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もどかしいくらい長い時間が、傷んだ心には必要でした。
hitsukihoshi sorekara futari
三人称。章でわけられた両視点です。
エロスも極々低めで、もしかしたらこれは男性でも読めそうな気がします。
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攻めの赤城は家電メーカーに勤めるサラリーマン。
高校時代は輝いていたもののその後は怠惰な生活を送り、今ではただ惰性で生活するために仕事をしています。
受けは赤城の高校の後輩、小椋。
地元の自然公園の職員で、小柄で華奢だった過去とは違いしっかりとした体型の大人の男性に育ちました。
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赤城は高校の頃、後輩の小椋に告白され付き合い、そして最悪の形で別れた過去を苦々しく、そして罪悪感にまみれ、今でも心の奥で重荷なっています。
別れから七年後、赤城が小椋の働く公園を仕事で訪れたことで再会し、赤城が過去の過ちと向き合うきっかけとなります。
高校時代の赤城はなかなかのカッコメンだと思いますよ。
同性に告白されてもまず性別より相手に惹かれて付き合って、学校ではかなりの有名人でも二人でいることにまったく後ろめたさを感じていないという。
素直に行動して、相手の良いところを誉めて、こりゃモテるよねって雰囲気です。
そんな赤城に小椋も夢中で、微笑ましいカップルだったんですよね。
アレ(ぼかします)があるまでは。
いやー、かなりそこはリアルだと思います。
特にそのシーンの『自分の声が〜〜鼓膜を揺すぶっていた』のくだりが、うわあと思いました。
良くこういうものから始まるBLはありますけど、ここまでは書かれてませんからね。
そういう意味では夢を見たい系の方には向かないかもしれませんが、リアルな日常系を求める方にはお勧めしたいですね。
いわゆるこれは攻めざまあと呼ばれるジャンルだと思いますし、や、本当に最初は最悪の男なんですよ。
社会人の方は特に、こういう人と仕事したくないって思うんじゃないかな。
さとみちるさん初めて読みましたけど、すごくうまい。
これは初書籍なのかな?あとがきを読むと。
とてもそうは思えませんでした。
三人称なのに作者が自分で語っている(美しさとかかっこよさとか)ような様子があるとあっという間に冷めるんですけど、登場人物の様子を作者説明でなくきちんと彼らの行動で表しています。
きちんとご自身の色を消して登場人物に表現させているというのはとても少ないので、買って仕舞っておいたことを後悔しました。
初読みの作家さん。
友人から借りて、へぇ、知らない作家さんだけれど、秀さんの表紙素敵だし……
と読み始めたら、予想以上に良かった!!
高校時代カッコいいヒーローのようだった赤城は、
今はやる気のないくたびれたサラリーマンになっている。
そんな中、告白されて短い期間付き合っていた高校の後輩・小椋と
仕事の場で再会してしまう。
ピュアで可愛かった小椋を傷つけ、そのことから逃げてしまった赤城。
自然公園を舞台に、そこで自然を愛し生き生きと働く小椋と
何もかにもが中途半端で、昔の輝きを失ってしまった赤城が
過去を清算して、新たな関係を築く入り口に立つところまでの物語。
ほぼ、赤城視点で話は進む。
流石に7年の歳月を経て、
高校生の時には自分のしたことに目を背け逃げ出すしかなかった赤城も、
悪い事をした謝りたいと思っている。
謝らなきゃいけないと思っていても、やはり出来ず……
葛藤しながら迷い悩みながら季節が巡っていく。
小椋が自分を気にかけてくれる度、話しかけてくれる度、
一喜一憂し悶々とする様は、滑稽でありながらも切ない。
LOVEということでは、これからというところで終わっているため
BL作品としての好みは分かれるかもしれないが、
焦れったい程丁寧に描かれる赤城の心は読みでがあるし、
本当には何を考えていたのか分からなかった小椋の気持ちが
最後に吐露される場面では、思わず涙ぐんでしまった。
描かれる自然公園の四季や、自然に関する蘊蓄も
物語を優しく膨らませている。
