条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
tsurukusa no fuuin
時代劇も忍者モノも、もちろん沙野風結子さんの作品もいくつか読んできましたが、ここまで「分からない…」と思ったのは初めてでした。萌えポイントが分からないとかそういう意味ではなく、シンプルに起承転結がよく分からなかった。私がアホだからか。
彬匡はなんであんなに最初から不敬で不遜なマッド野郎だったのでしょうか。そしてクライマックス以降は憑物が落ちたようにまともになって、呆気に取られました。や、理由付けも種明かしもあったことはあったのですが…正直「え、それだけ?」って感じでした。惨殺された人達が気の毒すぎる。
葛が彬匡に惹かれていく過程も納得できなかった。根底には悪意しかなかったはずなのに、いつの間にか恋情ってことになっていて、これまた置いてけぼりになりました。あれは恋なのか?本当にそうなのか??だとすると珀が不憫です。…まあ彼に関しては自業自得な点も多々ありますが。
朝南かつみさんのイラストがクールでとても素敵でした。
もの凄く熱い感想書いたのに、全部消えてしまい心が折れたので色々省いてお送りします。
表紙買いです。
正直そんなに期待していなかったというか、タイトルからしてただのエロエロ中身無し系かなと思ってたんですが土下座して謝りたい気分でした。
エロじゃなくてエロスでした。
好き嫌いは激しく分かれると思いますが、私は大好きです。
江戸時代に忍者だとか特殊能力だとか、なんちゃって戦国風になんちゃって平安衣装と、もの凄いチャンポンしてるのにしっくりくるという不思議なマリアージュ。
蛇姦(?)だとか血飛沫内蔵はみ出る系に、触手(とは少し違うけど)、挙げ句の果てには受の首が吹っ飛んだりと、とんでも展開の連続にも関わらず、エロスとストーリーが絶妙に絡み合いなんとも言えない雰囲気を醸し出してます。
そして言葉遣いがもうたまらん。
守備範囲広い方にはぜひオススメしたいお話です。
あとがきに3部作とありましたが、発行からすでに6年。
レーターさんが鬼籍に入られているので、その辺の事情から発売できないのかな……。
イラストももの凄く作品の世界観とあっていたので残念ですが、次作は絵ナシでも平気なので読んでみたいと思わせる作品でした。
最初は単なる時代・忍者ものかと思っていたら、とんでもなかった!
さらにSFファンタジーやらエログロっぽい雰囲気まで取り込んだ、娯楽大作でした。
この詰め込み方、漫画黎明期の「カムイ伝」やら「どろろ」やらの時代に通じる荒唐無稽のエンタテイメント性があって、思わずBLということを忘れそうになるほど懐かしい気持ちになりました。(いや、私もリアルタイムで知ってる年代ではないですけども。)
忍者のもつロマンと妖しさがしっかりと生きていて、その中での冒険と成長とが心から楽しかったです。
それぞれのキャラが立っており、異形の妖しさにくすぐられます。そこに驚きながらもわくわくしているうちに、お話はどんどん進み、最後まで引っ張られていきました。
最後の落し方もいい感じに大団円で、これも古き良き時代の物語的でありながら、しっかりBL。
最初はどんなつらいお話になるのかとハラハラさせられましたが、少しずつ希望が見えてきて、最後には珀のムッツリにくすっとさせられるような、すがすがしいラストにたどり着き、満足感もひとしおです。
これでもかと要素を詰め込んでも安定した仕上がりなので、読み物として本当に面白かったです。
BL部分もしっかり両立していて、スバラシイ。
読後、すっきり「おもしろかった!」と言える作品でした。
甘さ皆無。
妖術や怪しげな薬とかはあまり読むことのないものでしたが、沙野風結子ということで手に取ってみました。
葛と指南役の珀が、この後どうなっていくのか不思議な関係でした。
さすが沙野先生なだけあってよくできてるし文章も読ませるけれど設定や内容になじめませんでした。
