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合理的なものの考え方しか出来ないカタブツ、
建築デザイナーの緒方は
実績のある東峰建設のチーフデザイナーで
空間に無駄など作らない設計をします。
遊び心なんて一切必要ないと思うタイプが、
自分とは正反対の考え方の堂島と
合同でレコード会社の新社屋を手掛ける事になります。
堂島は、まだ業界内では若いノグチ・デザインのチーフで
初対面から握手を求めてくるような男で困惑しますが
緒方は自社が主導権を握らなければならないことを念頭に置き、
会う度冷たい態度をとるのですが……。
梨とりこさんのイラストが、
神経質そうな緒方にまさにぴったりで
こんなクールな見た目の人に素っ気なくされたら
凹むどころかしばらく立ち直れないわい!と思いましたw
ところが、堂島は果敢に緒方に挑み続けるわけです。
鈍いんじゃなくて、神経が図太いと言ってもいいかもしれないww
でも、そのくらいじゃなくちゃ、緒方に向かっていけないんですが!
同い年だしお互いの事を少しずつ知り合いながら
より良いプロジェクトにしたい堂島と
余計な話など時間の無駄で、
話し合いすら本当は不必要だと思う緒方の攻防が
とても読み応えがありました!
わりとお仕事の内容が多目ではありますが
そこに緒方と堂島の性格の違いが現れていますし
自分とは違う柔軟性に驚きつつ
いつのまにか自分も安らいでいってしまう緒方の
心境の変化がとても楽しめると思います。
堂島のアプローチは、緒方にとって最初は
とにかくうっとおしくて疲れるだけだったのに
いつしか凝り固まった心をほぐしてくれている事に気付き
更に嫉妬さえ覚えるような堂島の図面に惹かれてしまうのです。
堂島の影響で、部下とのコミュニケーションも
以前よりうまくいったりだとか
頑なな固定観念を少し崩していくだとか……。
堂島のアプローチ、すぐさまどうこうしようっていうんじゃなくて
段階を踏んでくれるような、
自分に理性をきかせている優しさにグッときましたよ!
ああもう、堂島のような優しい攻めは安心出来ます!!
だけどタガが外れて激しいキスをするシーンはたまらなかった…!!!
料理が出来るってところもポイント高いですww
後半、堂島の噂を聞いた緒方の傷ついた様子に
こちらもズキンとしてしまいました。
ここは王道っちゃ王道かもしれませんが、
だって、あの緒方がせっかく距離を縮められるという時に!!!とww
堂島によって自分を変えられてしまう怖さと悦び、
でも最後まで全ては明け渡さない姿勢が素敵でした。
そんな緒方が愛しくてどうしようもない堂島、
お似合いのお二人です!!!
ツンツンの貴重なデレって、なんでこんなに美味しいんでしょうねww
やーっぱり秀香穂里さんの作品て好みだわ…
本作も、色々とツッコミどころはありますよ、もちろん。でも一気に読んでしまう。
本作は、秀先生お得意の「お仕事BL」系の作品です。
主人公は、建設業界準大手の東峰建設で異例の昇進を続ける一級建築士で建設部チーフ・緒方。
冷酷と言えるほどクールで、甘さも遊びもなく、理詰めで何もかもをはかる男。
彼の毎日は仕事仕事。合理的で無駄は全く無い。誰とも馴れ合わず完璧主義者。
そんな彼の前に現れるのは、緒方とは正反対の堂島です。
緒方とは同い年で、新進気鋭の建築デザイナー。
ところが、緒方はグイグイと馴れ馴れしく近づいてくる堂島に対して大変頑なで、いくらなんでも意地悪すぎるでしょ〜と言いたくなるくらい。
そして、この堂島は建築デザインにおいてすごく斬新で独創的な才能を持っているのです。
遊びよりも効率、合理性だけを追求する緒方とは全く違うアプローチに、緒方は嫉妬や焦り、衝撃を感じるのですが、このタイミングで堂島が箱根での1泊旅行を誘ってくる。そしてその夜、『…キスしたいんだけど』と言ってきて…
正直この展開には驚きました。
読者的にも衝動的というか唐突な好意の告白。