一つ不満があるとすると、高校時代の小椋が好きじゃないところかな。
(ああいう可愛らしい受けキャラが好みじゃないのです、私は。)
健気なのはそのままに、いい男になった小椋は
いまさらあんな赤城なんかよりいい相手がいそうにも思うのだけれど、
初恋侮りがたし、ということだろうか……。
と言いつつ、実は傷つけた赤城も、幼さ故の過ちを償う術がなく
上手く生きてくることができなかったのだと思うと憎めないので、
今度は、二人で丁寧に傷を癒して生きていって欲しいと願う。
初読み作家さん。
ホリーさんからのデビューということで、期待大で読みましたが、中々に面白かったです。
構成自体があまりBLでは見ないというか、諸刃の剣というか、これ良く通ったよね……というくらい、BかLしてません。
物語を要約すると、手ひどく傷つけた初恋の彼に偶然再会した男の果てしない贖罪への道、という感じです。
いやもう、これ以上に表現のしようがないくらいに、そのまんま。
攻はクラスにひとりはいる何でも出来ちゃうマン。
高校時代、そんな攻に憧れて告白してきた受と付き合うことになったけど、初めてのセックスで失敗して恥をかいた攻が、手ひどく受を振ってからの転落劇。
この事件をきっかけに、全てが上手くいかなくなった攻が、仕事の企画で偶然受と再会し、あの時のことを謝りたいと思うものの、受の心は固く閉ざされていて……。
しかも自分は昔の憧れの男の面影すらも失った、ただの草臥れサラリーマンになってました、と。
里山で繰り広げられる、ヘタレアホ攻と、すっかりたくましくなった不憫健気受の繰り広げる壮大な追いかけっこです。
ただし、攻→→→→→→→→……(エベレスト)……(遮断)|||受
高校時代編があまりに切なく、読むのも苦しいくらいの受への仕打ち。
こんな不憫健気ちゃんになんてことしてくれるんだ、このろくでなし!!
からの、攻ざまぁ(笑) は読んでいていっそ小気味良いほど。私大好きなんです、手ひどい扱いをした受から反撃くらう攻の話。
そういった意味では、過去類を見ないほどに攻が散々な目に遭ってます。しかも終盤も終盤、むしろラストまで。
受があまりに頑ななんですが、そうなっちゃうよね、と思ってしまうほど、この攻がろくでなしな上、優柔不断で情けなくてもうどうしようもないです。
そんな攻に対して、カケラほどに残っている情を全て注いでしまう受の優しさがまた切ない……。
この受、ガチ不憫健気です。ツンデレでコーティングしてるけど、中身は純粋100%の健気成分で出来上がってる。
ダメ男になりはてた攻を、ため息をつきながらも見守る姿には涙します。あんな目にあったのに、まだこんな男が良いのかよ、もっと他にいい男いるよ、と思うんですが、コイツがいいんでしょうね……。
ほぼ攻視点で話が進むので、ひたすらじれったくイライラするんですが、そこここに散りばめられたエピーソードが良い感じに作品に色を付けていて楽しく読了。
里山体験にかなり比重を置いているので、ん?これBL? という疑問がふっと沸いたのですが、たまにはこういう話もいいかと思いました。
文章が瑞々しく、田舎の風景の描写が凄いです。
むしろ作者が書きたかったのはこれですか、と言いたくなるほど。
桃色シーンは手酷い失敗初エッチだけというとんでも具合な上、おれたちの戦いはこれからだ! みたいなノリでの締めという、まさかの構成に仰け反りましたが、個人的には楽しく読めたので問題なし。
出来ることならもう1冊出して、ちゃんと仲良くなったふたり編を読みたいところです。
攻に魅力はゼロですが、受の魅力が半端ない。
バランスは悪いですが、今後に期待したいキラキラを秘めてるお話でした。
挿絵が良い仕事してます。
出版社&あらすじ&表紙買いです。
読んだ感想は攻めが全然謝らない!!!!想像以上に謝らない攻に、なんでやねんとツッコミいれました。
機会逃し過ぎ&謝る決心つかなすぎでしっかりしろーーーー!と何度も心の中で叫びました(笑)
こういう設定にしたからこそ、こういう設定にしているからこそお話が出来上がってることも分かっているのですが、ちゃんと謝るまでに2年?3年?かかってますかね。
その間仕事で何度も顔を合わせているのに・・・恋愛においてのヘタレではなく謝らないといけない所で謝れないのはヘタレ属性なのでしょうかっ?!
