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失えないから、傍にいられるだけでいい。
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
主人公の新は、ゲイだとカミングアウトして明るい大学生活を送っているけれど、そこへ中学生のとき同級生で好きだった山野が1浪して後輩として入ってくる。
山野はノンケだけど友人としてどんどん近寄ってきてしまい…。
新はやっぱり山野が好きなので、慕ってくれるのが嬉しいんだけれど苦しい…。
ひたすら友人として新を大切にする山野の気持ちが見えにくくて、本当にどうにかなるのかこれ?とハラハラしました。
あぁ早く臨界点こないかなと思って読みました。
途中、新とセフレとの縛りプレイが出てきます。あまりエロくは感じませんでした。精神的にちょっと切ない感じでした。
なんてことない日常が丁寧に書かれていて物語の中に入り込みやすく、
キャラクターが自然に生きてるように感じられるので、
受の子が恋をしていく過程がすごく伝わってきて、
その切なさとか幸福感とかがとても好きでした。
地に足ついた世界のおはなしなので、
苦手な方もあんまりいないと思います。
ノンケに恋するゲイのせつないおはなしが好きとか、
読んだ後しあわせになれるようなおはなしが好きとか、
そんな方におすすめです。
作中に出てくる先輩のおはなしも読みたいなあと思ってしまうくらい、キャラがしっかりつくりこまれていて、好感のもてるおはなしでした^^
中学生のときに、自分の性癖を自覚した新。
恋した相手は山野。
他人に自分の性癖を知られないよう、大人しくしており、恋心など伝えようとも思っていない。
そして4年後、一浪して入ってきた山野と再会。
サークル内ではカミングアウトし、何人かのセフレもいる新は、中学の頃とは違う付き合いが始まります。
サークルの先輩に縛られちゃったり、セフレなんだけど、ホントは本気になられたり、その気持ちには応えられないところが切なかったです。
山野との付き合いも、気持ちを知られないようにするところが、こっちまで苦しくて。
一気に話が進むんじゃなく、だんだんとじっくりと、ふたりの気持ちが恋愛へと育っていったように感じました。
派手な展開はなく地味目ですが、ゆっくり進む恋愛にはちょうどよかったような気がしました。