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prime number
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
インテグラに出ていた松秀良門の従兄弟、松秀麻積とライアン・フォークスの話。
松秀一族の直系のひとりとして、母親からプレッシャーを与え続けられた麻積は能力はあるけれど内向的で消極的な性質に育った。
良門の後押しもありアメリカに留学。
麻積の方から何気なく誘ったルームシェアの相手がライアンだった。
麻積の不思議な雰囲気、精神的な未熟さがライアンを引きつけたのだと思う。
これまで従兄弟の良門以外には心を開かなかった麻積が強引に迫られたとはいえ唯一自分の中に迎え入れたライアンだったのに・・・。
ライアンの隠された真実に気づいたとき麻積は日本にというか、良門のところに逃げ帰っります。
そして、ライアンはそのことに怒り爆発・・・。
互いに互いのことを思っているのに、互いに互いの本心を理解できないすれ違いカップルでした。
もちろん続いてます。
面白かったです。
前作の『インテグラ』で良門の従兄弟としてアメリカから逃げてきた人がいましたよね。そして恋人から怖くて逃げて来たのに結局は良門が恋人と結託して連れ戻されてしまう・・・。戻った後どうなったのかは書かれてませんでした。と、いってもこの本でその続きが書かれている訳ではありません。
こちらは、二人の出会い編です。相変わらず難しい文章ですが、今回はあまり起伏もなく、段々と恋人同士になって行くお話しです。そしてこれは続く!という事ですね。
良門のお陰でアメリカに入学している麻績です。住んでいる所も良門が買っていた部屋と貸してもらっています。同じビジネススクールのライアンが部屋探しをしている所に麻績は声を掛けて、ルームシェアをする事になります。
すっごく大人しい麻績。そしてあまり欲というもがない様な感じがしますね。キャラ的にはあまり好きな方ではないです。物語的にはゆっくりと進んでいきます。
最初にライアンが麻績の事を好きになります。そしてゆっくりと絡め取っ手行く感じです。
告白はするのですが、無理意地はしないし、とっても紳士的にでも、麻績が自分に慣れる様にゆっくりと二人の関係を進めて行きます。
そして恋人同士になってからも、二人は穏やかに過ごして行くのですが、二人とも自分達の立場というものがあるんです。
麻績は日本に帰ってマツホの業務に就くんですが、ライアンも実は名家の生まれで兄弟は居るものの自分の家の仕事を手伝わなければいけない。
卒業後は一緒に住むつもりでいるライアンは今まで自分の家の事は黙っていたのですが、ちゃんと麻績に伝えてそして一緒に住む家に連れて行きます。
そして怖くなった麻績は日本に逃げ出してしまう・・・。
って所で終わるんです。
そしてその続きが『インテグラ』の麻績ですね。そしてそれも続きがあるので、『インテグラβ』でこの二人の話が出てくるのか?それともまた別に出るのか?まだ分からないですけど、楽しみです。
そして書下ろしが、高校時代の麻績と良門のお話です。これも続く・・・。って事です。
答姐でお勧めいただいた七地寧さんの作品。
初読み作家さんです。
まず、届いてびっくり!表紙が素敵!
なんですか、この金髪カッコマンは!とフガフガいってしまいました。
ちるちるさんのスマホ版は表紙イラストが拡大出来ないので、こんな攻めさんだとわからなかったのです。
個人的には蓮川さんのイラストは苦手な方なのですが、この作品には蓮川さんしかいないだろう!というほどにピッタリです。
蓮川さんの描かれる、金髪サラサラ攻めがこんなに萌えるなんて知りませんでした。(これだけでご飯三杯いける)
今回のイラストは線が細いと言いますか、わたしのもつ蓮川さんのイメージ(濃い系)を完全に覆されました。
今までの人生無駄にしてたわ…
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受けの麻績(おみ)は母親の締めつけで息苦しい日本を抜け出し、アメリカへやってきた青年。
攻めのライアンは裕福ながら家を一切頼らず、奨学金でスクールに通っており、麻績の同居人。
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アメリカのビジネススクールで出会うふたり。
部屋を探していたライアンへ麻績がシェアを申し出たことで、ぐんと距離が縮まります。
ちょっと出だしは苦労しました。
とにかく麻績とその従兄弟である良門(このシリーズの他の作品で攻め)の説明が長いもので…
最初の場面から10ページ近くそれがあったので、その前がどんなシーンだったか忘れかけました(汗
その後も至る所で説明が長いので、話がなかなか進みません。
攻めと受けの視点が同じ章で出てくるところも、慣れるのに時間がかかりましたね。
あと、麻績が無償の好意を求めているのはちょっと乙女過ぎかなあと。
そんなのは親だけですよ!(麻績の親はダメだけれど)と言ってあげたい気分でした(笑
滅多に外国人設定ものは手にとりません。
それはわたしがファンタジー設定のBLが苦手なことと同じ理由なのですが、カタカナ名前は覚えづらいということが大きな点です(苦笑
あと、ゴージャス感もですね。
赤貧の外国人攻めとか、あまりない気がしますし。
だがしかし、ライアンは別でした。
やばい、続きも絶対買っちゃいそうです(ライアン酷い人になるらしいけど)。
腹黒ながら王子様笑顔なのが堪らなく好みです。
正直七地さんの、その場面以外の説明が台詞よりも多い書き方は自分には合わないなあと思うのですが、ライアンの魅了がそれを凌駕しましたし、こんなところで終わりですか?という展開なのでね(汗
うーむ、やはりわたしは攻めさえ好きなタイプならばOKらしいです。
だって本当にライアン素敵なのですもの、イラスト含め。
なので、本当はもっとライアンのモノローグ的なものや説明だけでなく台詞自体が聞きたかった!
