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英田さんとヨネダさんのタッグ。もうずいぶん前の作品ですね。先日亡くなられた英田さんのシグネチャーとも言うべき作品で、追悼の意味も込めて読みました。
色々なBL小説を読んでみると、やはり英田さんの文章力は素晴らしいなということを実感します。
背中に天使を背負ったヤクザ、四方。ある朝目覚めると、そんな男が隣に寝ていた。どうやら致してしまったようで。。
というBLあるある設定。しかし自分にまったく記憶がないため、そのいきさつをひもといていくような展開です。
後半に行くにつれ、四方の生い立ちが絡むシリアスなストーリーになります。最初は訳が分からず四方がただ怖いだけだった主人公、柚木も、周囲から信頼されながらも恋を知らず、人の温かみを知らずに育った四方の内面を知るにつれ、彼が自分に対してどうして強い想いを抱くようになったかを理解します。
柚木は酒癖が悪く、会社での態度も問題視されてリストラに遭ってしまいますが、正義感強く、(酒が入ると)躊躇鳴くケンカの仲裁もしてしまう男気のある人物。
一緒の時間を過ごしてお互いを理解するようになった2人に、乾杯。
そして天国の先生にも、幸多からんことを祈ります。
同著者の超有名シリーズが合わず、短編ならどうだろうと挑戦。
表情が変わらない攻めと、アル中の受け。
酔った勢いでワンナイトしてから物語が始まります。
けれど内容はよく見たことがある裏社会もので、組同士の抗争だとか平穏ではないです。(笑)
危険なシーンもご都合展開で難なく乗り越えてしまって、私はどこか物足りなさを感じました。
それから受けの酔うと何も考えず気が大きくなる無鉄砲さが危なっかしくて、ちょっと合わないなぁと思っていました、が…。
ラストがとても良かった!!
というか受けの同僚がすごく良かった!!
受けへ同僚が贈ったある言葉が本当に素敵すぎて…。
意味を調べるほど胸を打たれました。
もう正直この感動しか覚えていないくらい良かったです。
絵柄も裏社会ものと相性良き◎
ただその絵柄ゆえに見た目が天使かと言われると…まぁ攻めにとっては天使なんだろうなぁ。
あと書き下ろしでその後の二人がたっぷり読めたのも良かったです。
ただやはり、読み切りを読んでもしっくりはこなかった…。
新装版を読めたのが良かった!
いきなり二週間付き合う事になっているなんてビックリ!な展開ですが、コレは後から理由がわかります。
四方はいい男。過去に辛い思いもあったんでしょうが、真っ直ぐな気持ちの曲ってない男になっています。天然入ってるけど(笑)柚木と会話のキャッチボールが出来てないシーンとか笑えます。
でも結局絆されちゃう柚木、自身も色々あったからだろうけど、かわいい。
書き下ろしの沖縄編?が素敵でした。ここまで読めるって言うのが新装版の魅力かも。後、神評価にしたのは、書き下ろしと挿絵のヨネダコウさんの絵がめちゃくちゃマッチしていたから。
四方がええ男に描かれてる!
欲を言うなら刺青をしっかり見たかったかも。
感情を持たないヤクザ・四方が柚木さんにだけ懐いて、
顔も態度も怖いのに執着ワンコなのが健気て可愛い。
普段はどうしょうもない柚木さんもいざとなれば男気あり。
そういう意外性にグッときます。
オトコ×オトコってせめぎ合いは熱くて滾る!!
ハードなヤクザパートには緊迫感があり、
2人のかけあいや全体的にはコミカルで楽しい。
いろんな気分が味わえて、読了後はほっこりしました。
ヨネダ先生のイラストもシュッとしていて
雰囲気ぴったり、カッコよかったです!!
一気読みしました。
柚木と四方がすごく魅力的なんですよね。
登場人物が皆それぞれ人間味あふれてて魅力的。
読後感がスッキリ 幸せな気持ちになりました。
互いを本当に大切に思う。って時間じゃないんですよね。
たった二週間が濃いんですよ。
柚木が四方を愛する気持ちも 四方が柚木を愛する気持ちも
ものすごく伝わってきて 幸せな気持ちになれました。
途中クスっと笑わせてもらって 時々ウルウルさせてもらって
読んで良かった。おススメです。
ヤクザxアルコール依存のリーマンのCP、黒い印象の表紙、天使という単語から、勝手にド・シリアスで死ネタ?という先入観で読み始めましたが、意外とユーモラスな面もあり、何よりハッピーエンドだったのが良かったです。
ヤクザの四方がなぜこんなに無表情なのか、なぜこうも受けの冴えないリーマン柚木に執着するのか、その理由は彼の酷い子供時代にあるし、また柚木の抱えるEDや家庭問題、リストラ事情は全く笑えない深刻さだし、ヤクザの抗争問題も絡んでるし、実際もっと暗い話、ダーク展開でもおかしくないんです。
読み手としては、酔うと気が大きくなってヤクザ相手にも平気で向かっていくヘタレ柚木の姿や、心の底から柚木に恋をしている四方のワンコぶりや、柚木の見る変な天国と天使の夢、関西弁のアメリカ人牧師の人情など、随所に和む場面が散りばめられていて、シリアスになりすぎずに読むことができます。
エロシーンは多くはなく、EDで女性とできなくなっていた柚木が四方に抱かれて快感に溺れるという描写、四方が決して乱暴にせず柚木を大切に抱く様子が、割合あっさり目に描かれます。
