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mysterysakka kushida ryousei no kousatsu
夜光花先生らしい作品でした。「眠る劣情」は未読でしたが、時間が出来たらそちらも読みたいと思いました。
串田寥生と言う人物が不思議で破天荒でとても魅力的でした。守が一方的に好意を抱いているのですが、その出会いから事件解決までが串田の計画の一部だった事に驚きました。
守が目を背けて来た実家の神凪家と故郷の女凪島の秘密が徐々に明らかになって来るのですが、読んでてゾッとしてミステリーとしてもとても読み応えがありました。
なるべく予備知識無く読む事をお勧めします。
10年以上前の作品とは思えませんし、この頃から先生が実力があったのがハッキリ分かる作品でした。「ミステリー作家串田寥生の見解」も読みたいと思います。
腐友さんのおすすめで読んでみましたが、面白かった!
勧められなかったら、手に取ることはなかったわ。ありがとう!
神凪の実家のある瀬戸内の島っていうのが、もう気持ち悪くて!
超排他的で、皆さんおっしゃってますが横溝正史的な世界。
とてもじゃないけど生理的に受け付けなくて、ぞぞぞぉぉ〜としました。
攻めの串田はあとがきで「糸の切れた風船のような人をイメージしている」と書かれてたけど、まさに!
制御不能な言動を繰り広げ、受けの守をぶんぶん振り回すんですね。
守は惚れた弱みもあって、しぶしぶお供するハメに……。
いや、守の帰省なんだから、本来なら赤の他人である串田はあくまでお供させてもらう立場なんだけど、この二人はそうじゃないんだな(笑)
ミステリー部分はとても面白かったです。
ラブが少ないとは感じませんでした。
というよりも、ミステリー部分が面白くてラブ面の不満を抱く暇がなかったわ。
それにしても、最後の最後のほうまで、串田が守に対してラブ感情抱いてるのかわからん…って感じだったのに、いきなり「運命」と言い切っちゃうところがギャア!ってなります。
しかも、「(この出会いは)まさに運命だと思ったよ!」と無邪気に言い放って、守をやっぱりそうか……と落胆させておきながらの二度目の「運命」がこう来るか!!
ずるい!!ずるいよ!!!
でもこういう夜光さんのどんでん返し愛、大好きです。
私の中では「眷愛隷属」の有生や、「不浄の回廊」の西条と同じ枠ですね。
奴らよりは串田のほうがマトモな気がするけど、でもその代わり変人力がすごくて互角な気もする。
読み物として、とても面白かった。
本当にテレビの二時間サスペンスドラマでありそうな癖のあるキャラと、冒険あり、殺人事件ありのストーリーで、一冊読んだ!という充足感がある作品でした。
でもBLしての要素はストーリーの次かな?という感じも。
ゲイの文芸編集者神凪と、(おそらく)バイのミステリー作家串田が、神凪の出身である小さな島に取材旅行に行き、そこで殺人事件に巻き込まれるミステリー。
ミステリー・サスペンス好きには楽しめると思うのですが、恋愛ものをメインに考えると、いつそういう要素がくるのかな?という感じで物足りなく感じます。
キスシーンなどはちょくちょく入るのですが、私はなんだかストーリーの合間にBLだから入れないと、という感じで入ってるように感じてしまいました 。ストーリーが独立してしっかりしていたので、BL要素や恋愛部分が入るのが余計に感じてしまったというか、事件を通して育まれる愛、みたいなのならわかるのですが、事件と恋愛の部分は別々な気がして、うまく交ざってないような気がしました。
神凪は串田に気がありますが、串田は作家にはよくいそうなかなりの変わり者。セックスは出来るけど恋は無理、という串田に落ち込む神凪は可哀想でかわいかったです。
しかしえろいシーンになると急に串田が別人のようにいやらしくなるのが少々驚きでした。
串田のおかしなキャラは魅力的です。男前のはずなのに何故かそうみえない。でも探偵役はちょっと冴えないほうが適役ですね。
事件そのものは最後、人が死んでるのに責任があいまいになって終わっているのが気になるところですが…。
最後の最後、オチまでしっかりつくりこまれていてよかった。
失礼ながら、BLだから推理はそんなにしっかりつくられてないだろうと思ったので、いい意味で予想を裏切られました。
恋愛ものとしては星3、ストーリーは星4という評価をつけたいです。
本当にこんな推理小説シリーズがあったら続きも買おう!って思える作品でした。
夜光さんの作品は、攻めの方が受けを執着めいて好き過ぎるものが多いかと思いますが、こちらは受けの方が攻めを好きなパターンです。
受けの方が好きだった作品は、『サクラ咲ク』や『不浄の回廊』くらいしか思い出せません(苦笑
そして、この作品は変人攻めです。
夜光さんの書かれる変人…ラブです。
受けの神凪守は29歳で、外見は草食系の大人しいタイプ。
出版社に勤め、串田の担当編集者。
ただいま絶賛、串田へ片想い中。
攻めの串田寥生は、人気ミステリー作家。
31歳の独身で見た目は極上。
口を開かなければモテモテでしょうが、中身はだらしない変人さん。
串田が新しい作品の取材旅行先に選んだのは、守の実家がある瀬戸内の島。
ゲイであることをカミングアウトし勘当された守は、その件以降、初めての帰島となります。
嫌がる守ですが、串田のペースに巻き込まれ嫌々ながら付き添うことに。
串田はかなり変な人なんですが、セリフがいちいち良いんですよね。
「君があんなにいやらしい子だったなんて、お兄さんはびっくりだよ」とかね(笑
ラストの種明かしはちょっとびっくりでした。
前フリ部分はすっかり、読むうちに忘れてしまっていたので。
出来れば続編希望です!