こちら、シリーズものですが、おそらくコレ単品でも読めると思います。海外モノが好きなのと蓮川さんのイラストが好きなので手にとりましたが、七地さんの本を読んだのは初めて。
ですが、文章がすごく柔らかく綺麗でした。
表現しにくいのですが、雰囲気が暖かく、質のいい言葉を選んでいるというか、私は読んでいてとても心地好く、他の本も読んでみたいと読みはじめて早々に思いました。
肝心の中身は、コロンビアのビジネス・スクールに留学中の麻績とライアンの国際カップルのお話です。
二人はシェアルームをすることになり、麻績はゲイですがライアンは多分ゲイではない…と言っています。でもライアンは一緒にいるうちに、子供のような純粋さを残し、ストイックで健気だけど芯は強い麻績に惹かれ、麻績を口説きます。
麻績は最初は戸惑いを見せるけど、強引でないライアンを好きになろうと彼の手を取り、二人の恋人としての一歩が始まります。
ビジネススクールなので大人が通う学生のお話です。
二人とも大きな企業を継ぐ身分で、ライアンはアルバイトをしていますが、麻績は貧しさとは無縁の暮らしをしています。その二人の家柄が後に問題になるのですが、この裕福という設定はストーリーときっても切り離せない部分で、私にとってはこの話がよかった!とは手放しで言えない理由でもあります。
ストーリーは丁寧で、ちょっと丁寧過ぎて、人によっては退屈さを感じるかも…と思いました。本当に淡々と二人の留学中の生活を追っています。恋人になってから、今日はどうする、週末はどうする、ピクニックに行ったこと、コンサートに行ったこと、クリスマスのこと、ニューイヤーのこと、それを追っているだけで一体何がしたいのかな?という気もしました。
多分こうやって二人が恋人として距離を縮めていく様子を見せたいのだと思うのですが、少し単調に思えてしまって、お話に動きがない、というかなぜこんなに日常生活をずっと読ませるのだろうと思いました。
でも最初に書いたように、文章はとても素敵です。
けど、二人、特に麻績は家に重荷を感じていて、親に対しても複雑な感情を抱いていて、逃げるように留学してきた経緯があります。
麻績の暮らしは裕福だけと、裕福な家に生まれたこと=幸せというわけではない、という家に抱える問題がテーマになっています。
ただ、麻績の暮らしは治安の悪い海外にいながらとても質が良く、私はそんな麻績の生活がなじめなくてあんまり感情移入ができなかったというか…。
決してゴージャスな暮らしをしているわけではないのですが、良いものばかりを選んで暮らすこのコは箱入りなのかな、と思わせるような。
お金がなければできない、ワンランク上の生活と考え方のような気がしました。
外のトイレは汚くて使えないでいる様子や、有機野菜や低殺菌牛乳を選んで買ったり、「食べたくないものを食べるくらいならお腹を空かせたままのほうがいい」という考え方は、ライアンはに麻績らしいという彼の感性を褒め称える要素でしたが、これは同じランクの生活をしている者同士でないとわかりあえないなあ~と思います。
事業を継がなくてはいけなくて、その家に縛られることで苦汁を味わう財閥の家に生まれた主人公などのお話は度々目にしますが、麻績のかかえる家の問題が私にはそれほど悲壮には思えなかったので、裕福が幸せでないというほど不幸にも思えない、むしろとてもいい暮らしをしていながら、何から逃げているのかわかりにくかったです。
作品自体は続き物で、区切りがいいというよりどうなるの?!という完全に続くというところで終わっています。
ストーリーはちょっと抑揚がないなあと感じ、あとは個人的にカップリングとしての好みがそこまでツボにはまらなかったので内容的には中立にしたいのですが、文章がとてもよかったので萌えで。
シリーズを最初から読んでいたら、もしかしたら感想が変わったのかな?と思います。
ちょっと遡って前作のほうを手にとってみたいと思います。