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05年に出版された作品の新装版。
旧版に主人公達のその後の生活『天使と暮らす島』が新たに書き下ろしで入った一冊になります。
会社も結婚生活も上手く行ってないアル中でインポの冴えない35歳のサラリーマンと、寡黙で何故かこの冴えないリーマンに執着する年下のヤクザという、実に地味な主人公達なんですが、だんだん2人がその人でなければならない、互いに支え合う存在になっていく過程が実に見事に心を打ち、こんなワクワクして集中してのめり込んで読めた小説はここ2ヶ月久々のことで、思わず”神”評価を付けてしまいました(本当は萌え×2くらいですが)
イラストは旧版がヤマダサクラコさんだったのものが、久々のヨネダコウさんのイラスト!それも注目なんですが、地味な主人公にヨネダコウさんのイラストもまた、派手さはないところが実にぴったりですごくよかったんですよ♪
目が覚めたら裸でベッドの上、しかも隣に見知らぬ男でその男は背中に天使の刺青を入れたヤクザだった!?
あわてて逃げかえる柚木は、会社の営業成績も余り芳しくなく、今更転職しても就職が難しいからと会社にしがみついている冴えないサラリーマン。
しかも妻がいるのだが、無精子症で子供が出来ないことから夫婦のすれ違いがもう何年も続き、そのせいでアルコールに逃げているアル中の人。
そんな冴えない枯れたおっさん化している柚木のどこがいいのか、全く柚木には記憶のない約束「二週間一緒にいると約束しただろ?」といってヤクザの四方は彼を追いかけてくる。
ヤクザであることが怖くて流されているうち、自分にふりかかったリストラと妻の離婚届け。
冒頭の表題から3本目の『酔いどれ天使』までの時間は、志方が約束したたった2週間の出来事なんですね。
読んでいると、もっと時間が経っているような気さえしますが、その間に柚木にも四方にも色々起きるわけです。
四方の謎はうちうちで少し明かされ、ラストでその約束の意味が、どうして柚木と四方が一緒に寝ることになったのか解る仕組みになっているのですが、中で展開される数々の出来事での柚木の態度で彼の性格やひととなりによって結末に納得がいく展開になっているからこそ、すごく満足できる作品になっているのだと思わせました。
表題のエンドではとても苦しかったのです。
不本意にもヤクザに付きまとわれ(本人はそう思っている)、会社はリストラされるし、その同じ日に妻は出て行ってしまうし、この世の不幸が一気に柚木に押し寄せて絶望するエンドでしたから。
そして、『天使の涙で咲く花は』以降の編で、柚木がヘタレながらも人情に厚い優しい人であることがわかります。
そして、酒が入ると気が大きくなってとても明るく陽気になり、その人に優しい部分が人情に脆い性格を大きく際立たせるという部分。
でも、四方絡みの色々な出来事で、それは本来の彼の持っているいい部分であり、酔っていなくても好きな人のためなら一生懸命になれる、情熱を傾けることができるという部分を見せて、柚木に自分すらどんどん引きこまれていきます。
本当に、どこにでもいるようなよくある典型的サラリーマンの柚木がちょっと頼りないけどヒーロー(?)に変身するその熱さが魅力なのです!
それに巻き込まれる四方の周りのヤクザというのが、いい人だったという条件ありきではあるんですが・・・
誠実にしていれば、人は皆信頼し信頼されるんだってことも表現しているんだなと思います。
四方は、その生立ちや過去が具体的にわかったわけではないのですが、大体の流れで察せられる事で充分理解できます。
それらが影響して、感情に乏しい”幸せ”を知らないまま生きてきた人だということ。
彼が、唯一救いにした小さい頃牧師さんが教えてくれた天使を、求めていたこと。
それは柚木だったということ。
すべてがすんなりと、何も突っ込むことなく自分の中に入ってきました。
四方の天使に、柚木はなったんですねv
書き下ろしは本当に幸せそうです。
すごくほっこりして、柚木も四方も素敵です。
珍しいなと思ったのは、酒絡みの話だったせいか歌謡曲の歌詞がダイレクトに題名と共に登場しているのに著作権協会の注釈がなかったり、また文章の引用もボカすことなく表記されている部分です。
最近の作品にはあまりないことですよね(よく時計や酒のブランドなんかはありますが)
とにかく、夢中にしてくれたこの作品。
新装版ではありますが、だから英田サキ作品は好きなんだよな、、という作品の一つであります。
地味なんていわずに、是非是非読んでみてください!
