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yasashii kizuato
この本は初期作品をそのまま文庫化という事みたいです。
私崎谷にはまった時に全部集めようとしたのですが、手に入らなかったうちの1冊だったので、とっても嬉しいです!
最近はめっきり文庫化で過去の作品が多いですが、今年の後半はなにやら新作ラッシュとあとがきに書かれていたので、それもとっても嬉しい♪
なんだか涙が出るお話でした~。
どちらかと言うとしんみりとしたお話です。
受けの宙彦は中学生の時に両親と祖父達と一緒に恒例の家族旅行に出かけた先で事故に遇い独り取り残されてしまい、
その後親戚だったり友達だったりと色んな人の悪意や嫉妬羨望を受けて人を信じられず、人との関りを避けて過ごしてきました。
そんな宙彦と志郎の出会いは宙彦が車でお出かけ中に、タイヤがパンクしてしまい、日頃めったに乗らない車なので、修理しようにも部品までもが錆付いてしまって、にっちもさっちも行かなくなっていた所に、志郎が偶然通りかかって
助けてくれてからの、始まりなのですが。
志郎は中古車ディーラーの新人さん!しかも19歳という若さなんですが、この暑さの中たたずんでいた、宙彦は熱中症になってしまい、店長命令でお家まで送る事になったのですが、独りきりと聞いてお世話を焼く!
そんな出会いなのですが、世話焼きの志郎は気になる宙彦の家に通うようになって次第にお互い惹かれ出す。
志郎は大阪に住んでいたのですが、もともとバイクを友達と転がしてるのが楽しかった頃、一緒に走っていた、友達が自分の目の前で事故で亡くなってしまって、誰のせいでもないけれど、居たたまれない気持ちになって、東京に出てきたのです。
二人とも命の大切を知った上での出会いです。
そんな二人だからこそ、明日と言う日を、未来と言う不確かなものの大切さを知っていて直、それを失う怖さと諦め。
でも明日は来ないかもしれないと思うと、大切な人と共にいる以外に大事な事はない!と思えるのでしょうね~。
今回は関西出身の中古カーショップの販売員と
引き籠り童話作家兼イラストレーターのお話です。
二人の出会いから山谷越えてまとまるまでと
その後の何気ない日常の一コマを収録。
受様は
中学生の時に出掛けた旅行で家族を失います。
受様の家が結構な資産家だった事も有り、
妬みや欲望、言われの無い中傷を受けた受様は
ロクに親しい友人もつくらずに
一人で大きなお屋敷に引き籠るようになります。
大きな傷を負った受様が
傷ついた心を癒すには長い月日が掛かり…
ストレス解消の為と画き始めた絵を
弁護士の紹介で出版するようになってからは
子供達からの拙い感想の手紙に
随分救われるようになりますが、
まだ生きる事を楽しむまでには至りませんでした。
そんな穏やかだった受様の世界に
攻様は大きな風を吹き込む事になります。
二人の出会いはある暑い日。
受様は原稿をギリギリで仕上げた為に
手入れもせずにいた愛車に乗って
宅配業者に出しに行く事にしました。
原稿を渡しはしたものの、
寝不足と体力不足で運転した上に
日頃の手入れの悪さも重なって
受様は帰路でタイヤをパンクさせてしまいます!!
一応、タイヤ交換を試みるも
ジャッキもタイヤも使いモノになりません。
気力も体力も無くなってふらついた受様を
助けてくれたのが今回の攻様となる
中古カーショップの販売員の青年でした。
車とともに受様をも連れ帰った攻様は
自身の勤務する会社の社長と受様が元同級生で
受様は何か訳ありと知りびっくりしますが、
受様の家庭の事情を知る社長に
様子見も頼まれた事も有り
攻様は頻繁に受様の家を訪れるようになります。
今までの生活に変化を望まず
朽ちていくかの様な受様の暮らしに
強引なまでに入り込んでくる攻様。
何くれとなく構う攻様にしても
自分が受様に入れ込む理由が
社長に頼まれたからと理由だけではなく
無茶をして親友を亡くしてしまった自分と
重なる部分がある受様に惹かれていると
気付いてはいるのですが
なかなか一歩を踏み出す事が出来ません。
そんな時、
攻様がバイク事故にあって?!
