条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
ihoujin no kyuuai
時代もの、明治です。
プリズム文庫の松幸さんのパターンを外さず『外国人貴族攻』ですよ。もちろん『健気受』です。
松幸さんのプリズム文庫は、あまあまの王道が多いんですが、こちらはその上にかなりドラマティックです。
まあ『王道』の範疇は出ていないんですが、特に中盤以降は次々と畳み掛けるようなお約束の連続でまさにメロドラマですよ。
父を亡くした後、母一人では育てられないから、と親戚の桂木家に引き取られた槇(受)。その後母は再婚しますが、槇は連れて行ってもらえませんでした。
ここで、親戚の家族中に苛められるというのがテンプレートのひとつでしょうが、ちょっと違って桂木家の主人や長男・哲(二男と三男は家を離れているのでほぼ出て来ません)にはとても可愛がられます。ただ、夫がかつて槇の母を想っていたことから奥さんには疎まれるんですが。
そして、日本政府に招聘された建築家の叔父とともに来日したドイツ人貴族(伯爵家の二男)ヴィクトール(攻)。ヴィクトールは穏やかな紳士で、もう最初から『槇が好き』って感じです。
ラブは、2人の気持ちをわりと丁寧に追っていて好感が持てました。
想いが通じて恋愛関係になったあと、ヴィクトールが突然の兄の死で帰国しなければならず(船旅なので大変)、残された槇にさらに過酷な運命が!
そのあたりまではいいんです。わかっていてもちゃんと楽しめました。
ただ、終盤の解決法があまりにもご都合主義というか、なんというか・・・
いきなり流れを断ち切られた気がしました。茶番劇としか思えなくて(いや、まさしくその通りなんだけど)唖然としてしまいましたよ。
ネタそのものよりも『実はこういうわけでした』とあとからくどくど『説明』されてもね~という感じでしたね。
せめてもう少し描写の仕方を考えてくれたらまだよかったかもしれません。
結構面白かったと思うので、それがちょっと残念でした。でも、松幸さんのプリズム文庫では好きな方です。