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hanayome wa yuushoku ni miserareru
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
前作で大いなる一族の謎が解け、ほっと一息という感じの番外編的な1冊です。
ミステリートレインに乗りながら、ゲーム感覚で謎解きをして…という流れなのですが、まぁ途中で読者にはだいたいの真相が想像つきますよね。終盤まで分かっていなかったのは主人公の凌さんくらいのもので。
それにしても、豪勢かつ大掛かりにふたりのイチャラブが展開しています。胸焼けしそうなくらい甘々。…これはもうリアリティを求めるようなストーリーではありませんので、このあり得なさ加減が素敵ですね。女子だったらホワン♡となるシチュエーションです(笑)
凌さんは乙女でした。(それにしても社交ダンスが普通は男女ペアだってことを知らなかった…というくだりはさすがに無理があるかと…)
前作の真珠で大詰めの展開があったので今回は一休みな感じでしょうか。
それでもゲーム感覚の謎はあるのですが、その本題は凌さんがメインなので
自分の事には今一つ感が働かないみたいで最後まで珍しく解らず仕舞い。
そして1番の読みどころは凌さんの嫉妬姿でしょう、いつもは貴砺さんに
束縛激しく嫉妬される日々なのですが、今回はそれが逆転する。
貴砺さんの過去、学生時代を知る人物が現れ、更に元カノまで!!
今回の舞台はミステリー列車、誰かの依頼では無く、まるっきり二人の
プライベート旅行が舞台で、でも貴砺さんが選んだ旅行ですから単なる旅行で
終わる訳がない展開でもあります。
列車内にある宝石の数々、そして唯一の宝石を見つけるゲーム。
純粋なゲームを楽しみながらも凌はあるわだかまりを抱えている。
骨董商としての仕事を辞め、貴砺の伴侶として共に有る事を選びながらも
仕事もせず、いつも貴砺に与えられるだけの日々、貴砺の為に何かしたくても
思いつかず焦燥を覚える。
今回はそんな凌さんのお悩みも描かれています。
そしてもちろんの如く二人のエロ多めの旅行でもありますね。
いつもとはちょっと違う展開で二人の2年余りをあらためて振り返る事が
出来るようなストーリな気がします。
個人的な花嫁物では、一番好きなシリーズ。
推理シーンあり、甘いひとときあり、最後までじっくり読ませてくれます。
この巻でようやく、一族への花嫁披露ですが、
一筋縄でいかない一族なので、こういうゴージャスな汽車の旅演出って
素敵な気持ちにさせてくれます。
今後ともに見守っていきたいシリーズの一つです。
今回は特に内容的にも興味深いシーンが多かったので、シリーズ通して
読まれることをお勧めいたします。