、まさにこのお話そのものを表していると感じました。

あと朝陽も酔っぱらうシーンがあって(笑)朝陽の男らしい脱ぎっぷりを、優しい王子様のようなカフェ店長、八重樫さんが回想して語ってくれるシーン大好きです。

お疲れの時にもオススメの一冊です。

2

気持ちが明るくなる

可愛いし面白いしで大好きなお話でした。エロ描写がちょっと物足りなかった。

この作者様の描く登場人物の魅力にはいつもやられっぱなしです。
2組のカップルのどいつもこいつも魅力的でした。
お客様相談室に電話してくる奴らさえも面白く読めました。
二人の関係が安心できる関係であれば変態でも絶倫でもなんでもいいんですよ。
お互いに対する感情の描写がすごく素敵で面白くもあり馬鹿馬鹿しく可愛いいし応援したくなります。

とにかくこの作者様、よくこんなフレーズ思いつくなぁ。といつも感動させられます。
読む人の気持ちを明るい気持ちにさせるパワーを感じました。

2

傷ついてる全ての方に贈りたいです

典雅節とか言葉の魔術師とか、素敵なタイトルをお持ちの典雅先生ですが、これこそまさに、その持ち味が存分に生かされた作品ではないでしょうか。

相手を貶める事で自分が優位に立とうとするクズ彼氏も、理不尽なハゲ上司も、言葉の刃で滅多切り。
悪者をケチョンケチョンに(言葉で)やっつけくれるので、気持ち良くて仕方ないんですよね。
また、主役二人の甘酸っぱい恋愛を通して、人生の教訓的なものまで学べちゃうのが素晴らしいのです。
私は落ち込んだ時、BLを読んで癒されますが、これは元気を貰えて前向きになれちゃう、まさにビタミンBL。
他人から傷つけられて落ち込んでる、全ての方に贈りたいですね。


ザックリした内容です。
DV彼氏にフラれた主人公・汐夜が、偶然知り合ったセミナー講師の海藤により、萎縮していた心を開放される。
そして、新しい素敵な恋愛を始めると言った感じになります。

このDV彼氏がですね、とにかくクズなのです。
別に暴力を振るうワケでは無いのですが、相手を精神的に萎縮させて支配する感じですかね。
汐夜はいつも彼氏の顔色を伺い、怒らせれば自分に悪い所があったからだと思う。
主人公が過去にあったエピソードを会話で語るだけで、直接描写されてはいないのです。
でも、ムカつく。
おいおい、そいつクズだよ!的に。

で、そんな主人公と知り合ったのが、講師セミナーである海藤。
紳士的で思いやりがあり、エロになるとちょっと変態っぽいのが楽しい大人の男性になります。
彼のすごいのは、決して汐夜を否定しないって所なのです。
話を聞いたりメールでやりとりしたりして、二人は親密さを増して行きますが、大方の読者が言いたくなるであろう「言いなりになってるからダメなんだよ!」みたいな事は決して言わない。
汐夜をちゃんと肯定しつつ、相手の問題点を冷静かつ客観的に指摘する。
で、自分は悪くないんだよと、汐夜の認識を変えて行くー。

ここまでで、読者はかなり気持ちいいのです。
が、更に気分爽快にさせてくれるのがここから。

海藤が講師をしているセミナー「いつまでも言われっぱなしでへこんでると思うなよ!~毒を吐く人に負けない強いハートの作り方~」に、汐夜とパワハラを受けてる友人・朝陽が参加するんですね。
このセミナーがですね、もう最高なのです。
こう、まさに「言葉の魔術師」本領発揮てなもんで、立て板に水の如く、「悪意を持って自分を傷つける相手」を滅多切り!!

毒を吐く人は、一見自分に自信があるから強く出るのかと思いきや、実はコミュニケーション能力が低く、相手とちゃんとした関係が築けない為、攻撃的になる。
人間的に成熟してる人ほど、ちょっとした事でいちいち激怒して感情のままに悪意を垂れ流したりしない。
自分の現状に欲求不満を抱えている為、誰かを攻撃せずにはいられないー。
そんな未成熟で低レベルな人間です!みたいな。
いや、気持ちいいーー!

また、そんな輩に対抗する為の、具体的な方法と、傷ついた気持ちのなだめ方まで伝授。
勉強になるーーー!!

