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suki
月村先生ならではのネガティブで一人でぐるぐる考えすぎるタイプの受け様です。小説家設定とはいえ、妄想が暴走してて思い込みもここまでするか?と何度も笑わせてもらいました。とにかく他の作品以上に不器用で可哀想な性格の受けなんです。最初の告白も思い違いからでしたし。でも攻め様の過去の話を知った後では、お互い運命の人でよかったねって感じでした。
途中受け様の迷走ぶりが可愛くもあり、切なくて可哀想でもあり涙を誘いました。笑いあり、涙ありの読後感すっきりのお話です。攻め様は子持ち設定なのですが、この娘がかなりいい味出してます。今まで読んだBL話に出てきた子供の中では一番好きだなって思いました。子供らしい子供で可愛いです。
最後に・・・あとがきに挿し絵の中に作者作品初のモザイク絵があったとのことなので見直してみたら、「これかよ(笑)!」って思いました。いや、イラストは普通に可愛くて素敵なのですが、モザイクは・・・皆さんも爽やかにだまされてほしいと思います。
表題作と続編の2作品が収録されています。どちらも瑛斗(受け)の視点で進んで行きます。
「すき」で二人は恋人同士になり、「だいすき」の短めの続編で、二人の関係が萌々香(井上の娘)にバレます。
とにかく期待をしないようにと考える瑛斗が切ないのですが、その分、両思いになった後の甘い雰囲気は楽しいです。
ただ、過去が辛いといっても義兄に失恋しただけではあるので、「すみません」が口癖の瑛斗の臆病でネガティブな性格にイラついてしまう方もいるかもしてません。不憫という程のものでもないですし。
瑛斗の、自分が悪いと嘆く姿勢にどっぷりはまりこめば、切なさを楽しむ事ができると思います!
あと、瑛斗の作家仲間のまりあも井上を好きだったようなので、失恋した形になったのが、仕方ないですがちょっと可哀想でした。当て馬になった慎之介が良い男だったのでくっつけば良かったのにと勝手に思いました。
萌々香は可愛いですし、周囲も良い人物ばかりで安心して読めます。ただ、自分的にはタイトルはぴんと来ませんでした。
切ないけれど、明るい作品でお勧めです。萌々香が描いた井上の絵には笑いました。
確か答姐で紹介しておられるのを見て、読んでみようと手にとったはず。
麻々原先生の挿絵の受けとお子ちゃまの可愛らしさが、とっても嬉しく、
また今ちょうどこのような糖分度合のものを求めている時期だった模様で、
好きでした。ほんのり幸せ、桜色気分。
ご紹介いただいた方、有難うございました!
担当編集者さんがとても熱心に世話してくれるので、
好きになってしまった駆け出し小説家(もともとゲイ)のお話。
攻めさんがとても紳士っぽくあろう と頑張るところがとて好きでした。
もともと大人な方なんだと思いますが、
「ここにこれを入れてもいいですか」なんて丁寧に聞かれると、
こっ恥ずかしいやら、くすぐったいやら・・・
なんともテレテレしてしまいました。私は関係ないのにさ。
受けさんはぐるぐるネガティブさんですが、なぜかあんまり苛立たず、
しっかりしなさいっと見守る母か遠縁の伯母さんの気分でした。
一生懸命で、すれてない雰囲気だったからかな。
お子ちゃまが可愛らしいので、気が紛らわされたのかな。
中表紙が そのお子ちゃま(女子)の絵なんですが、めっちゃ可愛いです。
そう、お子ちゃまが割合しっかり書かれているので、
お子ちゃま登場するのは嫌じゃ という方にはオススメできません。
あとエロさを求める方にも。
うーん いい糖分具合でした!
担当編集者を好きになるけれど、そっけなくされて、期待しないように努める健気な受けがかわいくて、きゅんとしました。攻めの井上に告白をかわされて、だけど優しくされて、期待したいけれどしたらいけないという気持ちが切なくて、またイラストも合ってて良かったです。
できれば井上にもっとやきもきさせるエピソードが欲しかったけれど、話が深刻になりすぎないから、かわいいお話を読みたいときにおすすめです。
月村作品の中ではあまり人気がないみたいだけど、個人的には何回も読んでしまうくらい好きです。
「だいすき」の方では井上の娘の萌々香ちゃんが活躍?してて、それがすごく可愛かった!