でも朝南先生の絵はとっても素敵です。
内容は大好きってほどではありませんでしたがイラストは大変よかったです。
続編があってもイラストは別の人になるんだと思ったらすごく残念です。
萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
エロス魂の元に入念に設計されたSF風忍者設定+三角関係という詰め込み具合にも関わらす、胸焼けしない沙野ブランド。
相変わらずの、ディティールにこだわりつつもギリギリで下品にならない濡れ場描写に萌えること山の如しでございます。
そこに三者三様の切なさが加味されて、珍本になりかねない奇抜さをいい具合に緩和。
えろプロフェッサーの名に相応しい1冊でござりました…(余韻)
そしてまたのタイトルを『珀殿生殺しの書〜意外とむっつり〜』(笑)
珀殿救済作をお待ちしておりまする。
時代物で、忍者モノなんですが設定が特殊で葛〔受〕は、「珠」と呼ばれる生み出された不思議な存在。
最初はその設定がよく分からないんですが、読んでる内にそれがどういうものなのか判明してくるので読みにくくはありません。
設定がよく練られているのが分かり土台もしっかりしてる。
忍者同士の戦いや戦闘シーンもなかなかかっちょいい。
あと時代物はやっぱエロがエローーい!!
現代モノとは違った口調の時代物口調でのエロがかなり萌えます!!
ちなみにあとがきによると3部作なんだそうで続きも楽しみ~
最近沙野さん読み返し月間です。
神がかり的なエロシーンの描写力にますます尊敬の念を深めております。
この「つる草の封淫」、BLには珍しい本の厚さと結構頭を使う時代言葉で1回ザッとしか読んでなかったんですが、今回読み返したらいろいろな発見が。というかフンドシです!
「下帯」という単語がやたら出てくるのですが、前に読んでたときは「オビみたいなもの?」ぐらいの認識で読んでたんですが、フンドシのことだったんですね。その形状を明確に認識してから再読したら、昔の自分を殴ってやりたくなりました。沙野さんが、こんな、フンドシを使って最大限のエロシーンを書いてくれていたのに、わたしときたら・・・。こする・ずらす・ひっぱる・ぬきとる・・・もうありがとうございますとしか言えません。
フンドシのことしか書いてませんが、もちろんこの時代小説の醍醐味は台詞まわしです。
「お情けをくだされ」から
「蕾が破裂しそうじゃの」(!!)まで、
もう大変です!
身代わり忍者の葛、お殿様になる予定の彬匡、葛の師匠の珀のちょっと変形な三角関係ですが、もちろん(?)3Pもあります。珀は術で触手を使うのですが、また一ひねりある触手なのもいいです。胃カメラみたいな感じなのでしょうか。使い道広がりますよね。
80年代の角川映画ばりにサービス満点のこの本、ちょっとグロい描写もありますがぜひたくさんの方々に読んでいただきたい・・・そして続編が出るのがちょっとでも早くならないかな・・・お江戸で忍者で陰謀渦巻いてますが、結構キュンとかホロリくる場面もあり、とにかくすべてが詰まってる(詰め込んだ)本だと思います。沙野さんのとても安定感のある文章なので時代物でも安心して読ませてくれました。
そしてやっぱりこの方のエロへの探求心・開拓精神には「神」で!
忍の里で権力者の影武者として育てられた葛。
彼は月室藩主の息子・藤爾の代わりとして上忍珀とともに人質として緋垣藩を訪れた。
そこで彼が出会ったのは、周囲に禍を撒くと恐れられている藩主の嫡男、彬匡だった。
人の体液から情報を得る能力を持つ葛は、目的のため彬匡に近づこうとするが……
時代物風SF?忍者で殿様で三角関係。
かなり入り組んだ設定で厚い本をすらすら読ませるのはさすがの沙野さんクオリティ。
話はなんだかんだ収るところに収ったけれど、宙ぶらりんな珀のこととか気になるところはいくつか。
基本的には一対一の話が好きなので、そういう意味ではちょっと複雑だったかも。
このもやもやも続編で解消されたりとかしないだろうか。
続きが二年後とか……遠いよ!