こう、びっくりするほどの長セリフながら、グイグイ心に入るのです。
理不尽に傷つけられて来た主人公が、海藤の言葉により前向きになって行くのが、すごく爽快なんですよ。

この後ですね、大手メーカーのお客様相談室に勤務している主人公が、クレーマーから脅しを受けるんですね。
そこで、心配した海藤が急遽駆けつけと、この件により二人の距離が更に近付きます。

いや、すごく紳士的で好い人と言うイメージの海藤でしたが、意外と策士だったのにニヤニヤしちゃうんですよ。
オマケにエッチ時には、ちょいエロオヤジが入るのも楽しいなぁと。
本当、最高にいい攻めですよ。

二編が収録されていて、この後は一緒にセミナーに言った友人・朝陽の物語になります。
パワハラ上司に苦しめられてる彼ですが、この顛末には笑いました。
ハゲ上司、哀れ!
まぁ、同情はしないけど。

と、すっっごく勉強になる上に、気分爽快な作品なのです。
生きてれば他人から悪意をぶつけられて、傷つく事もあると思うんですよね。
優しくていい人ほど、自分が悪いせいだと落ち込んだり、自身を責めちゃうと思うんですよ。
でも、それは違います。
例え自分に問題があっても、悪意を直接的にぶつけて故意に傷付けようとしてくる相手の方が、よっぽど問題があるし性格も悪いです。
汐夜はクズ男と別れて海藤を捕まえと、幸せを掴むんですね。
そう、簡単に傷つけられてメソメソやってれば相手の思うツボで、幸せになる事こそが最大の復讐なんですよ。
人生の教訓まで来たよ!

実はこの作品ですが、好きなレビュアーさんがレビューしてくれたおかげで、知る事が出来たんですよね。
落ち込むたびに元気を貰ってるので、同じようにこのレビューで知って貰えて、読んで少しでも元気になってもらえたら、とても嬉しいです。

10

楽しく読めたし、ためになりました。

BLとしての萌え部分もさることながら、心理カウンセラーである攻めが講師となって開催された「いつまでも言われっぱなしでへこんでると思うなよ!〜毒を吐く人に負けない強いハートの作り方〜」というセミナー内容が、「悪意ある聞く価値のない謂れのない暴言に対する対処の方法について」というやつで、読んでてなるほどなぁと思うことが多く、理解不能な暴言を吐き散らす人間に遭遇したときの処遇方法として知っておいても損はないと思いました。

セミナーの最後に、締めの言葉としていくつかの名言&迷言を述べるのだけど、その中でこれ覚えておこうと思ったのが

「愚かな人に嫌われることを喜びなさい。彼らに好かれることは侮辱でさえあるから。」
フィリックス・レクエア

でした。

攻めの海藤は心理カウンセラーなので人の機微に聡く、スマートで穏やかな印象だったのに、受けの汐夜とお付き合い開始してから「バカップルデー」と称して、わたるん&ゆーたん呼びでイチャコラしてる姿を友人の旭日に見せつけるというアホなことをしてて、最初の印象と途中からの印象の落差がかなりあるけど、嫌いじゃないです。

【たまにはこんな恋のはじまり】
こちらは表題作の受けの友人・旭日のお話。
毎日のように上司からネチっこいパワハラをされ鬱憤が溜まってる旭日。
そこで海藤の「口撃的な相手の息の根を止めるトドメの啖呵の切り方」講座に出かけたところ、カフェの雇われ店長をやってる八重樫に出会い……というやつ。
この八重樫が、旭日曰く「物静かで落ち着いててほんわかしてて、マイナスイオン出てそうな感じ」な攻めで、読んでてなんか癒されます〜。

5

あっさりさっぱり。

表題作と、表題作友人のお話が収録。
どちらのCPも可愛らしかったです。

『たとえばこんな恋のはじまり』
汐夜は彼氏に振られ、ヤケ酒+バッティングセンターで荒れてグロッキーになったところを海藤という男に介抱される。
それをキッカケにメル友となり親しくなっていき…。

特に大きな出来事もなく淡々と話が進んでいくんですが、印象深いのがカウンセラーの海藤のセミナー内容。
な…長い…!
目が滑ってしまいました(^^;;
付き合った後はバカップルになる2人の様子をいっぱい見たかった〜。