子供が登場する作品はあまり好みではないのですが、大人の男を描かれるという印象だった麻々原さんが描かれた表紙の女の子の可愛らしさに驚いてしまい購入。
肩とか直角でバシッとした人物しか見たことがなかったので、この子供特有の膝の感じとか良かったです(笑
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受けの瑛斗は26歳で、子供の頃から内気でオドオドしたタイプ。(月村さんの受けの基本ですね)
就職浪人中に書いた私小説が井上の目にとまり、なんとかデビューし今に至る新人作家。
攻めの井上は瑛斗の三年にわたる片想い相手であり、担当編集者。
娘の萌々香(5歳)と二人暮らしで、36歳。
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視点は受け、そして敬語攻め(笑)
始まって数ページで、もう瑛斗が一度井上に振られていることが判明。
はやいっ!
編集者×作家というBLではかなりある設定かと思いますが、こんなにはやく振られているのは初めて読んだかもしれません。
そして、この瑛斗ですがかなりウジウジ系ではありますが憎めません。
『コブ』エピソードにしろ何にしろ、天然なのかも。
空回りして振られて落ち込んで…と大忙しな瑛斗と落ち着きのある井上。
作家とは一線を引いて接する井上でしたが、思わぬとこらからそれが崩れ急接近していきます。
井上も実は途中から好意を持っていたらしいのですが、その辺りはちょっと都合良いかなーという感じ。
瑛斗が食われちゃったかもと誤解してからのーというシーンは王道ではありますが、萌えたのですが。
これって攻め視点もあれば、性急感を感じないで済んだ気がするのですが。
そして脇キャラのあの人は、登場時から当て馬に違いないといった感じでしたが、その通りで。
ただ、わたしはこの作品の中で一番好きだったかも(苦笑
彼の救済作品が出れば良いのになあ。
月村さん定番の、うじうじ後ろ向きなマイナス思考の主人公は、勝手に思い違いをして落ち込んで墓穴を掘るのが定番ですが、まさにその通りのテンプレで、そんな主人公がむくわれない片思いだと思っていると、実は攻めも主人公のことが前から好きで、というおきまりのてんかい。
ほんとうに、あきれるくらいの月村テンプレで、ただ、ちょっとBLらしいHシーンがあるのが珍しいくらいの、月村さんを何冊も読んでいる人なら既視感ありまくりの話でした。
子連れの攻めというのは、「もうひとつのドア」を思い出します。
あの話が好きなので、こちらは二番煎じに感じます。
主人公の自虐的な後ろ向きさも、そっくりだったので。
子供も同じ女の子ですし。
それでも、いつもと変わらないテンプレを、細かなエピソードの積み重ねで、読ませてしまうのは、月村さんのすごいところだと思います。
最近、個人的にいまいちなさくひんが続いていたので、久しぶりに安心して読めたのが嬉しかったです。
いつも通りに楽しみました。
作家さんそれぞれに、決まったパターンがあると思うんですよ。
それに飽きて、買うのをやめてしまう作家さんなんかもいるわけですが、月村先生の本は買ってしまいますね。
昔の作品は若いからかピリピリしてましたが、丸くなった感じがします。いいか悪いかはともかく。
「すき」も「だいすき」もそんなにうまくいくわけがないというオチがありますが、月村先生にドロドロの修羅場を求めてないので、十分楽しめました。まぁ、もうちょい欲しいなと思ったので「萌」で。
ネタバレ↓ というか、自分用記録
「我に返ったら、架空の話をでっちあげてること自体がばからしくなっちゃうから。常に自分はすごい、これは面白いって思い込んで書かなきゃ。俺なんか常に自己陶酔してるよ」
作品に取り組む姿勢についての台詞。本編とは関係ありませんが、思うところがあったので……。
