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エリートビジネスマンな佐伯祐一は、ハワイでの結婚式を控えながらも、仕事が架橋で十分な時間が取れず、ハワイへの出発の日程をずらしてしまった。
何とか結婚式には間に合うぎりぎりの日程でハワイに訪れたはいいものの、先に行ったと思っていた花嫁はいない。
それどころか、「あなたと結婚する自信がなくなりました」のFAX一枚で、実は、出国すらしていないことを知る。
結婚休暇どころではなくなった祐一は、慌てて方々に結婚式のキャンセルと、その後に控えていたハネムーンのキャンセルの電話を掛け捲るけれど、一つだけ、そのキャンセルに応じない会社があった。
その会社にキャンセルの電話をかけるけれど、言葉巧みにツアーへと連れ出され、結局は、一人で山に登り、星を見るツアーに参加することになる。
一見穏やかだけれど、実はかなり強引な健人に、祐一は星空の下で突然、キスをされてしまう。
そんな感じの話でした。
仕事一辺倒にいつしかなってしまった祐一が、それがゆえに花嫁に逃げられて、ハワイの大自然に包まれるうちに、自分のこだわりがちっぽけに見えてくる、というのが主題かな。
それに、大きく手を貸した健人も実はエリートで、同じ経験の持ち主で、祐一の置かれた立場も、島の噂話で知っていて、それで放っておけなくて、無理やり誘い出して、そのときには下心なんてなかったのに気がついたらキスをしていた、という。
旅先ハネムーンですが、結局、祐一も仕事を辞めてツアコンをするようになった健人と同じように、最後には仕事を放り出してしまうんだから、似たものカップルだったのかな、と思わなくもないですが。
ここまでいってしまうと、ファンタジーだなー……という気がして仕方がなくなってしまう。
だってさ、現実的に考えたら、同性の恋人と外国で二人でラブラブで暮らすなんてありえないよなー……。
しかも、出世まっしぐらだった素敵なお仕事を蹴って……って。
思うんですよね。働いている身分からしてしまうと。
捨てるのって案外簡単なことなのかもしれないけど、なかなかその結論を下すのって難しいですよね。今あるものが、一旦は全部なくなっちゃうんだから。
でもだからこそ、物語では夢を見たいという気持ちはわからなくはないです。
夢見がちな乙女な物語が好きな方にはオススメです。
個人的には、もう少し仕事にしがみついてたいと思っているから、今は素直に受け入れられないかな? 時期の問題もあると思いますが。