『たまにはこんな恋のはじまり』
汐夜の友人・朝陽が海藤のセミナーに参加し、カフェ店長の八重樫と知り合う。
八重樫とカフェ友となり、癒し系のその人柄に惹かれていく…。

朝陽の好みのタイプが八千草薫というのが渋すぎです(笑)
あ〜でも八千草薫なら八重樫を好きになるのも分からんでもないかな、と(´∀`)
告白前に勘違いはあったけど、すぐさま解決するしアッサリしたお話でした。

典雅先生にしてはギャグ要素が薄めで、薄味なお話だったという感想。
変態要素を秘めた攻め2人なので、後日談が読みたかったです。

0

やっぱり安定の変態攻めか。(嬉)

定期的に摂取したくなる小林作品。笑

「たとえばこんな恋のはじまり」(海藤×汐夜)
「たまにはこんな恋のはじまり」(八重樫×旭日)
と、友人2カップルのお話が入っておりました。

突き抜ける笑い・・・は残念ながらなかったですが、やはりといいますか。
変態攻めは健在で。
天使&王子様からの変態紳士・・・。
もはや小林作品のデフォのフォーマットかと。笑
「嘘と誤解は~」のジンジンに比べると変態味が控えめではりますけどね。
(゚ー゚;A
やっぱり電車でブホォって吹き出すような変態さんの方が好みです。(゚∀゚ )アハ

そういえば。海藤のセミナー講演先はやっぱりザザですよね・・・?
渋谷だし。
どんだけゲイが集まるんだ。あの場所は。笑
(というか、箭内社長の手広さにここでも驚愕です。笑)

他の姐様方がおっしゃっているように、良くも悪くも無難にまとまっているので、他作品と比べると印象は薄いです。
いつもの感じを期待すると物足りないですかね。
あ、でも小林作品初心者向きなのかも?
決してゲイ同士の海藤×汐夜カプとノンケ同士の八重樫×旭日カプの
エチの濃厚さが同列・・・なんてことに気を取られてはいけませんよ?!笑
変態ギャップでいうとやっぱり八重樫の方が登場より後半への崩れ具合が
激しいかも。
海藤は最初からそこはかとなく変態臭漂ってるので。笑


個人的にはあとがきに書かれていた、攻め二人は外面がいいので、
意気投合して受自慢して4Pに流れ込む・・・のが見たい!!!

海藤  『 うちのゆーたんの乳首ピンクでかわいいでしょ? 』
八重樫 『 いやいやうちのあーたんの小尻の方が絶対かわいい! 』

とか言いながら汐夜と旭日を夜通しあんあん言わせまくってるに違いない。
( ̄ー ̄)ニヤ
やばい。妄想だけで萌える。ヾ(≧∇≦*)〃
ちなみに。↑はとある片田舎の温泉宿で仲良くまぐわってますよ。きっと。

小林ワールド未体験の方はぜひぜひご参加ください♪

0

普通に面白い

一番最初に読んだ小林作品が、嘘と誤解は~なので、今回も楽しく読むことが出来たのですが、突き抜けて面白いというほどではなかったです。

2CPのお話になってるんですが、個人的には後半の脇役CPの方が好みでした。
健気受の方が好きなんですが、ラブコメだとやんちゃ受けがとても可愛く見えてくるのは何なのでしょうか。
そして小林作品らしく、どんなに天使や王子の仮面を被っていても、結局は変態攻な二人もツボでした。
【ほほえみの貴公子】には思わず飲んでた紅茶吹くはめに……。

そしてセミナーネタも、非常に参考になりました。
嫌な上司のネタが、まるで自分の職場の女上司かと思うくらい状況がそっくりで、さすがにハブラシ舐められるようなことはないとはいえ、撃退法を実践してみようかな……という気になりました。
それにしてもセミナートーク長い(笑)

0

一粒で二度おいしい?