最初の入りから最後まで月村節を楽しめました。
タイトルを見たときから、そんなにドロドロすることなく表紙に女の子が居るあたりほんわかしたお話なんだろうなぁと思いつつ、途中攻めの井上さんの言動に「あ、そっち」と予想?と違うところがあったりと、いい意味で外れずでした。
攻めの井上さんが職権乱用するくらい開き直った行動力とか、意外と好きじゃない人の前だと物事言える草野くんとかが面白かったです。…職権乱用といえば、山岸先生と会えず仕舞になった訳ですが、大丈夫だったんでしょうかねぇ…
あと、書き下ろし「だいすき」の最後の一文がすきです。それだけじゃどうしようもないこともあるだろうけど、前向きな感じがいい。月村作品は「永遠じゃないけど少し先の未来は明るい」と読了後に思わせてくれるところが好きです。
月村さんらしいウジウジと悩むが、そこが可愛い受けがでてきます。
攻めと受けはお互いに好きな人が姉妹と結婚してしまった過去があり、そこも鍵にはなっているんですが少し弱いかな?と感じてしまいました。
私には攻めがなにを考え、どこで受けに惹かれていったのかがよく分からなかったです。
攻めの告白でどこで好きになったのかを語られていましたが、文章の中にもう少しその雰囲気を漂わせて欲しかったなーというのが正直な気持ちです。
全体的なストーリーは読んでいるとギュッと胸が締め付けられるような、それでも幸せになれる感じで好きです。
しかし、今回はなんだか駆け足でお話が進んでいってしまった印象がありました。
受けの視点だから仕方がないのかもしれないんですが、攻めがどこで受けに惹かれたのか、どこで嫉妬していたのか、どこで我慢していたのかがもう少し詳しく書きこまれていたらよかったのになーと残念な気持ちになってしまいました。
面白い作品だけど、月村さんにしては駆け足でもう少し二人の心情を楽しみたかったのでこの評価にしました。
ちょっと人見知りの激しい内気な作家の受け様と
受け様のサポートをデビューからしてきた編集との恋愛。
受け様は自分に自信が持てない気弱な作家なのですが
デビューから担当してもらっている編集の攻め様に片思い中。
どこかボケてる受け様は焦りから攻め様に自分の気持ちを
予定外で告白してしまい、挙句あっさりとスルーされるように
誰とも付き合うつもりはないと断られ落ち込む。
攻め様への気持ちが創作活動の源の受け様はスランプに・・・
攻め様は告白前と変わらない態度で接してくれるのですが
受け様にはかなり辛い状況でもあるのですがそれでも好きな人の
傍にいられるだけで嬉しくて・・・ほんと乙女受け様です。
偶然攻め様に子供がいる事を知ってしまって、文筆の参考に
子供を参考にしたいと攻め様にそれらしい話をしてプライベートに
少しだけ近づいて、やっぱり諦めきれない思いになる受け様。
でも、そんな姑息な状態でも攻め様と攻め様の子供と過ごす
事がとても嬉しくて・・・
でも、再度思いを告げた時に攻め様から勘違いだと言われ
受け様は今度こそ立ち直れない程落ち込み、作家仲間の一人と
過ちを・・・って思ってたけど出来なくて未遂に。
そして思いが届かなくても傍にいるだけで顔を見れるだけで
いいと思っていたけれどそれも辛くなってしまい距離を取ります。
実は、攻め様は過去に囚われているんですよね、だから誰とも
恋愛は出来ないと思い込んでるのですが受け様に対しては
どうしても作家である前に気になってしまってるのですが
その気持ちを自分でもなかなか認められない。
それでも最後には掛け違えたボタンを直すように思いが重なります。
描き下ろし部分は攻め様の子供(女の子)にキスシーンを見られ
攻め様に、パパなんか嫌いと傷つく子供を見てしまい
受け様はかなり動揺して子供を不幸に出来ないとネガティブに・・・
でもそれはちょっと意味合いが違っていて・・・
ほのぼのした後味が残る優しいお話でした。