ヤクザな天使とアル中天使・・・・。
本当に本当にこの本を読んでここまで胸いっぱいになるとは思いませんでした
もう読む手が止まらなくて一気読みです。
本当にダメダメな情けない男 仕事も情熱があるわけでもなく35歳で種なしアル中
朝二日酔いの中目覚めたらそこは見知らぬラブホのベットの上で横には天使の刺青をした裸の見知らぬ若い男(四方)が寝そべっていた。
酒を飲んだ自分ほど信用のならない男はいないだろう・・・アル中ながら浴びるほど飲んだことを四方が起きて昨夜の出来事を聞かされ後悔する。
酔って記憶をなくしている間に四方とセックスをし2週間彼と付き合う約束をしてしまっていた。
もう、本当ダメ駄目なおやじぃです。
アルコールを摂取しないとプルプルしちゃうし、ストレスたまると飲まずにはいられない。
それは柚木の妻輪子が不倫のすえ子供ができ家をでていくとき(リストラにあったその日)死ぬ前にといい酒を飲むし、四方の2週間にこだわった理由を知った時も悲しみに打ちひしがれ浴びるほど飲みます。人生のターニングポイントはアル中でてきてます。(笑)
しかもお酒を飲むを気が大きくなり四方と関係を結んでしまうしさまざまな事にクビをつっこむ。
なんともダメな典型ですね。
この受けは好き嫌いあると思います。私はモロはまってしまいました(笑)
受けもいいけど攻めが・・・・攻めが可愛いんだよね。
ヤクザ物らしくきちんとヤクザがらみの事件へ巻き込まれます。
2週間の意味そして四方の過去、自分を思う気持ちグルグルと柚木を追い詰めていきます。
四方の忠犬ぶりがヤクザという世界で仇となります。
世話になった兄貴分の言いつけを守るか柚木をとるか・・・四方のジャッジがやきもきします。
しかし、人生のターニングポイントをすべてアル中で克服してきた柚木ははじめてシラフで四方のために立ち向かいます。
かっかっこいい!!柚木が初めていい男にみえた(笑)
四方と2週間約束した経緯を聞いて自分に心底呆れながらも四方を愛おしいと思う気持ちがさらに強くなる・・・。こんなダメダメな自分を好いて愛してくれる不器用な四方は可愛い・・・・。
普段は無口で無表情なのにバカ正直で恋なんて初めてしちゃって素直に自分の気持ちをガンガンに伝えてくる。可愛い可愛いヤクザワンコですよ。
柚木が逆にうらやましい・・・・。こんな可愛い年下の彼氏見つけられちゃうなんて!!!キー
天使と暮らす島
四方を鉄砲玉にして他の組へ移ろうとした兄貴分が雲隠れし弟分と愛人という両方の関係を柚木に壊されてことでいつ二人をやりにくるかわからない状況だったので沖縄の離島にあるホテルで従業員として二人で隠れることに。
もうLOVELOVEすぎる・・・・。柚木もストレスという社会から抜け出し愛す喜びと愛される幸せを感じながらゆったりとした時間を二人ですごすその光景が目に浮かぶようなお話です。
四方は柚木を天使というけど柚木にとっても四方は強面ながら可愛い可愛い不器用な天使。
これ読めて本当によかった・・・・。
四方がなぜ恋愛経験がないのにセックスがうまいのかとう事情の二人が笑えました。
四方・・・2回も受けやったことあるんか・・・(笑)
そこに萌えた自分が変態すぎてイヤ!!!