今まで読んだ小林作品の中で、ダントツ普通でした。
最後の方は、ちゃんと変態ぶりを垣間見せていましたけれえど、
全体には、かなり普通。
文章はあの独特のコミカルさがありましたけれど、
笑い転げるようなトンデモさはなく、ふふふ……って感じで読了です。
電車の中で読んでも、白い目で見られる事もありません。

話は二つ。
表題作は、メーカーの苦情受付担当で日々ストレスを溜めている上、
メール一本で俺様な男に振られた汐夜(ゆうや)と
たまたま彼を介抱したカウンセラーの海藤の話。

二話目は、汐夜の友人でイヤな上司にパワハラされている朝陽と
セミナーで知り合ったカフェ店長八重樫の話。

どちらも落ち込んでいる時や上手く行かない時に、
優しく癒してくれる人に出会って恋に落ち……
自信がなくてちょっとすれ違ったりしながら、メデタシメデタシ。


さて、この作品のもう一つの見所は、実は攻めの海藤の講義。
彼は心理カウンセラーなんですが、セミナーの講師もしており
そのセミナー場面の話が面白い。
勿論小林流にちょっとぶっとび気味ではあるものの、
基本かなりまともな話が展開されております。

日々ストレスを溜めている皆さん。
鬱屈した思いを吐き出せずに悩んでいたり、
イライラしてどこかで毒を吐いていたり、
そんな貴方は、楽しくこれを読みましょう!
BLを楽しみ、ストレス対処法も学べるなんて、なんてお得!(笑)


4

クリボウ

snowblackさま、こんばんは~(*´-`*)ノ

この作品、先週、病院の診察待ちで読みました~!
小林典雅さんのセミナーもの大好きです。
これでもか~!ってページから溢れんばかりの
文字数がたまりません!!
焦れ焦れしつつも、あっさりくっついてくれましたが秋葉東子さんの挿し絵の相乗効果で可愛らしく
楽しく読めました!

カスタマー勤務の私にはこのセミナー内容
かなり役立つものでした~。

たとえばこんな甘いお話♪

「『癒し攻』が疲れたあなたの心も癒します♡」
そんな帯文句を目にし、
「先生!私も癒し攻に癒されたいです!」
と思わず本屋さんで挙手しそうになりました。それぐらい、あまーい物を欲していた私。


何度か目にしたことがある小林典雅さんの、初ディアプラス文庫からの発刊となったこちら。
実はちゃんと読んだ記憶がなくて、何となく名前のイメージから、甘い印象はありませんでした(テンガ、なので…)

しかししかし、甘い物を欲していた時の自分の直感を信じて良かった!と思えるほど、とーっても甘くてキュンとするお話で大満足!
雑誌に掲載された表題作と、主人公の親友の描き下ろし【たまにはこんな恋のお話】の2作品が収録されています。

評価は『神』。
しかし、正直気分によると思っています。
言ってしまえば、ストーリー展開は単調ですし、先はしっかり読めちゃう。
大きな山場があるかと思えば皆無だし、
「失恋したその日に出逢った人がまるで天使のようで、
 そんな優しさに惚れてしまう」(表題作)
とか、
「セミナーで出逢った王子様のような男に、
 癒されてキュンとしちゃう」(描き下ろし)
とか、表題作も描き下ろしも、主人公のキャラがちょっと違うだけで進み方は代わり映えせず。
表題作の主人公・汐夜(ゆうや)は優しく静かめで可愛かっこいい。
書き下ろしの主人公・朝陽(あさひ)は小さいけど美人で男前。
そしてお互いのお相手となる攻めは、共通して「優しさ満開の癒しオーラ」の持ち主。
ご都合主義だなぁとも思うし、登場人物みんなカッコイイとかカワイイとかどれだけドリーム!とも思う(まぁそのドリーム感が最高なのですけども)。
それに加え、私自身、小林典雅さんの文章が少し読み辛かった。
これも好みの問題ですが、一つの「」の台詞が物凄く長くて、途中でつい斜め読みしてしまう事もありました。


……けれど。
そこまで思って居ながら、なぜ『神』なのか。

それは。
帯文句通り、バッチリ「癒し攻」に心が癒されたから!!!