同名作品の既刊に
同人誌収録の短編を添えての文庫化になります。
崎谷作品ってネガティプ志向で後向きな受様が
明るく俺様的強引さを発揮する攻様に出会って
変わっていくというパターンが多くありますが、
本作もそんなパターンでしたが、
ただ「強さ」を前面に出すのではなく、
互いに失う事の怖さを知っているからこそ
大切にしなければならないモノが有り
大切なものを守る「強さ」は
相手を思う心の中にこそあるのだと
思わせてくれるお話でしたね。
二人がお互いに向けるほのかな情が
余韻として溢れている感じが
石原先生の硬質な中に甘さがにじむ
キャラクターと相まってとっても良かったです♪
最近のBLではHシーンが重視されていて
プラトニックな関係だけでは
納まりが悪い感じになっていますが
この作品には今の先生の手が入らなくて
正解だったと思います。
今回は本作と同じテーマで書かれた一作、
崎谷はるひさんの『きみと手をつないで』を
ご紹介作としますね。
車のエンストで途方に暮れていた童話作家の宙彦は貧血を起して倒れそうになった所を中古車ディーラーで働く年下の青年、志朗に助けられる。
それがきっかけで宙彦の元を訪れ世話を焼くようになる志朗。
ずっと人との関わりから遠ざかってきた宙彦はまっすぐな年下の青年に惹かれ始めるが……
初期の崎谷さん。
今よりもややモノローグっぽい感じが強いかもしれません。
中古車ディーラーの若造×絵本作家。
お互い少しずつ惹かれあっていく過程と、二人が一緒にいるときの空気感が素敵だった。
主人公が28歳にしてちょっとご隠居みたいです。十分若いのに。
「きみと手をつないで」とプロットは似ているかもと作者も言っているけれど、私はこっちの方が好きです。
傷をもったさみしい人同士が幸せになる話。
やさしいお話でした。
久しぶりに乗った車がエンストしてしまい、立ち往生し、途方にくれていた童話作家・槇原宙彦。
そんな彼が悪戦苦闘しているところを助けてくれたのは、中古車のディーラーだという宇多田志朗。
エンストの上に、貧血を起こして倒れかけた宙彦を助けてくれた挙句、自宅へと送り届けてくれた上に、食事を作ってくれ、介抱してくれた志朗。
それ以来、何かと宙彦の面倒を見てくれる。
植木の手入れや、電球の取り替え、棚の修理……
持ち前の器用さで、次々と仕事をこなしてくれる志朗に対して、宙彦は申し訳なく思いつつも、嬉しく思っていた。
過去の事故により、人との関わりを避けてきた宙彦だったが、年下の志朗に徐々に惹かれ始め……
というような話でした。
志朗は、宙彦よりも年下の19歳だけれど、長男体質で、困っている人を放っておけないタイプ。
なので、ついつい宙彦の世話も焼いてしまう。
けれど、志朗にもそれなりに若くて危うい部分と、志朗の過去から変に老衰しているように見える部分と、両方がきちんと描かれていて好感度がめちゃくちゃ高かったです。
余り年下に見えないしっかりものだけれど、どこか憎めない攻めと。
ずっと人と距離を保っていたため、うまく人と関われない美貌の受け。
というカップルでした。
しっとり系王道BLなので、ちょっとしんみりしたいでも最後はハッピーエンドがいい! という人にはオススメです。
崎谷先生の初期の頃の作品!
最近の作品と比べたら雰囲気は違うんですけど、初期作品らしいお話です。
いつもの重みあるストーリー展開ではないものの、しっとりとした独特さと、透明感あるお話に心地良い気分で読みました。
文中に「雨宿りのようなそれは、静かな恋の始まりだった」という言葉が登場するんですけど、言葉からも恋の始まりを表すピッタリの作品でした。
石原先生の絵柄も素敵で、お話の硬質な雰囲気をさらに高めていて良かったです。
あとがきにありましたけど、『きみとてをつないで』と同じテーマで書かれているこの作品。
言われてみると、印象は違うものの、なるほどと思いました。
さすがですね!
中古車ディーラー•志郎 × 童話作家•宙彦の年の差&年下攻もの。
お互いに辛い過去をもっている2人。
人との関わりをたって孤独を望み生きてきた、少し人離れした感のある宙彦。
そして、普段の快活さとは想像もつかない、暗い過去を持つ、少し大人びた19歳の志郎。
出会いは偶然でしたけど、2人が出逢い、触れ合って行く中で、それぞれが抱えていた心の傷が、少しずつ少しずつやさしい傷跡変わっていくところを、とても静かに、心地良い余韻を残しながら、じんわり描かれていく、人間味あふれる作品でした。
19歳ながらも何でもこなすしっかり者の志郎は、年下攻タイプとして、久しぶりのツボキャラです。
志朗の楽しい関西弁も楽しかったです。
料理に日常大工と、なんでもこなせる出来る志郎。
関西人らしく、心の中にズケズケ入ってきているようで、宙彦が踏み込まれたくない部分をきちんと理解して、一歩引いているところや、
逆に、宙彦が気にしていることを見抜いて、フォローしていたり、親戚連中にも何気に諭す言葉を投げかけていたり…
スーパー19歳でした。
宙彦も人との関わりを避けて生きてきた分、とても不思議さんな雰囲気と、頼りない感じは受けていたものの、大人で強い部分もしっかり持っていたところが好印象でした。
何か大きな事件が起こるわけでなく、最後、志郎が過去の確執と同じ境遇にあいかけるアクシデントくらいでしょうか!
