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10巻はあれですよね、お尻ズッポリなやつですよね(下品ですみません・汗)。
原作お読みでない方には「マジか!」でしょう。
これがまさにプリマスでの、good job ジェフリー(諏訪部順一さん)なわけで…
読者・聴者をヤキモキさせた過去は払拭。
イングランドでも裁判でしたが、スペインでも海斗(福山潤さん)は異端審問裁判にかけられてしまいます。
ただフェリペ二世(中田譲治さん)もせっかく手に入れた海斗を手放すには惜しいため、なんとか勝利するようにビセンテ(大川透さん)へ手を尽くすよう命じます。
フェリペ二世は海斗が予言の力を持とうとも特別な選ばれた人間でなく、自分たちと同じ力弱く迷いに生きる一人の人間だと判断しています。
フェリペ二世の慧眼は他のシーンでも見られますし、イングランドにとっては敵でも恨めないなあと感じますね。
そしてフェリペ二世が海斗の弁護人としてつけたのが、腹の中真っ黒けのラウル(近藤隆さん)でした。
うん、そしてね、またね、ビセンテのモノローグも行動も発言も『海斗、好き好き』的な雰囲気ムンムンです。
もうビセンテのモノローグ、恥ずかしいんじゃーい!
これじゃあ気持ちがジェフリーにバレていても仕方ないというか、当たり前というか。
イングランド側は海斗救出にスペインへと潜入するため、ジェフリーとキット(三木眞一郎さん)が髪を切るシーンがあるんですよ。
司祭役のキットはほぼ丸刈り(頭頂部のみ剃るのは嫌なため)、ジェフリーはその用心棒のような役。
ジェフリーの長い髪はどこでも悪目立ちしてしまうわけで、そんな自由を示す長い髪を海斗のために自分で切ります。
海斗のためにはそんな矜持は不必要というジェフリーってば、男前です。
彼らはフランス側から上陸し海沿いから潜入しようとしていますが、ウォルシンガム(エリザベス女王の臣下)の間諜も海斗を狙っていますので時間が勝負。
しかしジェフリーたちの協力者ミゲルは、ドラマCDならでは。
声で誰かわかっちゃいますね(苦笑
そんな中、海斗は毒を盛られ苦しむわ、お尻にアレ突っ込まれるわ(ビセンテ『他の者に任せるなら…』ってあんた…シリアスシーンなのに笑っちゃったじゃないか)、現代社会で生活していたならば経験しなかったであろうことが彼の身に雨あられのように降りかかった巻となっております。
ここのシーンの裁判関係者や異端審問医師たちの会話の生々しいこと!
音で聴くと倍増しておりました。
でもなあ、これがもしもイングランドで起きていたならば、ジェフリーは命を賭しても阻止したのではないか、軍属のビセンテには出来ない行動を起こしていたのではないかと思ってしまったんです。
ビセンテは海斗を守ると言ったけれど、それは海斗の身だけであって心は守っていないと感じてしまったシーンでした。
以前イングランドの裁判をおさめるために焼印を海斗が押される出来事がありましたが、その時、ジェフリーも共にその責め苦を受け彼と同じ位置に立つことを選びました。
そうすることが当たり前のように。
これがジェフリーとビセンテの大きな違いなのですよね。
まず国、王という己にとっての絶対な存在があるビセンテには、海斗のために何もかもを捨てられるジェフリーには敵わないと。
海斗は自分の無力さに打ちのめされることになり泣き叫びますが、ただこういったどん底があり、ジェフリーが本当に自分を守ってくれていたのだと実感したからこそ、先々ジェフリーたちのために命を投げ出すことが出来たのかもしれません。
はあ、すごく切なくて重いけれど聴く価値のある巻でした。
異端審問に掛けられることになったカイト(福山さん)ですが、不憫と不幸がここまで重なると、もう可哀想を通り越してにやにやが止まりません。
謂われのない罪でしつこく命を狙われるカイトと、それを助けようと必死なビセンテ(大川さん)、そして既に薄気味悪い存在感を放ちまくっているラウル(近藤さん)を中心に、異端審問は進みます。