といいつつ最後で謝るシーンは攻めに感情移入してうるうるきてしまったのですが・・・(笑)
受けの態度が正しくて、正しすぎて、攻めが謝ってもないのに情で仲良くなったり、長く一緒に仕事していくうちに過去のことが風化されてなかったのがとてもよかったです。(BLでは例えばゴウカンされてもすぐに好きになってしまう設定も多い中。それはそれで悪いわけではありませんが。)
あと何よりも仲良くエッチエンドじゃなかったことが最高でした。
とても稀ではないでしょうか?私がそういう作品に出会ってないだけかもしれませんが(泣)
作品の雰囲気上、エッチエンドじゃない方がよかったと思う作品がたくさんあるのですが、さすがさとさん、ホーリーノベルさん、という感じでしょうか。
この2人の続きのお話が読んでみたいなと思っていたのですが、HOLLY MIXに掲載されているのをここで見て知りました。
たまたま違う作家さん目当てで持っていたので読んでみます。
とても優しくて、穏やかで、想像以上に切ない作品でした。寡作の作家さんのようですが、他の作品も読んでみたくなりました。
高校時代に付き合っていた数ヶ月間、初々しい二人の日々はこれ以上ない程に愛と希望で満ちていて(その描写がまた素敵です)、その分、二人を別つ痛ましい出来事が際立っています。あって当然と言うには辛すぎる青春時代の失敗を乗り越えようとする二人が愛おしいです。
砕けて散った恋が時間を掛けて新しい形を成していく様子が「おおくわ山公園」の雄大な自然や変わって行く季節とともに丁寧に描かれていて、ピクニックに行きたくなりました(単純)。
高校生の幼い初恋、酷い別れ方をして、その傷をずっと引きずったままだった二人が、偶然、仕事という、逃れようのない場所で再会して、、、
自然公園での1年がかりの連続ワークショップ。
季節の巡りに合わせて、二人の関係はどうなるのか?
ストーリーに関しては、他の方のレビューにお任せして、
カバーイラストが二人の関係をとっても良く表していて秀逸です。
この背中合わせの距離といい、それぞれの顔の向きといい
読後にカバーイラストを再度見ると、なんだかとっても深く共感する。
挿絵も、シーンの選択も表情もとってもいい。
この本に、この秀良子さんのイラストはすごくよかった。
ついでに、みなりんの帽子についている、公園キャラクターもかわいいです。
作者さんの初単行本、書下ろしです。
題名の「日月星」は作中で後半出てくる、サンコウチョウの鳴き声(キキナシ)のことだそうです。
本作は実に苦しい物語でした。
キャラクターの属性に萌えるとかそういう類のものではなくて、ほんとうに彼等に生まれた溝の、違ってしまってから7年たった再会から実に1年半かけてやっと歩みよれるまでの、その苦しい心情を読ませる、彼等を見守るお話だったのです。
主人公の赤城が実にドがつくヘタレです。
彼にものすごくイライラします。
でも、そうなるには理由があったのです。
それが高校時代の実成と付き合った時に起きた出来事です。
それは彼の今までの自信を見事に根底から覆して、なんでも出来てカッコイイ自分というのを崩壊させてしまうほどの出来事だったのです。
それまで、全幅の信頼を赤城に寄せて慕っていた実成が、それによってトラウマに成るほどに傷付きました。
そんな事があっての7年ぶりの再会だったのです。
始めは、二人とも会いたくない人に会ってしまったような気まずさを感じます。
赤城には実成を傷つけた罪悪感があるから顔をまともに見ることができない。
実成は、できれば関わりたくない、話したくない。
しかし、赤城の仕事は実成の働く公園でそのボランティアプロジェクトを展開することに決定してしまい、嫌でも一緒に仕事をしなくてはならないのです。