このおかげで、しっかりラブラブな恋人になるわけですけど(笑)
本当に全体的に、2人が恋人になるまでの葛藤や想いだけで進んでいく物語でした。
いつもの崎谷作品とは雰囲気が違うものの、Hシーンのセリフなんか読むと、やっぱり先生だなあ…と共通点に何故かホッとしました(笑)
最近の作風とは、少しタッチが違うので、あっさりしている分物足らなさを感じてしまうと、評価は分かれてしまうかなあ…とは思います。
でも、私的には、このしっとりとした、やさしい雰囲気も結構楽しませて頂きました。
人の痛みや優しさが伝わってくる恋模様。
じんわりなお話が読みたい方にはオススメです。
99年の作品の新装版です。
最初、これを読み始めて「え、これって崎谷さんの作品?」って思ったほどに、結構とつとつとした、静かで落ち着いた雰囲気の文章で会話も少なく、別の作家さんの作品かと思ってしまったです。
冒頭の描きだしなどは、ラノベではなく、文学作品を狙っているかのような損な表現の仕方が使われていました。
もちろん、エロも少なく若干おとなしいです。
大きなお屋敷に一人で住む訳あり童話作家の宙彦と、関西から来た中古車ディーラーで働く志朗が主人公。
色々トラウマのある宙彦が、それでも自分の力で何とか多少再生したのを、志朗の面倒見の良さで、明るさを取り戻す(大人し目だが)
志朗も明るい半面実は過去を持っていて、お互い惹かれあうといったお話。
志朗が元気よく、いくらかヤンチャな描写もあるものの、それでも全体的に落ち着いた柔らかい雰囲気。
宙彦のキレイな外見に興味を惹かれて、また儚げな様子についつい構いたくなるというのがきっかけでしょう。
歳が若いのに、宙彦が欲しい時に欲しい言葉を掛けてあげることができる存在は心強いと思います。
志朗の周りの人々はとても明るく、また宙彦の家のお手伝いさんも良い人で、そんな環境というのが、また優しい。
突飛さもなく、ごくごく自然に溶け込んでしまう内容に、多少の起伏があっても、それすらもなだらかな丘のようなストーリーで、多少の物足りなさ感は感じました。
なので読み終わっての印象はいくらか薄い。
しかし、題名通りのお話でした。
体調を崩した宙彦の行動を志朗は嫌がっていたけど,正直いってどうして他人への態度と
個人的な身体の管理が結びつくのか分からなかった
これって,コインの裏表みたいに結び付けられるものなのか……?
単に,自分が関わった相手からネガティヴな反応をされるのが許せないだけなんじゃ,と勘繰りたくなる
そして宙彦は警戒心が無さ過ぎるな,みっともない姿を見られるのが恥ずかしいという気持ちは分からなくは無いけど
志朗みたいなタイプは宙彦とみたいなタイプとの愛称も悪くないのかな,そのまま宙彦の家に通うようになってるから
宙彦も志朗のおせっかいが嫌じゃないみたいで,なんだかんだいって彼の行動を黙認している
でも,自分が志朗に何を望んでいるのかを自覚することは難しいみたい
じゃあ志朗は自分の行動の理由が分かっているかというとそうでもなくて,自分の行動に疑問を持っんたりしてる
きっと,志朗の行動力が無かったら,この二人が一緒になることなんて無かっただろうな
それにしても,219ページのイラストが大変おかしなことになってるんだが……ま,どこがおかしいのか気になる人は志朗が来る前に焚き火がどうなったのか注意しながら読むといいかも
おそらく最初に読んだ崎谷はるひ作品はこれだと思います。その後に読んだ作品と比べると独特のクドさみたいなものがなく、最後までしっとりしたお話でした。改めて読むと二人とも妙に達観したところがあり、年齢以上に大人っぽいドラマ作品になっています。
恋愛よりもお互いの傷跡を癒し合う交流に重点が置かれています。「陰」と「陽」ほどにタイプの違う二人が時間をかけて絆を育んでいくお話で、しとしと降ってじんわり沁みこむようにお互いの距離が縮まっていく様子が描かれていました。ガサツに見えて実は他人の寂しさに敏感な志朗は将来イイ男になりそうだなと思いました笑
純文学風…というと語弊があるのですが、内省的な描写が多く、このしっとり感にハマれるかどうかで評価が別れそうです。私は単純に宙彦という男性が好きになれず…まあ、崎谷はるひ作品に出てくる社会不適合ちっくなキャラクターは好きになれた試しがないのでもういいのですが、なんというか、志朗の我慢強さに脱帽するわい…と思ってしまったので「中立」評価です。