江戸時代を舞台にしていますが、忍者を主人公に据え、なかなかにイリュージョンのような展開に息を継がせず、司馬遼太郎の「梟の城」を連想させるような、とてもエンターテイメント性の高い作品に仕上がっています。
神をつけようか悩むほどの出来栄えかと思います。
主人公・葛は月室藩嫡男の藤爾のいざという時の代わりになるように作られた”珠”という、人のようで人でない産女から作りだされる存在。
そんな彼が師とし、兄のように慕う珀と共に、人質として緋垣藩の嫡男・明匡の元へ行くことから話が始まります。
そこで明らかになるのが彬匡のもたらすとされる禍。
彼に害意をなすものは、ことごとく無残な死をさらすのです。
珠である葛は、相手の体液を内に入れることで、その相手の気持ちを知ることができる特殊能力を持っています。
しかし、彬匡の体液をどんなに身体に入れても彼の真意を測ることはできないのです。
お目付のような珀にそれが言えず、ただ彬匡に翻弄される葛。
どんどんと、その寂しさ、内に潜む優しさを知るにつけ彬匡が好きになることに気が付く葛。
しかし、珀も抑えていた葛への気持ちが嫉妬として気が付き始めて。
珠であり、身代わりであることから己の存在を寂しく思う葛。
自分にその気持ちがなくても禍から疎まれる存在であることから自棄になっている彬匡。
この二人の魂は呼応するものがあるのでしょう。
彬匡は葛を解放して江戸へ戻りますが、まだ彬匡を取り巻く禍は渦を巻いており、それを救うため再び珀と共に彬匡の元へ出向くのです。
葛を自分のものにしてしまえなかった珀の触手プレイ(実際は影糸なるものを出して、それを己の目や手の代わりにしている)はエロさが噴き出してます。
目が見えない設定なので、余計にエロいです!
また葛が褥で使う言葉は閨房術を仕込まれた時に教わったセリフなのでしょう。やけに玄人くさくて、それがまた萌え!
実際に彬匡が蛇で葛をいたぶるシーンもあったりするのですが。
そんな部分もしっかり見せてくれるあたり、沙野さんの嬉しいサービスです♪
エロも充実しておりますが、語り口調も時代ものっぽく、忍者もので禍がちとグロだったりするのですが、それさえも、物語に絶大な効果をもたらしております。
また、エロだけにとどまらず登場人物達の気持ちがしっかりと描き込まれているので彼らに入り込むことができて、よみやすいです。
この先の物語も’12年頃に予定しているとのこと。大変に待ち遠しいです。
プラチナ文庫というと、エロ重視で少し軽く見ておりましたが、なかなかに読み応えもガッツリあるよい作品でした。
主人公の葛(かづら)は伊賀の忍者ですが、人間ではなく、「珠」という生き物という設定です。
「珠」は精液や血液などの体液を介して相手の情報を取り込むという能力を持ちます。
この設定、秀逸!と思いました。必然的にエロ満載です。
キャラとしての葛は、健気さが泣かせてくれる少年で、
人質として赴いた先の藩主の息子、彬匡(あきまさ)の孤独に惹かれてゆく過程も自然でかつ、想い合う過程がじれったくて良かったです。
葛の閨房術の指南役の珀(はく)の妖術も、いい感じに不気味でエロいです。
空洞の眼から闇の糸を伸ばして、ものごとを視るほか、Hにも使用!(便利だな)。
(タイトルから触手モノか?と思ったのですが、この珀の「影糸」が触手ふうかな?という程度でした)
3P、蛇とのH等、手を変え品を変えのエロ探求はこの作者ならではでしょうか。
彬匡の秘密をめぐって忍者同士が戦いを繰り広げるという場面もあり、エンターティメント性の高い、非常に読み応えのある1冊でした。
(ただグロく感じる部分もあるので要注意かもしれません)。