これに限ります〃

イラスト担当の、秋葉東子さんの柔らかい画風にも心がほっこりしましたし、この帯の狙い通り、私の心はフワッとしてホワッとしてあったかーくなったのです。

それに、今作のキーワードである「癒し攻」。
その「癒し攻」と称される、表題作に出て来た海藤も、描き下ろしに出て来た八重樫も、読み終えた頃には、
「単なる癒しってだけじゃなく、二人ともちょっとSっけもあったんじゃない?」
というオマケ的な感覚も生まれたのです♪
実はコレも、後々じわじわ出てくるキュンでもあった、という。


自分の今の気分に、ピンポイントでヒットした作品♪
私の場合、「とびきり甘いのが欲しい!」と読後の後味優先で選んだので、読んで大正解、とっても癒されました♡

6

変態さんは抑えめですが健在

「あら?これレビュー書いてなかったっけ??」と見落としていた作品なのですが、わたしこの小林さんの作品好きなんです。
感じとしては『美男の達人』と『嘘と誤解は恋のせい』の間くらいの内容です。
『美男の達人』ほどはセミナー部分が多くなく、『嘘と誤解は〜』ほどは変態さんではないと言いますか。


受けの汐夜はメーカーのお客様相談室(苦情受付部ですね)に勤めるサラリーマンで、恋人に一言メールで別れを告げられ失意のズンドコで酒をあおります。

セミナーで公演(もしかして『美男の達人』のザザ・コミュニケーションズ?)をする心理カウンセラーの海藤が攻め。
ベロンベロンの汐夜を介抱してくれ、メル友として交流をはじめます。


海藤ははじめから汐夜を可愛いと思っていて、ちょっとした下心といいますか仲良くなれたらいなーという打算があったわけです。
汐夜は汐夜で、自分の情けないところを嫌な顔せず面倒みてくれた海藤に感動し惹かれていくんですが、ここで後半のお話の主人公となる汐夜の友達・朝陽登場です。

汐夜は、「そんないい奴いんの?」と疑う朝陽と一緒に海藤のセミナーに参加します。
そのセミナーがきっかけで距離がグンと縮まるのですから、朝陽に感謝ですね。
ストレス発散のためにオススメ品を持ち寄ったり愚痴ったりと三人で集うようになるのですが、その折の汐夜と朝陽の仲の良さに海藤が若干嫉妬していたりするから不思議。
朝陽の好みは某・癒し系老年女優なんですし、汐夜と朝陽じゃ「どっちが受けなのよ」ってなってしまう可愛子ちゃんカップルになっちゃうんですけど!

小林作品ではお馴染みであり、小林さんファンの方々はきっとお好きであろう変態さん攻めは、海藤がシッカリになっております。
まあ『嘘と誤解は〜』ほどは飛ばしてはいませんので、「過ぎるのはちょっと…」という可愛い読者さんも大丈夫!だと思いますよ。

そして後半は先に登場している朝陽のお話です。
私はこういう男前的毒吐き可愛い子ちゃん受けは大好きなので、こちらも楽しめました。
セミナーに参加してペアを組むのが攻めの八重樫で、こちらは素敵外見のカフェ店長さんです。
八重樫が大人しそうに見せて、実はベッドでは…みたいなギャップがすごい萌えます(笑

一粒で二度おいしい作品ですし、小林作品の中ではテンション大人しめですから電車の中で吹き出す危険は少ないですよ。

4

ラブ以外の部分も


主人公は、突然恋人に振られた汐夜は、柄にもなく公園でやけ酒をし、そのままの足でバッティングセンターに行き、大暴れしてしまう。
溜まった鬱憤を叫ぶ事で解消した汐夜だったが、酒を飲んで動いた事で、そのまま酔いが回り、その場でしゃがみ込んでしまう。
そこに現れたのが、心理カウンセラーの海藤。
海藤は、へろへろになってしまった汐夜を優しく介抱してくれ、おまけに汐夜の愚痴まで聞いてくれた。
ものすごく迷惑をかけたはずなのに、その後もメル友として落ち込みそうになる汐夜を励ましてくれる海藤に汐夜はだんだんと惹かれて行く。
ところが、海藤の態度は全然変わらなくて……

という感じの話でした。
途中で一度、汐夜が友人に海藤の正体をいぶかしがられて、セミナー講師もしている海藤のセミナーを聴きに行くシーンがあるんですが、そこに書いてある内容がなかなか面白かったです。
作者さんが後書きでも言ってたんですが、「そこが面白かったです」っていう感想が着たというのも納得できるような感じでした。
セミナーのタイトルは『いつまでも言われっぱなしでへこんでると思うなよ! 〜毒を吐く人に負けない強いハートの作り方〜』。
普通のBLだったらさくっと省いてしまうようなセミナーの中身がかなりのページ数を裂いて書いてある……。
その内容もかなり面白いので、それがために買ったと思ってもいいくらい……というか、そういう本書いても大丈夫なんじゃ……? って思うくらいに面白いないようでした。