ようやく一次休廷を勝ち取ったかと思いきや、毒殺されかけたり、胸糞悪いエスコバル神父によって、男色嫌疑を掛けられ、男と通じたことがあるかどうかを調べられたりと、もうこれ以上ないほどカイトが酷い目にあうんですが、福山さんの演技がそれはもう痛々しく、思わず眉を寄せてしまいます。
自分を思いやってくれたジェフリーに大切にされた身体なのに、心ない輩たちによってそれを蹂躙された時の福山さんの絶叫は、耳を塞ぎたくなるほどの悲痛さで、一度再生を止めなければ次に進めないほどでした。
ビセンテも幾度となく傷つけられてゆくカイトを徐々に愛しく思うようになります。
稚いものに向ける愛情とは別の感情に支配されてゆく様が自然で、カイトに向ける大川さんの甘い声が、何ともいえない程にくすぐったいです。
私はスペイン組大好きなので、もういっそビセンテとくっついてくれてもいいと思ってる方なんですが、小悪魔カイトにすっかり籠絡される姿が愛しくもあり哀れでもあります。
恋愛経験の乏しい、ピュアで嘘をつけない不器用な男ビセンテが、聴けば聴くほど愛しい……。
最初は猪突猛進型のストーカーのように見えて鬱陶しいですが、私を含めこの巻でビセンテに陥落する人は多いのではないしょうか。
福山さんもビセンテを翻弄する、無自覚な魔性の演技が光ってました。
一方、イングランド組もカイト奪還に向けて策を練ってます。
今後がますます気になる展開で終了。
若干駆け足気味ではありましたが、よくCD1枚に上手に納めたなと思います。
2枚組にするとちょっとだれたかもしれないと思うので、そういった点でも本当にこの作品は丁寧にしっかりと作られてるなと毎回感心しっぱなし。
小説原作は1枚にすると、安っぽくて物足りない感で不満になることが多いのですが、脚本が上手いとこんなにも満足感が得られるものなのかと驚きます。
一枚とは思えない濃厚なストーリー展開です。
ラウルの裁判シーンはすごくドキドキして、まるで映画を見ているようでした。
海斗は過去最高にひどい目に合っておりまして、裁判にかけられただけでも気の毒なのに、男色疑惑を晴らすために杭をあそこに入れられたり、毒殺されかけたりと悲惨極まりないです。
海斗は16世紀に来てから本当ろくな目に合ってないです。それでもジェフリーと一緒にいたいと思えるなんて純愛ですね。
ビセンテはそんな海斗の側で真摯に支えています。やっぱり思い込みは激しいですが(笑)、いい男です。
毎度続きが楽しみなシリーズです。
今まで以上にドラマティックな第4期シーズンに突入です。
大好きなシリーズなのでレビューないのが寂しくて…
下手レビューでの参戦申し訳ないっす~。
(他の方のレビューお待ちしてます…)
異端審問にかけられるという大ピンチに見舞われ
敵と思いながらもただ一人の味方として傍にいてくれるビセンテに
心を揺らされはじめていく海斗。苦しい苦しい立場です。
海斗も苦しいけど、誠実にまっすぐに心を捧げても尚
全然心を許してもらえないビセンテがこれまた可哀想で…
や、可哀想も何も、現実的困難のが先なんですけれど…
ほんとに色々大変なことてんこもりなスペイン編です。
そして、困難はまだまだ続いていってしまう
前期シーズンから参入のラウル、ほんとに胡散臭い感じに大活躍です。
近藤さん、ちゃんと美人声なのに、ちゃんと感じ悪く仕上がってます。
次の巻から更に感じの悪さに拍車がかかっていきますが
さすがにうまい。まさしくこれぞラウルって感じですよ。
イギリス組は三人でのかけあいが生き生きしていて楽しいです。
ジェフリーとナイジェルだけだともっとしんみりしちゃうんでしょうけど
キットがいてくれて非常に良かったですよね!
ナイジェルは絶対そうは認めないでしょうけど(笑)
原作のときも思いましたけど
この巻では「ジェフリーよくやった(いや、やらなかった!)」
とジェフリーの紳士っぷりを褒め讃えることしきり
このシリーズ、ほんと良く出来てると思います。
海斗もジェフリーもビセンテもナイジェルも
みんな苦しくせつないまま次の巻へ
まだまだ困難は続いていきますが
本当に聴きごたえのある素晴らしいドラマCDです。