もこもこ
「スイーツ」「乳首」「自由課題」の中から一つ選んでお話を作る、というテーマアンソロジー。
執筆陣が商業誌で活躍の作家さんばかりで豪華でした!
収録作品の19作品中10作品が番外編。
9作品が同人誌オリジナル作品。
小説は2段組み、作家さんによりますが5~8頁平均で、10頁をこえる作品は3~4本。
漫画は2~3頁でした。
現代劇・時代劇・学生・リーマン…設定も色々でちょっと統一感が無いなぁとも思いましたが…。
そこがアンソロジーの醍醐味であります。
読み甲斐のあるアンソロジーでしたが番外編が多い!
私的に未読作品の番外編の方が多かったので、
同人誌オリジナル→既読番外編→未読番外編
の順番で読みました。
未読番外編に関しては、本編を読んでいないとわからないニュアンスや登場人物の雰囲気があるのだろうということを踏まえ、本編のことはあえて考えずに「これはこれ」と割り切って読みました。
その中で興味をそそる作品がいくらかあったので、機会があれば読みたく思いました。
既読番外編&同人誌オリジナルについては、それ目当てで購入している部分もあるので、あの話のあの登場人物の話が読めるだー(うきうき)とショートでも好きな作家さんの話が読めるんだー(わくわく)という感じで短いながらも萌えもあり満足させていただきました。
商業誌未発表作という榎田尤利さんの作品が凄かったです。
暗く濁った強い感情と、ある意味純粋な澄んでいるけれどどこか病んでいる…そんな感情がまぜこぜになった複雑な話で、猟奇的。
こういうちょっとキテる話はあまり読んだことが無いので、どうとらえて良いものか?
読後はほんのりと後味が悪く、救いがあるのかないのか?で悩ましく。
微妙な気持ちに。
しかしながら、その選択が彼なりの愛情だったのだ、と思えば納得できるような。
大変複雑な心境にさせられたのだけは確かです。
榎田尤利作品はあまり読んだことが無いので、この話が榎田さんらしいものなのか、はたまた異色作なのかの判断が付きませんでした。
実際どうなんでしょうか?
ご購入の際は作家名だけで判断せず、収録作品をチェックの上が良いかと。