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人形のように愛されること ──それも愛なのでしょうか
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
超女系家族の由緒ある家柄で、何軒も観光ホテルを経営している財閥である姫丸家の黒一点・琴耶(ことや)は、家業とは無関係の創作人形師。
本人はアセクシャルな雰囲気で、性格も大人しい。
姫丸家の大切な行事である雛祭りに、従姉妹の知美が連れてきたのがフランス人のジェラール。
彼はホテルとレストランを経営する一族の御曹司でCEO、つまり姫丸家のライバルでもあるのだけれど、ゲイのジェラールは琴耶に一目惚れする。
…という冒頭。
アムールの国の男であるジェラールは、大人しくて普段から人と関わらない琴耶にこれでもか、と愛の睦言のシャワーを浴びせかける。
一方琴耶は、戸惑いや拒否や不安で一杯なのに何にも言えない、反論も拒絶もできない、そしてそのままいいように体まで弄られる状況になるのです。
この前半はもうモヤモヤするというか、もう〜〜っ!ってジタバタしたくなるんですよ。
琴耶!なんとか言いなさいよ!嫌なら、怖ければ、ちゃんと拒絶しなきゃダメよ!って。
(どんなに拒絶しても腕力で押し切られる女性の状態を思い起こさせて、なんか複雑な気分にもなる。)
ジェラールは甘ったるいことばっかり言ってくる。それはその場その場では確かに本気で誠実なんだろうけど、それを継続できるの?一度許したら飽きるんじゃないの?みたいに思えて…
ところが、ジェラールは強硬手段に出て琴耶をさらい、更に、慣らすという目的で「張型」を使って琴耶を…!
でも今まで人間に心を動かさなかった琴耶が、そんなジェラールに恋をするんですよ。そして変わっていくんです。
もともと独自の魅力を持つ琴耶が恋によってよりなよやかになりつつも、ものが言えるようになっていく。
そんな恋物語に加えて、琴耶の姫丸家における立ち位置の秘密、そして人形たちとの不思議な交感、中でも一番大切な人形・花ちゃんに起きる事件…
それらが語られる後半になってから俄然面白くなってきて一気に読んでしまいました。
ジェラールも浮ついたところがなくなり真摯に琴耶を愛するので、とても良い読後感です。
こういうちょっと不思議なテイストの小説といえば「剛しいら」ですね。面白かった!
世間の事なんてほとんど知らない。性の事にも疎い。
そんな、琴耶を一人占めしたいジェラールは日本が大好きで歴史とか、春画とか衆道マニアで張り形とか持ってるんです。
琴耶 「ずっと変わらないと約束出来るか?」
ジェラール 「~あなたはまず逃げることをやめるべきだ」「ちょっとだけ待っていてくれ」
の件から指輪でも持ってきてプロポーズ?と思ったんですが、登場したのは張り形でえっ?そっち?ってなった。
ジェラールは無垢な事を自分色に染めたい様です。背徳感を感じました。
ちょっと、変わってる話だったけど面白かった。
話し相手が人形、衆道マニア、天児とか。
チャッキーがトラウマで人形嫌いなフランには笑ってしまった。
本の帯にある「あなたは私の可愛いドールだーだから丁寧に愛そう」という謳い文句、一方的な愛情、自分の部屋と全く同じに造られた部屋に連れ去られるとかナニソレ、美味しいなぁと、買うつもりではありませんでしたが、購入してしまいましたw
監禁ものを探していたもので…(/ω\*)アハハ
全体的に暗いムードも殆どなく、終始穏やかで(最後にちょっとアクシデントがありますが)楽しいです。何も考えず読めました。
特に、琴耶をスマートかつ強引に自分の居場所に連れて行く手腕、会話が成り立っているようで成り立たせない内に手篭めにする才能(この時はジェラールが若干電波かなと思いましたw)、監禁ではないけれど自分の部屋と全く同じに造られた部屋に連れ去る黒い?所(ジェラール本人が殆ど罪の意識なく行動してるのがまたイイですw)…ジェラールやりおるのぅ…と感心しきりでした。
終始ぐいぐい引っ張てくれるジェラールだけで美味しかったです。
また、人形についてかなり触れられており、特に琴耶の作る人形はまるで生きているような認識を抱かされました。
心を写す鏡、身代わり、愛玩用、様々な意味合いが含まれているんですね、人形って。
昔から持っている人形を大切にしたくなりました。
望んでいたヤンデレものとは違いましたが、ジェラールの深い愛、琴耶の成長していく愛に、最後はよかったねーとハッピーエンドに満足です。
基本、ハッピーエンドものはあんまし印象に残らないんですが、読んでいてとても読みやすく次が気になって一気に読めてしまったので、思わずレビューしちゃいました。
それくらい展開にスピード感がありました。
買って良かったです(*´∀`*)久しぶりに心がほっこりしました~
タイトル見た予想と反して自分的にはちとおもしろ系が入ったお話でした。
ジェラールは日本オタクってよりむしろ日本衆道オタクで衆道を何より崇高に考えて激しく憧れまくってるお金持ちフランス男性です。
その彼が、着物姿の似合う黒髪も艶やかな「理想の衆道相手」琴耶と出会ってしまったからさあ大変!
