サガン。
「noon.」
花街にお忍びで出掛けるために変化(へんげ)したティアと柢王。
その様子に気付いたのか変化して出掛ける桂花。
闇売買の噂を聞きつけて変化して乗り込んだアシュレイ。
それぞれバラバラに入ったはずの花街で…。
桂花とアシュレイは互いに相手の正体を知らないままあることがきっかけで一緒に食事をとることに。
普段の彼らなら「サル」「魔族」と言い合うような仲なので一緒に2人でなんてことはないのだけれど。
そんな2人が偶然、ティアと柢王が飲んでた隣りの部屋に入ってきて。
2人して自分の恋人に気付くんだけども。
ティアの気付き方が腰のラインがとかおへそがとか、ちょっとマニアック?(笑)
どうにも様子が気になった2人が桂花たちの部屋に乗り込むことになるんだけども、そのやり方が実に男らしいというか大胆というか、さすがの柢王!
その後、逃げなきゃならなくなるんだけども、そこで見せた桂花のやさしさに「惚れた」と素直に言ってしまえるところもさすがの柢王。
お話的には最後は天守塔へ戻ってティア×アシュレイ。
風邪の治療と称して…。
相手の正体を知らずに2人の距離感について語らってた桂花とアシュレイが印象的でした。
「moon.」
その後の桂花と柢王。
桂花はそれと知らずにあやしい店に入ることになるのだが。
結果的に店で何も買わないと言うと襲われそうになるわけですが(その時の桂花は女体に変化中)
薬師な彼は自分のその犠牲になるとはわかりつつ唯一手に残っていた一時的に目を見えなくする薬を使って。
そこを柢王に助けられることになるんだが。
目が見えないのをいいことに過保護なまでに世話する柢王がステキでした。
なんとか自分に甘えさせてやりたいと思ってるというか。
桂花の底にある昔教えられた不安とかを知らないまでもどうにかしてやりたいと思っているような。
そして、それを見せまいとしている桂花とか。
ちょっとしたことなのにせつなく映ります。
「百折千磨 柢王&桂花」
天界人と魔族。
人種が違えば、考え方も違って。
想いの深さも情のかけ方もどう在りたいかも。
本来ならば天界で魔族は見つかれば死刑。
桂花は特別にその存在を許されているけれど、自分の存在が柢王の負担となることが常にこわくてこわくて。
自分がそばにいることでそばに来ることに怯える者もいれば自分が用いられないことを責任転嫁する者もいる。
それで柢王のまわりから必要な人材を奪っているのかもしれないという不安。
けれど、柢王にしてみれば、そういう輩はいずれボロが出るはずで。
悪い膿が早く出たに過ぎない、と。
周りでどんなことが起きようと桂花を手離せないのだから、そういうことには「慣れてくれ」という柢王が印象的でした。