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kochou wa kuchiduke ni midareru
急に櫛野さんの作品が読みたくなって、再読しました。キャラもストーリーも、好きな1冊です。
お話は中華風ファンタジーで、元々は敵同士なのに志は同じで、お互いの人間性に惹かれ合う、気持ちイイほど真っ直ぐな男たちのラブストーリーです。
捕虜として敵に捕まった、皇帝の妾腹の弟の蘭。だけど、敵の大将・劉翔は、蘭を嫁にすると宣言して。
そこから、劉翔の、蘭を情熱的に口説く日々が始まります。
劉翔は、皇帝に反逆した敵なはずなのに、民のことを誰よりも考えていて、おまけに強くて真っ直ぐで男らしいところに、蘭は惹かれていきます。
だけど、いつかは敵として戦う運命で…。
蘭は初めての恋に戸惑いながらも、いつも前を見ていたのが良かったです。美人なのに、剣の腕も気も強くて男らしいギャップに萌えます。おまけに、閨のことを何も知らないウブさに悶えます。
一方の劉翔の、始終蘭しか見えてないのが萌えます。蘭の危機に颯爽と現れて助けるのも、乙女(じゃないけど)心を刺激されます。
陸裕さんの綺麗な絵もお話にピッタリで、雰囲気を盛り上げてくれるのも気に入ってます。
中華風ファンタジー(時代もの?)っていうんでしょうか?でも設定はともかく、中身はホントに直球の王道だと思うんですが、そこがよかったんです。いや、ホントに面白かったですよ。私はもともとファンタジー系BLも好きなんですが、ファンタジー苦手で敬遠してる方でも、これなら大丈夫なんじゃないかなと思いました。
ヘンに捻ってない(掛け値なしの褒め言葉ですよ!)ところがとてもよかったです。キャラクターも裏がなくてわかりやすくて、でも薄いっていうんじゃないの。
なんて言うんでしょうね、『王道には王道の存在意義があるんだ』とでも言うのか、『王道』で『わかりやすい』けど、決して凡庸ではないんです。確かに光るものがありました。そこが櫛野さんの上手さなんでしょうかね。
いい意味で、安心して読める作品でした。
玉蘭(受)が、何ともピュアで可愛かったです。25歳だから決して子どもじゃないんだけど、中身は子ども以下だろっていうところとか。劉翔(攻)も決して傲慢なだけの俺様じゃなく、イイ感じに『ヘタレ』てるんですよね。とにかく、脇も含めてキャラクターがすごく魅力的でした。
私は年下攻が苦手な方ですが、劉翔が24歳だからこれも一応『年下攻』なんですよね。でも『年齢』そのものが問題なんじゃないから、これならまったく平気です(そうじゃなくても、1歳差ならそれほど気にならないと思いますけどね)。
それから、陸裕さんのイラストがもうホントに綺麗で素敵でした!
キャラクターも設定も、わりと王道なのだけど
後半に向けての話の作り方、魅せ方がすごくうまい。
グゥの根も出ず、おもわず「これ好きだ」と友人にメールしてしまいました。
毎度スマヌ(*´Д`*)はぁはぁ
皇帝の弟(受)は、皇帝を倒すための賊軍にとらわれる。
しかも、捕虜ではなく嫁!?は・・・!?え・・・!?
自分の敵であり、倒すべき相手であるはずの攻なのだが
その人柄にふれ、思いを聞くほどに、自分の思う思想と重なり
そして、その人としてのなりに惹かれていく。
それがアリアリと表現されていく様子に思わずひきこまれました。
ストレートなワンコ攻がまた美味しかったりするんですがねw
濡れ場も長くてこれまたナウv
丁寧に丁寧に。
なにげに受のウブな部分が丹念に描かれていて
またまた萌でした(*´▽`*)クへへ
なにより、イラストがこれまた美麗でwww
説明ベタでうまく表現できないのが残念ですが
これは良作です。真面目にオススメ
思いっきり清々しくて、真っ向からせめてきたな、と思える正統派の作品に仕上がっていたと思います。
悪く言えば、青少年向けの児童文学なBL(何のこっちゃ?)
ま、そのくらい安心&安全で爽やかなんですよ。
中華風の歴史モノっぽいストーリーと設定のお話は
反乱軍の平民上がりの将軍と、皇弟でありながら臣籍に下った武人で美人(w)の、身分差もありながら、まったく凌辱とか強姦とか調教もなく、一個の人間としてどうなのか、という部分で主人公を結びつけています。
この敵将の劉翔が、やんちゃで少年みたいな面を持ちあわせながらも人望あつく、力も知恵もあり、また動物にも愛されてという、言うことない攻め様です。
受けになる玉蘭は、きれいなのに武芸に秀でちゃんと強く、色々な宮廷の陰謀の前には逆らえなくて、ただただ皇帝への忠誠心で戦をしている柔軟な人に描かれています。
だから、怪我をして捕虜になっても最初は劉翔に反発しながらも、彼がどうして人々のリーダーたるのか、どうして戦をしているのか、きちんとその理由を見定めることが出来る人なのです。
また、劉翔は玉蘭を気に行って自分のものにすると連れ帰るのですが、いきなり嫁にすると皆に公言します。
しかし最初に少し襲うものの玉蘭が嫌がれば無理理いをそれ以降はせず、キスだけの清い関係を続けていくので、きっとさわやかさが増すのですねw
周囲の人々も、三国志で言う所の曹操みたいな軍師や、劉翔を慕う部下の姿なんかもありながら、その存在は控えめであくまでも主人公がメインで出張ることはありません。
本当にお手本みたいに優等生な作品です。
なので、あまりドキドキしたりワクワクしたりはないのですが、変にひねってないからこの作品は良いのだと思いました。
作中に頑固な馬や狼の子供が登場します。
その狼の子供の名前が”狼牙”思わず”牙狼”と間違えて吹いてしまいました(爆!)
櫛野さんの過去作品も割と誠実な作風だとは思っていましたが、これは特にそれが顕著に出ていたのではないでしょうか。
しかし、安心安全というと平凡でつまらなくなってしまう危険性と紙一重のところ、本当に上手く治めているなと感じさせます。