もちろん緒方も動転してキスは拒否します。でも手を握られて、そこから緒方の心は完全に「それ以前」には戻れなくなる。
この後も東峰建設としての思惑を凌駕する堂島のデザインの卓越性、負けたくないという緒方の意地など、緒方にとって仕事でも心でもマウンティングに関わる葛藤が続きます。
結局緒方も自分で堂島への想いを自覚し、堂島に告白し、堂島に抱かれるわけですが、決してなし崩しで受けになったわけではなくどちらかというとワンコな堂島が麗しい緒方に愛を乞うような、そんな雰囲気。
事後はそれなりに甘く、少し素直になる緒方の姿、抱き合って笑い合う2人の姿があります。
エロシーンで言えば、ラストに1回だけですが、エロの匠・秀先生ですから官能的で読み応えありです。
明るくて優しくて大らかな堂島との恋愛で、緒方の人間らしい魅力がもっともっと溢れてくるといいなぁと思う。同僚たちとたくさん笑いあえる人になればいいと思う。みんなに好かれる緒方になればいいと思う。
実は途中までは中立もしくは萌の下かなと思いながら読んでいました。
なぜなら主人公の一人・緒方があまりにも鼻持ちならない嫌な奴に見えたからです。
自分の才能に自信を持ち、ポリシーに芯が通っているのはいいことですが、柔軟性があまりに不足しているなぁと思ったからです。
しかし、その割には堂島の誘いにしぶしぶながらも乗るし・・・
あれ、ちょっと改心しようと思ったのかな?と思えば、派手なしっぺ返しを喰らわせるし。
こういうのはツンデレじゃなくてなんと言えばいいのでしょうか?
ツンツンというのもちょっと違う気がするし・・・
しかし、堂島の設計図を見てからの緒方は、それまでのかたくなさが嘘のように揺れ動きだします。
冷たい態度は継続しているものの、硬い壁は無くなり受け入れ認められる人に変わってくるのです。
仕事の面でもプライベートでもほんの少し負けを認め、素直になることで歯車が上手く回転しだすのです。
同性に恋する気持ちであったり、今までに無い敗北感であったり、素直に認めるには抵抗が大きい出来事に反発するのではなく受け入れて見れば、こんなにスムーズに事は運ぶのねという感想を持ったお話でした。
堂島が非の打ち所の無いいい男なので、もう少し“難”な部分も欲しかった気もしますが、ビル設計というまた新しいお仕事に出会うことができたし、結構でした。
今回は業界で話題の新興設計会社のデザイナーと
業界準大手建設会社の出世頭のデザイナーのお話です。
所属会社も考え方も全く正反対な攻様に
受様が落ちるまで。
受様は多くの建築デザイナーを抱えた
大型施設から都市開発に強い
大手建設会社で働く建築デザイナーです。
受様は入社当時から
激しい社内レースを勝ちぬき
異例のスピード出世を果たして昨年、
建設部のチーフデザイナーとなります。
自分にも他人にも妥協を許さない姿勢は
仕事は出来るが手強く厳しい言われ、
チーム内でも滅多に笑顔は見せません。
今回、受様が担当するのは
音楽業界でもトップランクの大手企業が
設立三十周年を祝して立てる新社屋の建設で、
会社の威信がかかっていると言っても
過言ではないプロジェクトです。
しかも、このプロジェクトは
目を引く斬新なデザインで業界内の話題を
攫っている新興の設計会社との
合同建築として依頼された為
受様は
古参の意地と自身の矜持をかけて
初顔合わせに臨みます。
そこで出会うのが今回の攻様となる
新興の設計会社のチーフデザイナーです。
受様は機能的な事を第一とした
オフィスビルの設計を得意としますが
攻様は人目を引くポップなセンスで
主に商業施設を手掛けてきました。
攻様は受様と同い年との事ですが、
大手建築会社の壮年の部長達と対しても
皮肉交じりの受様の言葉にも笑顔を絶やさず
受様との仕事を楽しみにしている様子です。
受様は
攻様の意見を聞くつもりすらないのですが
攻様は強引な程に受様に関わってきます。
プロジェクトは
受様の思惑通りに進むのか?
それとも攻様の熱意が
受様の初志を揺るがす事になるのか?!