最終話「天使と暮らす島」は、二人の穏やかな暮らしがこれからもずっと続いていくであろうハッピーエンディングで、読後感はスッキリ、ほっこり。
何より、牧師さんの前で二人誓う場面が良かったですね!形式より何より、お互いの心に誓う…
ヨネダコウさんのイラスト、特に四方の表情が硬質でgoodでした。
攻めの四方はつかみどころがなく(天然?!)、とにかくやくざっぽくありません。
人を心から好きになったことも、誰かを心から信じることもなかったけど
飲み屋で知り合った柚木と意気投合し執着していきます。
初めて人を好きになった四方はまっすぐで、その純粋さも嫌味がなく気持ちがよかったです。
一方の柚木は私生活も仕事もうまくいかない上に、インポでアル中という笑っちゃうほど幸が薄い男。
お酒が入り強気になってやくざに絡んでいったときはハラハラしましたが、こちらも人間味あるやさしい男です。
はじめは全然かみ合っていなかったアンバランスな二人が、いい意味で変わっていき幸せをつかむ様子は、コミカルさとせつなさが融合していて面白かったです。
寡黙な男前ヤクザ×美人なお色気リーマンのしっとりしたお話かな…と思いきや、とてもハートフルで優しい物語でした。BLの枠を超えた人間ドラマを読んだ感じがします。
戸惑ったり泣いたり笑ったりしながら幸せになろうと真っ直ぐ前を向く二人が愛おしくて、ヤクザ×アル中リーマンというなんだかくたびれた感のあるカップルのお話なのにほんわか温かい気持ちになりました。
恋愛部分ではないのですが、とある人から柚木に贈られた言葉に泣いてしまいました。
四方は強面のヤクザで、柚木の身に降りかかるのは不幸ばかり・・・なのに、読みながら面白くて笑ってしまいます。
特に柚木は、酔って気が大きくなると勢いで行動してしまったり、断れずに巻き込まれて最後は開き直ったり・・・すごく現実味のある生身の人間っぽくて!
どん底に落ちてもシリアスに徹しきれない性質といえばいいのでしょうか・・・不幸三昧なのに重くならずに逆に笑いを誘うのは、全て柚木の性格が原因です(笑)
柚木は心の内で愚痴を呟いていても、根は優しくて明るい、いい奴なんです。そんな柚木だから四方も惹かれていったのでしょう。
柚木はいいキャラしてます。魅力的です。
そんな柚木とは別の方向で、四方も魅力的な男です。
最初はまさにサイボーグのように淡々として分かり辛いし、酔った柚木と「二週間だけ付き合う約束」をしたのも意味不明。だけど、どうやら柚木にベタ惚れしている模様です。
物語が進み、四方の生い立ちから、感情を麻痺させたまま身体だけ大人になったんだろうなってことも分かってくると切なくて堪りませんでした。
柚木が四方の存在を受け入れ始めた頃、四方の言った「二週間」の意味が明かされて・・・今までのコメディが吹っ飛びました。いい意味で、です。
シリアスとコメディのバランスがとてもいい作品だと思います。本当に大好きな話です!!
「愛」も「幸せ」も知らなかった四方が、物語の最後で、天使の絵の前で「愛」を誓う場面、離島で働きながら「幸せ」に涙する場面、どちらも印象的でした。
「愛」や「幸せ」を当たり前に知っていたはずの柚木よりも、いつの間にか四方の方がそれらを心の奥深くでちゃんと受け止めているように感じました。
すごく温かい物語です。是非読んでいただきたいです!
とってもいい話でした。
無精子症のうえEDで妻に見限られ会社からもリストラされたアル中男が、なぜかヤクザに惚れられて2週間の期限付きで付き合うことになった。
初めは怖くて逃げたい一心だったのになんでかきっぱり断れなくて、そのうち絆されてズルズルと付き合うことに…。
柚木の夢に出てきた柚木&四方の天使姿は頭に輪っかを浮かべ背中に小さな羽までつけた可愛くも神々しくもないヒネた姿でした。
でも人は誰でも自分だけの天使がいるそうです。
だから、柚木と四方にとって「天使」は互いが相手にとっての天使ということになるのいかなと思います。
仕事も家庭もうまくいかない柚木は酒に逃げて溺れています。
酔うと気が大きくなってヤクザにまで喧嘩を売っちゃうバカです。
それでも禁酒できない立派な中毒です。
こんなしょうもないおっさんを『天使』だなんて、四方もどうかしてるよ、と思うけれどヨネダさんのイラストの柚木さんは気弱そうだけど優しげないい男なんです。
四方の生い立ちや今の環境を思うと、柚木になついてしまうのも納得します。
そして2週間の期限の意味がわかった時、切なくてかわいそうで、この幸薄い青年をどうか幸せにしてあげて欲しいと願わずにいられませんでした。
ヤクザに取り上げられそうになった教会の土地を守ってくれた柚木たちは牧師さんにとっては天使かもしれませんね。
浮気して妊娠したからと離婚を迫った妻を許しその幸せを願えるような夫も彼女にしたら天使です。
しょうもない生き方をしてきた二人ですが、南の島で穏やかに暮らしているんじゃないでしょうかね。
イラストがよかった。
英田さんのヤクザものや警察ものは好きで特にハードな作品は大好物ですが、以前の文庫だった時はあらすじからして私の萌えポイントから遠いと思って避けていました。
でも、カバーイラストにぐっと鷲掴みにされ読みたくなりました。
残念なのは四方の背中の天使がヨネダさんの絵で見られないこと。
カバーイラストではちらりと見えてますが柚木似の宗教画の天使見たかったです。