まず表紙がダークだし、受けがアル中でED、そして相手がヤクザ…
あらすじでそんな単語を拾ったものだからシリアスだと思っていたのですが、読んでみたらほのぼので驚きました。
ほのぼのというかコメディ?英田さんは確実に笑わせにきてますよね。
でもストーリー展開はシリアス傾向だと思います。
シリアス特有の重々しさとコメディ特有のコテコテ感がなくて凄く読みやすかったです。
しかも受けに襲いかかる悲劇はアル中とEDだけじゃありません。
誰から見てもどん底だと思うんだけど、もうこれ以上読んでいられないという重々しさを全く感じませんでした。
そんなアル中柚木に、真顔で「あなたは俺の天使なんだ」と言ってのける四方の存在が大きな安心感になっていました。
笑いましたけど。
でもそこが四方の愛すべき純粋さだと思います。
時にそれが子供っぽく見えることもあって凄く可愛かったです。
四方のゆるぎない愛情は柚木的にも読者的にも救いであったように思えます。
あんなにまっすぐ愛されたら、ほださても仕方がないんじゃないのかなと思いほど。
「どんなことがあってもあなたについていく」という打算のないまっすぐさが忠犬を思わせました。
なのでワンコ攻めでもあると思います。
ワンコといってもドーベルマンみたいな感じだけど。
締めくくりも甘甘で読後感が最高に良かったです。
とても新鮮で不思議な作品でした。
四方は強面のヤクザで、柚木の身に降りかかるのは不幸ばかり・・・なのに、読みながら面白くて笑ってしまいます。
特に柚木は、酔って気が大きくなると勢いで行動してしまったり、断れずに巻き込まれて最後は開き直ったり・・・すごく現実味のある生身の人間っぽくて!
どん底に落ちてもシリアスに徹しきれない性質といえばいいのでしょうか・・・不幸三昧なのに重くならずに逆に笑いを誘うのは、全て柚木の性格が原因です(笑)
柚木は心の内で愚痴を呟いていても、根は優しくて明るい、いい奴なんです。そんな柚木だから四方も惹かれていったのでしょう。
柚木はいいキャラしてます。魅力的です。
そんな柚木とは別の方向で、四方も魅力的な男です。
最初はまさにサイボーグのように淡々として分かり辛いし、酔った柚木と「二週間だけ付き合う約束」をしたのも意味不明。だけど、どうやら柚木にベタ惚れしている模様です。
物語が進み、四方の生い立ちから、感情を麻痺させたまま身体だけ大人になったんだろうなってことも分かってくると切なくて堪りませんでした。
柚木が四方の存在を受け入れ始めた頃、四方の言った「二週間」の意味が明かされて・・・今までのコメディが吹っ飛びました。いい意味で、です。
シリアスとコメディのバランスがとてもいい作品だと思います。本当に大好きな話です!!
「愛」も「幸せ」も知らなかった四方が、物語の最後で、天使の絵の前で「愛」を誓う場面、離島で働きながら「幸せ」に涙する場面、どちらも印象的でした。
「愛」や「幸せ」を当たり前に知っていたはずの柚木よりも、いつの間にか四方の方がそれらを心の奥深くでちゃんと受け止めているように感じました。
すごく温かい物語です。是非読んでいただきたいです!
一気読みしました。
柚木と四方がすごく魅力的なんですよね。
登場人物が皆それぞれ人間味あふれてて魅力的。
読後感がスッキリ 幸せな気持ちになりました。
互いを本当に大切に思う。って時間じゃないんですよね。
たった二週間が濃いんですよ。
柚木が四方を愛する気持ちも 四方が柚木を愛する気持ちも
ものすごく伝わってきて 幸せな気持ちになれました。
途中クスっと笑わせてもらって 時々ウルウルさせてもらって
読んで良かった。おススメです。
新装版を読めたのが良かった!
いきなり二週間付き合う事になっているなんてビックリ!な展開ですが、コレは後から理由がわかります。
四方はいい男。過去に辛い思いもあったんでしょうが、真っ直ぐな気持ちの曲ってない男になっています。天然入ってるけど(笑)柚木と会話のキャッチボールが出来てないシーンとか笑えます。
でも結局絆されちゃう柚木、自身も色々あったからだろうけど、かわいい。
書き下ろしの沖縄編?が素敵でした。ここまで読めるって言うのが新装版の魅力かも。後、神評価にしたのは、書き下ろしと挿絵のヨネダコウさんの絵がめちゃくちゃマッチしていたから。
四方がええ男に描かれてる!