クールな受様に対する攻様って
年上の俺様系か
従順な年下ワンコ系が多いのですが、
本作の攻様は同じ年だからか
強引ながらも引きもよいミックス系。
最初の頃の受様はほとんど
攻様に振り回されいる感じで
攻様も暖簾に腕押し的な感じですが
楽しいから建築物を作ると言っていた攻様が
今回はそれだけでは通用しないからと
受様に潔く頭を下げた頃から
受様も徐々に攻様の事を
素直に認めていくようになります。
以降攻様に連れ出される度に
受様はどんどん攻様に傾いていくって
感じでしたね。
新社屋のデザインが鍵になっているので
仕事場面もがっつりで
二人が最後にまとまるまで楽しく読めました♪
今回は最初は全く反りが合わない二人のお話で一作、
水崎夢見さんの『第一印象=最悪!』をお薦めします。
さすがお仕事がっつりの秀さん、今回は建築業界のデザイナー同士を主役に据えて、ライバル関係を描かれてました。
しかしですねー、何だか読んでいて「他人同士」のワンコ攻めと、「挑発の15秒」のライバル関係、この二作品が頭に浮かんで、チラツキました。
なんか、あれが合体したみたいな話にも見えてくるのは、お仕事ガッツリのせいだからでしょうか。
若くして出世頭で優秀な大手建設会社のデザイナー緒方が、成長中の音楽学関係の会社のビルの建築を、新進気鋭のデザインでマスコミからも注目されている大手ではないでデザイン事務所と組んで行うことになるのです。
そこで、対面するのが同じくデザイナーの堂島。
機能を重視する、人間関係の苦手な怜悧な緒方と、フランクで自由な発想をする堂島。
互いの無いものに惹かれながら、緒方はそれを素直に受け入れることができず・・・という展開。
緒方がもう典型的なツンツン。
堂島の気易さが鼻について心がかき乱される、それは関心がある気持ちの裏返し。
堂島は、最初の出会いから手を握って(握手)きたり、何かと緒方との触れあいをしたがるワンコ。
堂島の図面を見て、その発想に強く惹かれるのですが、その晩誘われた温泉で手を握られたことから、緒方がだんだん不安定になっていくのですが、それは彼の才能を認める気持ちと、自分の孤独を認める気持ちとで、かなり緒方の心を揺さぶるのですよね。
堂島の仕事を認める時、それは自分の型にはまったその在り方を崩す時であり、自分の気持ちを素直に認めることになるのです。
もちろん、堂島のひととなりにも才能にも、両方惹かれる部分がきちんと表現されているので、展開に無理はないとは思いますが、人として好きであっても、それが恋愛の好きであるという変化になるとは、あまり思えなかったのですよ。
初めっから、堂島は緒方が好きで真っ直ぐに向き合ってきたけど、緒方の気持ちの変遷に、今一つ唐突感がぬぐえないのが読後の感想です。
読んでいる時は、うんうん、って思ったんですが、読み返すと・・・?って。
やっぱり仕事がガッツリな分、ゲイとかそういう特殊設定でもない限り何となく、それは恋愛になってもいいのか?疑似ではないのか?ってどうしても思ってしまうのですね。
大手建設会社の若きチーフ・デザイナー・緒方。
彼の次の仕事は、業界の第一線で活躍するアーティストを多数抱えたレコード会社の新社屋。
けれど、実はこの仕事、今大人気の新興のデザイン会社との合同の仕事であった。
大手の意地から、何としてでもイニシアチブを取りたい緒方たちだったが、相手の会社のデザイナーである堂島は、緒方の気持ちを知ってか知らずか、緒方との距離を近づけようとしてくる。
緒方は、己の才能を信じていたけれど、堂島のデザインを見て自分が打ちのめされたのを知った。
繊細でそれでいて大胆で――その確かな才能に見せられ、緒方の中で堂島がどんどん無視できない存在へとなっていく。
そして、二人で旅行に出かけた日。
堂島は緒方に、自身の恋心を露にした。
それっきり、堂島のことが頭から離れなくなってしまった緒方は――
という話でした。
かなり大人向けの恋愛話。
仕事もできて、稼ぎもきちんとあって、という大人な二人がお互いに仕事の才能をきっかけに惹かれ合って、最後はどうしようもなくなって、それでも余裕のポーズは崩さずに仕事は譲らずに、やる二人の話。
大人の恋愛ってこうありたいないー……と個人的には思いました。
読んでると少し背筋が伸びたような気がします。
だから最後も相手にゆだねるのではなく、まだまだ主導権は譲らない形でのハッピーエンドでした。