肝心のラブは、ほのぼの系。
ひたすら海藤が優しく汐夜を包み込んでいて、読んでいて和みました。

それとは別に汐夜の同僚兼幼なじみの恋愛話も入っていて、一冊で2カップル分の話が楽しめました。
ほのぼの恋愛話+ちょっとした笑いを楽しみたい人にはオススメします。

3

ニヨニヨが止まらない

読んでるだけで口もとがニヨニヨとゆるんでくる作品でした。
小林典雅さんのユーモアのセンス、大好きです。
過去作品とキャラが若干かぶるんですが、それも大歓迎です。てゆかむしろこの先もばんばん「好青年な変態×純情天然かわいい受け」のコンビの作品を読みたいなァと思いました。
ストーリーは『美男の達人』とちょっとかぶってます。セミナーBLという意味で。そっちはセミナー部分の比重がやたら高いキテレツな作品だったので(それはそれで面白いんですが)、この作品のほうはセミナー部分が少なめでキテレツ度は低いです。でもこのセミナー、リアルに頷けるお話ばかりですよね。人間関係の参考になる。

しかし可愛いな!
酔っぱらって天然発言しまくる健気受け、付き合いはじめてグズグズのデレデレになるイケメン攻め、たまらんです。
もちろん、もう一組のカップルのほうも良かった。攻めの変態化は様式美ですな。
読み終えるまでニヤニヤしっぱなしでした。

2

セミナーが楽しい

小林作品としてはどうしてもハードル高くなりがちだけど、コレはコレで充分面白いと思う。
BL的な萌え度は薄めだし、トンデモコメディ度も低めだけど、さらっ読みやすい。
なにより、海堂のセミナーが、同意することがいろいろあったりして楽しいし、なんだか役に立ちそう。
朝日の参加していたワークショップも面白そうだ。
BL的な萌え度ということなら、攻めキャラ側がもうちょっとしっかりして積極的だったら良かったのにね。
海堂にしろ八重樫にしろ、なんか狡いとか、卑怯って感じられちゃったので萌えー1。

1

おとなしめでもやっぱり面白いのよ

ディアプラスだとこのぐらい抑え気味なのか(笑)
典雅さんなので、当然面白かったですが、これなら電車内で読めまする。過去作品はどれも、こっそりひとり密かに読まないと吹き出すのを抑えられないもの。
いやはーもーなんだこの読後の高揚感。妙にテンション上がるというか、興奮させられる要素さほどないと思うけど、なんだかすごく元気もらっちゃいました。
今回の主役の一人、海藤さんがセミナー講師ということで『美男の達人』を思い出しましたが、今回もまたセミナーの内容が面白くて!
ついつい自分に当てはめてあれこれと思うところあるし、もっといっぱい講座話を続けて欲しい!なんて思っちゃったけど、メインはBLですからね…。
なかなか恋愛に進展せず、延々と男子会が続くんじゃないのこれ…と、海藤と一緒に心配になりかけた頃、いきなりの急展開。そうこなくっちゃ!
こっちのカップルもよかったけど、朝陽と八重樫王子のお話好きでした。いつもは凛々しい少年剣士のような朝陽が、ベッドで可愛くなるだなんてギャップ萌えのツボがわかってらっしゃるなあ♪
そして攻めは今回も中身が大変変態でようございました(笑)ふたりとも草食獣の皮を被ったなんとやら。

それにしても、スチュ●ーデス物語、少女隊、せんだみつおギャグ、すべてがわかってしまう世代で、得したような悲しいような…。
わりかし冒頭で出てきたきみまろ節にも笑いましたが、まさか小島よしおや水前寺清子を、あのような使い方なさるとは。流石としか言えませんよほんともう大好き!

