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とても素敵な和風ファンタジーでした。ホントに可愛いお話です。
敦(攻)は、研究一筋の無骨な(熊系と言われている)大学准教授です。調査のために訪れた山で、同行した院生が不注意から神様が眠るという祠を壊してしまい、千年の眠りの途中の神様を起こしてしまいます。
まだまだ眠りが必要なのに、途中で目覚めさせられた『神様』珀晶(受)は、幼い子どもの姿をしていました。神様とはいえ、一人前ではない珀晶をひとりで山に残して行けず、敦は山で珀晶と過ごすことになります。
この珀晶がね~、ホントに無邪気で可愛いんですよ。目覚めてからは、人間からは考えられないようなスピードで成長していくのですが、それでも『無垢さ』は失わないんですね。かえって、『神様』になることで人間から遠くなってしまうことを恐れているくらいで。
そして敦は、最初は保護者だった(はず?)のが、美しく成長していく珀晶に、恋愛の意味で惹かれて行くのです。珀晶は・・・もう最初から敦しかいないようなものですし、意外とあっさり恋が成就するんですよね。でも、それについては物足りないとは思いませんでした。
まさしく『異種間恋愛』で、寿命からして違うわけです。人間の一生なんて神様から見ればホンの一瞬。珀晶と敦も、恋をして一緒に過ごしても、敦があっという間にいなくなってしまうのはわかりきっているんですよね。そこをどうするか。まあ結末は、これしかないだろうという形そのままになりましたが、私はそれでよかったと思っています。
これはホントに『おとぎ話』です。古より山を守ってきた村人も、明らかにビジュアルの異なる珀晶を(神様として)自然に受け入れています。まるで日本昔話のような村であり、人々なんですよ(対比のためにか、敦の大学の上司である教授や、マスコミの人間も一応出てきますが)。
最近、この手の『和風ファンタジー』を続けざまに読み返しているのですが、やっぱりこれがいちばん好きですね。
そしてイラストもぴったりでした。佐々木さんは、日常ものよりこういう(特に和風の)ファンタジーの方がしっくり来る感じで好きです。
何だか神様ものって親近感を覚えて、好きになってしまいます。
今回は、目覚めの日より早くに目覚めてしまったプレ神様が、見つけた大学の先生に、まるで鳥のヒナのように懐いてしまうお話。
こういうお話が好きって、やはり日本人だな~としみじみと感じます。
考古学の大学准教授の鏑矢は学生二人と、70年に一度斎事を行うという山の祠の調査を村人に許可されて訪れます。
そこでついうっかりと、御神体が納めてあるだろう箱を壊してしまうと中から出てきたのは子供の姿の生まれたばかりの神様。
神様は珀晶(はくしょう)と名乗り、それは可愛らしい姿で鏑矢に懐くのです。
まだ目覚めの時でないのに起こしてしまった罪悪感から、また何の力もないプレ神様ゆえに、側にいてやらなくてはと、鏑矢は学生を帰してしばらく珀晶と山の泉の脇で一緒に暮らすことにします。
村人は神様を早く起こしてしまったことを怒るでもなく、鏑矢にとても好意的で、神様である珀晶の姿を見ても驚きもせずとても優しいのです。
珀晶の成長は不安定ながらも早く、あっという間に少年から青年に。
ついうっかりと、好きな相手にはキスをするなんて珀晶に教えてしまったので、鏑矢は無邪気にキスをしてくる珀晶にドギマギするようになってしまいます。
珀晶の神としての力がついてくると、その山の意思がわかるようになり、人間を歓迎していない事を知り、それを何とか収めようとするのですが・・・
珀晶の鏑矢への懐きようがまるで鳥のヒナの刷り込みのよう!
無邪気で純粋で鏑矢がいないと寂しくて仕様がない部分がとてもかわいらしいのです。
鏑矢も最初は義務感から、きっと親のような気持ちだったと思うのですが美しく成長し、しかも無防備に絡んでくる珀晶についムラムラ気分を感じてしまうところがとてもアルアル!な感じでニヤニヤしてしまいます。
そして、珀晶にとって鏑矢は欠かせない人間として当然のように認めて接する村人たちがまたいい!
珀晶はその水脈をつかさどる水神様で、その水脈は山にあることから山には神がいないが、その意思と共存したり、抑え込んだりしなければならないのですが、若い故にまだ力がなくとても苦労し、それが二人を結びつける事件になるのです。
人間と神様、一体どうやって添い遂げるんだろう?