夜光さんの作品の中では、かなり好きでした。
イラストは高階佑さん。
高階さんのイラストは夜光さんの作品にはあうとは思うのですが、串田と守の髪型や顔立ちが似てしまっているためちょっと魅力半減かな。
串田はなんだか普通の人みたいですし。
申し訳なくも、脳内変換し読みました。
夜光花さんの変人攻めが読みたくて数年ぶりの再読です。けっこう忘れていて新鮮でした。
瀬戸内海の孤島もの。惹かれます。
他の作家や作品を出すのは良くないかもしれませんがジャンルが違うからいいかな?
漫画の「有閑倶楽部」が大好きで、ホラー回がいくつかあるうちの一つに瀬戸内海の孤島ものがあってすごく面白くて。
そこに登場人物が「横溝正史の世界だな」みたいな台詞があり、その後は横溝正史も読み漁り。それ以来いつか行ってみたいとも思いつつ。
海に囲まれ地主が頂点に立つ世間とは断絶した世界。生贄を捧げる島独特な祭。そこへミステリー作家ときたら…!
ミステリー作家の串田がとっても面白いキャラなんですよね。子供みたいでなのにイケメンで書く本は大ヒットで。
密かに想いを寄せる編集者の守。振り回されっぱなしで。
島でのハラハラドキドキ。串田は何を知っているのか?島の皆や守の家族やサークルのメンバーは?
大変楽しめました。閉じられた島ならではな締めくくりは本当にいいの?と思いますが。
しかし最後にわかる真相が、これまでの全てを根底からひっくり返すといいますか。
さすがなんですよ!なんですが、それでいいの?と思う気持ちもあり、すっきりしないような…。運命の人だけど恋愛できるの?まあ串田は倫理観がゆるそうだけど、うーん。
あのときは抱き合ってる場合じゃなかったんじゃ?
「眠る劣情」に登場した天然オトコ、本名久緒静(ひさお しずか)、ペンネーム「串田蓼生」がメインキャラとなっております。
ゲイの担当編集者神凪守と、守の出身地である瀬戸内海の孤島「女凪島」での怪事件を推理する…という筋立て。
女凪島は横溝正史ミステリー的な舞台で、普段は警察も医者もいない島で、7年ごとの大きな祭祀があり、女系家族である神凪家が島の秘密を握っている…島を離れた守は、島のしきたりや神凪家の闇を知らない。
天然男串田蓼生は、ゲイであることに引け目を感じている守の心情などお構い無しに一緒にお風呂に入って手○キしてきたり、酔ってキスしてきたり。
イケメンの串田に惹かれている守は、そんなことされてもう恋の虜。
BL小説としてのHシーンはなかなか甘くて良いと思います。でも、なんか2時間ドラマの原作みたいで、全くBL要素がなくても「ミステリー作家と担当編集者のバディもの」としても充分イケる感じもしますね。うす〜く匂わせるくらいなら地上波でも大丈夫そうです。
さて謎解きも終わり(謎は横溝作品ばりに結構オドロオドロしい)、串田に恋をしてしまった守の切ない気持ち。知ってか知らずかあっさりと別行動をとる串田。
そのまま連絡が取れなくなり2か月、そして守は意外な串田の真実を知る。
守は傷つくけど、さすが変人串田。屈託無く守に言い放つ。
『俺は君を運命の人だと思っているよ。君は?』
惚れたが負けさ、神凪守くん。
帯『孤島の謎にも興味あるけど
君の身体も暴いてみたいんだよ』
今までもミステリー風味の展開をしばしば書かれていた夜花光さんがついにミステリー作家モノと名打って来た孤島ミステリーモノ。
探偵役は作家である一風変わった性格の串田と、その編集担当者であり舞台となる島の名家のお坊ちゃまでもある神凪〔受〕
「眠る劣情」のキャラが出てきますが、そちらは読んでなくても特に支障はないと思います。
余所者を嫌う島の閉塞感と、10人近くの使用人を使う神凪家。
そして7年に1度の特別な祭り。
ミステリー的舞台は全て揃った!って感じです。
そして神凪と同じく、学生仲間達と帰省していた妹の友達が殺されるという事件が起き……。
孤島の謎儀式については、おいおい君はホントにそれでいいのかー7年だぞ?7年閉じ込められるんだぞーと思っちゃいましたですよ。