欲を言うなら刺青をしっかり見たかったかも。
とってもいい話でした。
無精子症のうえEDで妻に見限られ会社からもリストラされたアル中男が、なぜかヤクザに惚れられて2週間の期限付きで付き合うことになった。
初めは怖くて逃げたい一心だったのになんでかきっぱり断れなくて、そのうち絆されてズルズルと付き合うことに…。
柚木の夢に出てきた柚木&四方の天使姿は頭に輪っかを浮かべ背中に小さな羽までつけた可愛くも神々しくもないヒネた姿でした。
でも人は誰でも自分だけの天使がいるそうです。
だから、柚木と四方にとって「天使」は互いが相手にとっての天使ということになるのいかなと思います。
仕事も家庭もうまくいかない柚木は酒に逃げて溺れています。
酔うと気が大きくなってヤクザにまで喧嘩を売っちゃうバカです。
それでも禁酒できない立派な中毒です。
こんなしょうもないおっさんを『天使』だなんて、四方もどうかしてるよ、と思うけれどヨネダさんのイラストの柚木さんは気弱そうだけど優しげないい男なんです。
四方の生い立ちや今の環境を思うと、柚木になついてしまうのも納得します。
そして2週間の期限の意味がわかった時、切なくてかわいそうで、この幸薄い青年をどうか幸せにしてあげて欲しいと願わずにいられませんでした。
ヤクザに取り上げられそうになった教会の土地を守ってくれた柚木たちは牧師さんにとっては天使かもしれませんね。
浮気して妊娠したからと離婚を迫った妻を許しその幸せを願えるような夫も彼女にしたら天使です。
しょうもない生き方をしてきた二人ですが、南の島で穏やかに暮らしているんじゃないでしょうかね。
イラストがよかった。
英田さんのヤクザものや警察ものは好きで特にハードな作品は大好物ですが、以前の文庫だった時はあらすじからして私の萌えポイントから遠いと思って避けていました。
でも、カバーイラストにぐっと鷲掴みにされ読みたくなりました。
残念なのは四方の背中の天使がヨネダさんの絵で見られないこと。
カバーイラストではちらりと見えてますが柚木似の宗教画の天使見たかったです。
攻めの四方はつかみどころがなく(天然?!)、とにかくやくざっぽくありません。
人を心から好きになったことも、誰かを心から信じることもなかったけど
飲み屋で知り合った柚木と意気投合し執着していきます。
初めて人を好きになった四方はまっすぐで、その純粋さも嫌味がなく気持ちがよかったです。
一方の柚木は私生活も仕事もうまくいかない上に、インポでアル中という笑っちゃうほど幸が薄い男。
お酒が入り強気になってやくざに絡んでいったときはハラハラしましたが、こちらも人間味あるやさしい男です。
はじめは全然かみ合っていなかったアンバランスな二人が、いい意味で変わっていき幸せをつかむ様子は、コミカルさとせつなさが融合していて面白かったです。
暗いという意味ではない「重み」があるお話で
なかなかに読み応えがありました。
こんな作品、好きですねぇ~。
お話の進みは、実は短い時間のお話・・・だったんだけど
読んでいると長い時間が経っているような気がして
最初は時間間隔がうまくつかめなかったのです。
でもとても面白い作品なので、
最初にサラッと読んでおいて、
新たにじっくり読み返しガッツリ楽しむ・・・なぁんてのも
良いかもしれません^^
ヤクザの四方の方が断然若いんだけど
柚木はなんとも情けない感じで、四方の方が
オトナに感じます。
でもその二人の成長っぷりというか、柚木の成長っぷりというかw
それを楽しみつつ読み進められました。
寡黙な男前ヤクザ×美人なお色気リーマンのしっとりしたお話かな…と思いきや、とてもハートフルで優しい物語でした。BLの枠を超えた人間ドラマを読んだ感じがします。
戸惑ったり泣いたり笑ったりしながら幸せになろうと真っ直ぐ前を向く二人が愛おしくて、ヤクザ×アル中リーマンというなんだかくたびれた感のあるカップルのお話なのにほんわか温かい気持ちになりました。
恋愛部分ではないのですが、とある人から柚木に贈られた言葉に泣いてしまいました。