赤城はオドオドして、実成の様子を窺うように。
実成は出来るだけ関わりたくないつっけんどんな態度を示すのに、時々そのバリアが外れる時があって、それに赤城は期待して。
そして、どうしても7年前の事をあやまりたいと願うのですが、その機会は訪れません。
そうして、再会して1年が立った頃、やっと赤城は自分から行動をしようと思うのです。
赤城は高校時代、成績優秀でアメフト部のエースで、実成に告白された時も「かわいい」と思って、自ら付き合おうか、というほどに何のこだわりもないいい人だったんです。
彼等の一緒に帰る様子、会話、デートの様子、
青少年らしい、ウイウイしさにあふれて、とてもキュンキュンさせる男子同士の恋という姿が展開されました。
それが触れたい、触りたい、欲情に変化した時の早急さに実成が泣いて嫌がります。
我の欲求を急いだために相手を傷つけてしまった。
かわいいと思った実成の顔がみにくくゆがんでいるのを見た時、ひょっとしてそれで嫌悪感が働いたのかともおもったのですが、彼が初めて失敗をしたことで、自分の自信を喪失してアイデンティティの崩壊に近い状態にまでなっていたなんて!
なんて、討たれ弱い人間だったんだろう、赤城は・・・
それから転落するようにドロップアウトして平凡で臆病な人になってしまったんですね。
7年ぶりに実成と再会した時もやる気のなさそうな、冴えない男になりさがっていましたから。
物語の展開に、この二人の和解はあるんだろうか?
BLだけに、これだけ激しく実成が拒絶しているのに、二人がくっつくってことはあるんだろうか?
そう思えるほどに、赤城の立場に立っても、実成の立場に立っても、遅々として進まない展開が続きます。
それにイライラするかというとそうではなく、赤城のヘタレにあきれたりもしながら、一緒になって、赤城がどうしたら実成に許してもらうことができるんだろう?って考えてるんです。
実際、一度勇気を出して過去を詫びるのですが、実成に拒否されましたのでww
そんな物語は、二人がもう一度互いにきちんと向き合うことを決める時点でエンドを迎えています。
赤城は、それによって昔のような傲慢さはないものの、あのイイ人だった部分だけを持った人間に、前向きな人間に生まれ変わる事ができるのかな?
でも、きっとそうでないと、実成にほんとうに許してもらえないと思うし、、
なんて、想いを馳せるのでした。
自然のエピソードやウンチクが沢山登場しますが、それが必要?なんて感じないほどに、その描写は気になりません。
むしろ、それが赤城と実成の会話なのですから。
その点も自然に入り込める一因になっているのではないでしょうか。
恋愛が壊れて、もう一度恋愛未満に立ちかえる。
まだやり直しがきくんだ、修正ができるんだ、そんな可能性を秘めた部分が斬新なお話だったな、と思います。
秀良子さんのイラストがよかったです。
高校時代の先輩後輩のほんのり甘い初恋が若さゆえに痛く
切ないままにいつまでも終わることなく時間だけが過ぎて
そして心に消えない傷を残したままで過ぎ去ってしまった
過去が偶然目の前に現れてしまう。
そして大人になった今、あの時に傷つけた心を癒す為に
自分が出来る事はと・・・
高校時代に受け様からの告白で付き合うようになった二人
攻め様は何でも出来るヒーロー的な存在で自分自身でも
自信に満ちた学生生活を送っていた。
そして初めて身体の関係を持った時に受け様の泣いて嫌がる
素振りも無視して若さゆえの暴走で奪ってしまう。
そして冷静になった時に受け様の壮絶な痛みと泣き顔を見て
思わず嫌悪の視線を向け逃げるように受け様から距離を
何も言葉にしないまま離れてしまった二人。