その疑問については、是非本編を読んでもらいたいです。
あっと驚く筋立てを用意されてあります。
ラストが神無月という部分の持っていきかたも、また洒落ていますよ♪
ずっと舞台が山の中ということもありますが、ほのぼのとして俗世の汚れにまみれていなくて、純粋で清らかで、とても清々しいお話。
しつこいようですが、日本ならではだな~とちょっと嬉しくなってしまいました。
素敵なお話でした。御伽噺です。
子供の状態で孵ってしまった、水神と大学准教授のお話です。
敦が珀晶の成長を見守って側で生活するお話なんですが、神様ですから、成長も早い・・
とっても無邪気で可愛らしくって読んでいて微笑ましかったです。
でも、神様ですから、神の力も目覚めてくる・・そうする事で人から恐れられる事を恐れる珀晶です。
結構早い段階で彼らはくっつくんですが・・敦がかなり頑張りますね~・・
これを読んで思い出したのが、生野陵さんの「仙人恋情」です。このお話よりももっと可愛らしいお話なんですが、
最後のあたりの終わり方は一緒でしたね・・神様とずっと一緒にいるという事はそういう事になるんでしょうね・・
お話としてはとっても気に入ったんですが・・
ちょっとひっかかるのは・・・別にBLじゃなくても・・って感じです。
大体こういうパターンは大抵が攻めが神でイタイケナ受けが生贄だったり供え物だったりするんですが・・
こちらは神が受けなので・・どちらかというと神様というものは元々性別はあって無いようなものだし・・
って思ってしまいました・・
でも、可愛いのでこれはこれでよし!っという事で・・
深月ハルカさん、初読みでした。
とある事故によって、まだ目覚める年月が経っていないのに目覚めることになってしまった水神・珀晶。その原因を作ってしまった、熊系強面顔の学者・鏑矢敦。
胞から出てきた珀晶にとまどいながらも、動悸の治まらない鏑矢。
恋の花がいきなり咲いちゃいました(*^_^*)
最初は幼い姿なので、自制心もばっちりでしたが、眠りから覚める度にどんどん成長していく珀晶に迫られて、ついには陥落してしまいます。
山の気が乱れることを良しとしない珀晶が住まう山は、鏑矢を排除したくてもできないストレスで、風・雷神を呼び寄せてしまい、結果、珀晶は生死の境をさ迷うことに。
しかし、あることが起こり、珀晶は息を吹き返し、鏑矢の身にもある変化が…
世間の喧騒を離れた村の、神域とされている山が舞台なので、常に清浄な空気が流れているかのよう。
生き物としての寿命も能力も違う2人が、葛藤を乗り越えたからこそ起こった出来事は、お山からのプレゼントのように思いました。
イラストも珀晶の神秘的な感じがよく出ていたと思います。
本文中のイラストで珀晶が描かれているうち、眼を開けている絵にはあまり珀晶の感情が感じられなかったのが、チト残念。神様だから、仕方ないのかな…
逆に、眼を閉じたり眇めてているほうが、人間っぽい情動を感じました。
佐々木久美子先生のイラストが美麗!
民俗とか風習とか神様とか大好きですよ~。
難しいかなとも思いましたが、そんなこともなくサクサク読めました。
生まれたばかりの珀晶が可愛いんです!
神様だから、「さま」付けで呼ばれるんですが…
「珀晶」が名前で「さま」は自分の名前じゃないと…無垢すぎて可愛いすぎます!
初めての事ばかりで、色んな事を真似したり覚えていく珀晶にきゅんきゅんします。
妖怪の天の邪鬼が出てきて珀晶をいじめるんですが、泣いて逃げる珀晶に萌えと笑いとが入り交じって本当に可愛いんです。
少しずつ成長していく珀晶…やっぱり、神様と人間だから知ってはいけない部分とか触れてはいけないみいたな事があるんですね。
切ない部分もありますが、最後はちょっとびっくりのハッピーエンドです(^^;
え、そんな簡単に仙人になれちゃうの?
いや、まあ、ありかーって感じです(^-^;
後半は
珀晶の山や神様についての曖昧な部分が多かった気がします。
鏑矢が大好きな珀晶に萌え萌えの一冊でした。
表紙も題名もファンタジー色が強く、ファンタジーが好きなのでワクワクしながら読みました。
内容は、大学の准教授と神様の、心がまるで綺麗に洗われていくようなお伽噺のようなお話でした。
うっかり卵を孵してしまったことから物語は始まります。幼い神様の珀晶を放っておけずに面倒を見ることになり、徐々に惹かれていきます。珀晶も最初から准教授の敦に惹かれています。そして、愛情を育んでいくうちに珀晶が自分が神様として変化していく中で愛する心を無くすんじゃないか、愛する人を失うんじゃないかと恐れていきます。
研究室の院生との関わりや珀晶の人間っぽい感情など、切なかったです。二人の未来はどうなるのか…未来はあるのかとドキドキしました。最後はハッピーエンドなんですが、そうきたか~とちょっと拍子抜けしてしまいました。そのために中立評価になりましたが、珀晶が可愛くて癒されました。