3

心理のプロでも恋したらただの人

まるで天中殺のような一日の締めくくりに恋人に
メール1本で簡単にフラれ、飲めないお酒でつぶれて
恥ずかしい酔っ払いブリ&ゲロのお世話までされちゃった
受け様と、心理カウンセラーの攻め様との日常から始まる
自分を飾らない恋愛ストーリーでした。
飾らないと言っても攻め様は受け様が大トラになって
バッティングセンターで喚いてる姿に一目ぼれして
その後はひたすら受け様が落ち込まないようにと紳士な態度で
自分のカウンセラーとしての知識を使いながらメル友&友人に
なって行くのですが、受け様の別の友人と3人で始めた
ストレス発散の会を開いて集まるようになって少々焦ってるんです。
受け様と友人の仲の良い姿にたまに動揺してるような不自然さが
優秀な心理カウンセラーも自分の事になると冷静な判断が
出来ないんだろうなって共感しちゃいます。
受け様は企業のお客様相談窓口に勤務してるのでストレス有りそう。
でも、本来の気質が癒し系のふんわりさんなので攻め様と
出会った時は特別なんですが、後にその姿に一目ぼれと言われ
攻め様の趣味を少々疑うことになりますがありのままの
自分を受け止めて貰ってる安心感が読んでると伝わるお話でした。
人間関係に悩んだらこんな心理カウンセラーだったら1度
お世話になってみたいかもと含み笑いをしながら読みました。

後半の話はスピンオフで受け様の友人の恋愛ストーリー。
こちらは互いに悩める者同士の仲間意識から始まるお話。
王子様系の優しい雰囲気の攻め様と男前でやんちゃ童顔の
受け様との気が付いたらバカップルでした!みたいな
いつの間にか好きになっていたんですって言うストーリー。
ほっこり癒し系の作品でした。

3

失恋のBGMは中高年のアイドルだった

確かにいつもの典雅節なんです。
ぽんぽん出る会話のその言葉の選び方、引用のフレーズ。
それが面白さを運ぶ源なのではありますが、
今回はただそれだけで、ユニークなキャラクターが活躍しきれなかったというか、もっとキャラの面白みを引きだしてくれていたらなーという感がぬぐえない。
まさかレーベルのカラーが邪魔をしているとは思えないが、雑誌掲載という部分がネックになって、非常に軽いクセの薄い原因になってしまったのかな?

会社のいわゆる苦情対応の部署にいる主人公・汐夜が、会社ではストレスをためおまけに恋人に振られた夜、やけになって飲めない酒を飲んで行ったバッティングセンターで、介抱してくれた心理カウンセラー・海堂との出会いが始まり。
彼の行うセミナーが丁度汐夜の抱えるストレスに対応した内容だったので、親友の朝日と一緒に出かけたことから毎週始まる、3人で行うストレス解放の為の「○○デー」

という具合に3人でつるむ姿などが展開され、そして恋愛展開としては、実は海堂の一目惚れもあり、汐夜も好きになっていて、という割と障害のないスムーズな展開。
失恋して酔っぱらった汐夜の様子とか、実に面白い展開を見せたのに、割とノーマルに進んでいってしまって、、沸騰しきれなかった(涙)
実は、この後書き下ろしで朝日の話があり、そこにこの二人はバカップルになっているような描写がされており、海堂が実に面白いユニークな人であるような事が書かれているのです。
せっかくそんなに面白いなら、本編の中でそれを見せていてくれたら、もっともっと笑えて面白かったのに・・・とそれが悔やまれてなりません。

そして書き下ろしは汐夜の親友・朝日の話。
彼も上司から陰でネチネチと苛められるというパワハラに悩んでいるのです。
そこで「啖呵を切る方法」という海堂のセミナーに参加するのです。
そこで出会った王子様みたいな癒し系の男性。
朝日の好みは「八千草薫」みたいな人!?
その出会った男性がカフェの店長であることから、調査を兼ねて彼とカフェデート(?)をするようになるのです。
これも割とノーマルな展開。
朝日が勢いのあるポジティブなスカっとした男子なので、王子がちょっと天然なのかな?と思えば、癒し系ではあるけどまともな感じかな?
これもちょっと物足りない感が(従来の典雅作品に比べて)

やはり、2本とおして別に爆笑の展開を期待していなかったといえば嘘になるが、持ち味の愉快なキャラクターと愉快な思い込みや誤解がないために全体が薄味になってしまいました。
しかし、、、この海堂はカウンセラーですが、どうも所属する企業は箭内の会社のような気がしますね。
「美男の達人」のパイロット版、みたいな印象でした。

2

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