そして7年ぶりの再会、偶然仕事で共に行動するようになる二人
お互いが忘れられない出来事だったんですよね。
あの時別れの言葉すらなかったから気持ちの踏ん切りも付いてない
攻め様は、受け様を傷つけてしまった事を後悔して何度も合おうと
したのですが結局出来ないまま7年です。
昔はカッコよくてヒーロー的な攻め様ですが案外その頃から
かなりのヘタレさんみたいでした。
結局攻め様も初体験でうまく出来なくて自分のカッコ悪さから
逃げてただけなんですよね。
受け様は大好きな攻め様に身体の関係を持ったその日から
無視されて一言も無く去られた訳ですからもっと傷ついたでしょう。
根深く次の恋愛も出来ないほどのトラウマ状態ですね。
そしてそんな二人が共に活動をする事になって・・・
攻め様のヘタレた感じにはイライラしちゃいます。
まぁ、自分が楽になりたいからじゃなく、傷ついた受け様を
楽にしてあげたかったから謝りたかったってところはいいかも。
ホントに少しずつ距離を取りながら受け様を不愉快な気分に
させないように接してる様子はかなり痛いですね。
悪いのは全て攻め様だけれど、好きな子の前ではいつでも
カッコつけたい心理って判りますね。
そしてお互いが7年たっても忘れられない存在だと言うところは
運命的にすら感じます。
ラストの展開もあっさりハッピーエンドではないんですよね。
やっと攻め様が受け様の前に立つことが出来て今でも好きな
事を伝える事が出来るようになったところで終わります。
それ程深い傷を受け様に背負わせてしまったんですね。
そして受け様も憎みながらも忘れられなくてやっぱり気持ちが
残ってるんですよね。
攻め様の事を心から信頼するにはまだまだ時間がかかるような
内容でしたね。
あの時の初恋、挫折から今度はゆっくり時間をかけて新しい
恋を育てていくんだろうなと思わせるラストでした。
事前情報無しに読み、読了後何となく放心…
皆さまのレビューをじっくりと読む。そうかあ、そういう話か…
…
私の読了後の印象は、とにかく攻めがキライ…
高校時代の、かっこいいアメフトの花形選手の時は良かった。付き合い始めの、実成に優しかった姿も良かった。あの事が起こるまでは…
若さゆえの愛情のこじれはある程度は「恋愛あるある」の部分もあると思う。でもこの赤城の取った行動は間違いだらけで、時間が経つごとに修復不能になって、なのに運命のいたずらなんでしょうね、仕事で再会してしまう。
ここからは、謝りたい謝れない、謝りたい謝れないの無限ループみたいにぐるぐるグルグルと月日だけが過ぎて。もう読んでてウガ〜ッとなった…
私は実成の方に感情移入しちゃってひたすら「実成かわいそう」だったんだけど、実際は当然赤城の方も苦しんでいたわけで、この辺が「Holly Novels」さんのカラーがよく出ていると感じました。
楽しく甘い恋を描くBLとは真逆の、愛を失ったり、空っぽの心を抱えたり、取り返しのつかない過ちを犯したり、という「痛み」を様々な愛の形で見せてくれる。
本作は、里山の自然、花や草木、虫や鳥や蚕との共生、木々を渡る風、夜露、暗闇、巡る季節も充分に描かれます。それらの癒しのような要素も良かったと思う。
遂に夜の炭焼窯跡の中で、実成は自分があれから何を思って過ごしてきたか、どれだけ傷ついたのかをぶつけます。痛々しい告白。
赤城もやっと、やっと懺悔。(おっせーよ!)
実成が簡単に許さない所はマル。
だから本作はいわゆるBLではなくて、一度は壊れてしまったLの物語。
2人がこれからどうなるのかはわかりません。簡単にラブラブにならないで!赤城よ苦しめ!みたいに思っちゃうケド、赤城はともかく実成は幸せになって欲しいです。