ジェラールは運命の相手とばかりに押して押して押しまくります!
よくも悪くも流される琴耶。
っても別に不幸な目に合う訳じゃないので悲壮感は皆無。
日本の衆道萌え!!!なジェラールが見事にキャラ立ちしてました。おもろい男だ~。
読後はいいカップルになったも!って感じだったです。
小山田さんの挿絵も綺麗だし、ライト過ぎないライト、重すぎないけど軽すぎない、そんな話を読みたい時にぴったり。
同じ作家さんで「人のかたち」という人形師の話がありましたが、今回の人形師の話はまたちょっと違った切り口と展開で大変楽しめるものになっています。
ただ人形というのは、人の心を映すものなんだなという点は同じ位置づけであります。
主人公・琴耶は姫丸家の唯一の男子なのに両親の元から離されて祖父母の家で人形を造って、ほとんど引きこもりのような生活をしています。
話相手は人形だけというちょっと変わった、箱入り過ぎる為に少々天然気味の人間を愛することも愛されることも苦手な人です。
姫丸家は女系家族なので、桃の節句は大々的行事なのですが、そこへ琴耶の従兄弟の知美がフランス人でワイナリー、レストラン、ホテルを経営するジェラールを連れてやってきます。
このジェラールがフランス人らしく、饒舌で一種のたらしで、しかもゲイで、日本の衆道に憧れている日本びいきな男性なのです。
そのジェラールが日本人形のような琴耶に一目惚れをして、自分のものにしようと強引な手を使うことから話が展開していきます。
人形制作以外でほとんど人との交わりがない琴耶はジェラールの押しに強く反発することもできず流されるように彼の家に閉じ込められてしまって。
その中で、初めて家から出て人と交わること、気持ちをぶつけられること、伝えること、そんなコミュニケーションというものを教えられて、ストレートなジェラールに好意を抱き始めます。
体も水牛の角でできた張り方でじょじょに慣らすという方法で、いやらしいけど優しい気遣い(?)をしてくれるのも好感だそうで・・・!?
しまいには、彼が欲しくなってしまうんですがww
一見流され型なのかな?という風にみえなくもないですが、あれだけ真剣に接してくれていれば気持ちも傾いて当然でしょう。
何せ、初めて外の世界というものを教えてくれて、いつでも側にいてくれて、支えてくれる頼もしい男ですから、純粋培養の琴耶が「愛している」と思うようになっても不自然さはありません。
このジェラールもガイジンだけに口がうまいだけの上っ面男かと思うのですが、結構仕事面など苦労していてただの金持ちではないようで。
最初は琴耶を人形のように愛でたいという軽い気持ちだったのだと思うのですが、どんどん彼の人形への愛とか姿勢、性格に惹かれて行って、とどめは琴耶の姫丸家での立場というものを知って、本物の愛に変わったのだと思います。
ただの恋愛ものだったら薄っぺらい話だったでしょうが、人形とジェラールを通して琴耶が、成長していく話になっていますので、その点が話を面白くしていると思います。
ただ、おままごとのような恋愛の気もしないではないですが、それは彼らがセレブで金持ちならではということで許せる?
ジェラールの愛の言葉とか、くさい、、とか思うほど情熱的なんですがガイジンだからと思えば気になりません。