その後、串田の本来の目的が分かり全ての謎が繋がります。
ミステリーモノとしてはちょっと強引技な部分がありましたが、BL要素を含めたミステリー風味としては良かったかと。
「眠る劣情」のスピンオフ作品ですが、この作品だけ読んでも破綻はありません。前作とはかなり雰囲気が異なっていて、こちらは恋愛やセクシャルな描写は控えめでミステリー色が強くなっています。登場人物が多くて人間関係も様々なので、火サスあたりで映像化したら面白いかも。
串田先生、最初は厄介な不思議ちゃんかと思いましたが、最後まで読むと飄々としながらもカッコ良い男性でした。前作ではほぼ掴みどころがなかった彼の内面が少し分かったような気がします。オチの感じも私は結構好きでした。
BL小説ではありますが、推理物要素の方が強い作品、
推理物好きからするとちょっと物足りなさがあるかもしれないけど、
私自身、推理物はあまり読まない質なので、面白かったです。
正直、最後の方はちょっと急いじゃったかなー感あり、
おさまる所も引き受けちゃった彼に対して、
「おいおい!それで君はいいのかよー!」と心でツッコミ、
一件落着を受け入れてる側にも、「おいおい、皆頭おかしーだろ!」と思い、
「え、何何?BL小説だからこんな感じなんです♪っで終わらせちゃうの?」と、ちょっとがっかり感を感じましたが、
でもふと「なんでこうなってるの?」を改めて考えたら
「この人達変…」って思ってきて、
なんか急に「なんだ?この世界?」っとなり、
この生理的な気持ち悪さがいいのかな…となりました、いい意味で。
横溝正史の世界に出てくる人達しかり、
こういう世界に生きる人達は、理解不能なしきたりに縛られてる。
なんでそんなもん守るのか理解出来ない。
私には想像の世界でしかないし、
その想像の世界にもし自分がいたら確実に頭おかしくなっちゃう。
だっておかしいでしょう。
なんなんですか、それ。
確実なものはなんもなくって、ただただ背負っていくものが増えるだけで
誰も幸せになんかなれない。苦しくなるだけ。で、そこで生きていくだけ。
耐えられないですよ。
でもそのしきたりや家に疑問を感じながらも縛られてる姿が哀しくて、やるせなくて、
見てるこっちは美しさ迄感じちゃったりするんですよねー。
犬神家の一族とか大好き(映画は古い方の)。
結局、そういうしきたりとか言い伝えとかって、
本当、見てて嫌になっちゃうけど、
人が生きてきたんだなぁ…といつも思う。
欲や憎悪や、でも守りたい気持ちや伝えたい気持ち、そういうものが複雑に絡んだ結果というか。
なんかなんとも言えない気持ちになります。
相当脱線しましたが…(汗)
今回のこの作品に関して、正直そういうものの美しさとか迄は感じなかったけど、
気持ち悪さがあって、読み終わった後もなんか複雑な気持ちが残る感じ…が好きでした。
最後の最後の串田が何故ここまで関わったかについても、
そこをさら〜っとさせてるのが私は好きでした。
「おい!さらっとし過ぎだろう!」とも思うけど、
だからこそ逆に、これからこの2人は何を背負っていくんだろう…と思い、
なんだかなぁ〜とモヤモヤが残る感じが好きでした。
だって実際、世の中モヤモヤだと思うから。
嫌だけど、なんかそういう方が話が身近に感じると言うか、暖かさを感じてしまうので。
後は串田さんかっこいいですね。
初めての夜に串田から迫っていく所は「わぁ〜ぉ」となりました。
後、守が「僕天然なんです♪」系じゃなくいるのも好きでした。
神社のシーンは正直いらないかなーと思ったけど、
やっぱBL小説という所で出してるからしょうがないのかな。
続編出るみたいですね。
楽しみです。
濡れ場は嫌いではないけれど(BL小説読んでる訳だし)、
無理矢理入れなくていいから、
その分夜光花さんのミステリーに翻弄される2人を見てみたいです。
ミステリーというよりはホラーです
萌はないけど、一般小説としてなら面白いかも
この逆の感想を抱くBL作品はなら多々あるんですけどねw
意外な犯人には、○って怖いなぁと思いました