君に愛されたいんだ

ムーンライト

ムーンライト
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神0
  • 萌×23
  • 萌3
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
5
得点
23
評価数
9
平均
2.9 / 5
神率
0%
著者
剛しいら 

作家さんの新作発表
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イラスト
金ひかる 
媒体
小説
出版社
海王社
レーベル
ガッシュ文庫
発売日
価格
¥552(税抜)  
ISBN
9784877249960

あらすじ

風もなく穏やかな夜だった。この春、大学病院の医師となった一樹は、近くの浜辺に倒れていた美貌の青年を見つける。記憶を失い心臓に持病を持つ、その青年の担当医となった一樹。だが、彼の記憶は一向に戻らないまま…。欲望も駆け引きもない無垢な彼は刷り込み本能のように、一樹の白衣を掴んで放さない。一樹はそんな彼を愛おしく思い、自宅に引き取ることにしたが…?
出版社より

表題作ムーンライト

27歳,大学病院の内科医
26歳,記憶のない美青年

レビュー投稿数5

月の満ち欠けと生死がテーマ

作品の内容は、心理描写を楽しむ抒情的なもの。
2009年刊のこの作品は、月の満ち欠けと生命の関りが軸。
時間の経過も、月の満ち欠けの描写で推測できるように書かれています。

月夜の晩に、内科医の一樹が海岸へ犬の散歩に出かけて見つけた波打ち際で倒れていた男性を助ける。
心臓病で記憶喪失のその人に、仮の名前「浩之」を付けて面倒をみることにした医師・一樹。
月を眺めながら、「生まれて、死んで」と呟く浩之。
・・とミステリアス。

人魚王子・浩之を取り巻く周囲の人達の心の揺れの描写は、耽美風。
結末は、あとがきを読むと当初は、JUNE系のデスエンドになっていたそう。
でもBLファンタジー風の夢多いハピエンで〆たのは、著者自身に向ける願いもあったからかも。
「残された時間」
「進行性だけど、延命率も上がている」
等の文から、著者は主人公と自分を重ねて死生観を書いているように感じてしまった。
予後の時間が分かる病を持つ人の祈り、悔いを残さないように生きたいと時間密度を高めたいと願う著者の気持ちがこもっている作品なのかな?と思える作品でした。

続編「ペーパームーン」

1

薄味というか、上っ面だけ

設定とムードだけで最後まで押し切ってしまった筆力を誉めるべきなのか? そこから先が読みたい、という手前で、すべてが終わってしまって肩すかしというか、がっかり。

あとがきで触れているバッドエンドというか、別の結末は勘弁してください。
少なくともわたしは、BLにヘビーなドラマを求めていません。

0

設定がケータイショーセツみたいで…

月明かりの下、浜辺に倒れているのを見つけた美青年は、記憶を失っていて、さらに心臓病。
ようやく素性がわかったら、母親が他殺体で見つかったと、、、、
ここまででも充分てんこ盛りな設定で、さらに
この美青年を見つけたのが、大学病院で医師になりたての男。

これでもかのケータイショーセツ風設定、さすがに剛先生、文章は読みごたえあるし、読みやすいし、まあ、悪くはないです。
一樹の彼女としてちゃんとした大人の女性が出てくるところもいいし、
気持ちを確かめ合った後に同衾するにも、身体に無理をしない愛し合い方を探そうとして、安易に「結ばれました」ですまさないところもいい。
そして「ビョーキデシンジャッテカワイソー」で終わらせずに、結末が明るいところもいいです。

でも、やっぱり、このてんこ盛り過ぎるほどの設定に挫かれちゃった気持ちは如何とも、、、、、でした。

と言うわけで、とりあえず
ケータイショーセツ的な物に無理なく感動できる方におすすめ


0

ミステリタッチ

海辺に倒れていた青年を助けた医師の一樹がどんどん青年に惹かれていく過程が好きです。
同僚医師(女性)と関係を持ちながらも今一歩踏み出せないところに現れた青年に一目惚れって感じ。
彼は誰なのか?途中からは犯罪の匂いがしてきてドキドキしました。

もうひとつのラストは昔のJUNEだったらそっちでしょうね。
今はBLはファンタジーと思っているので読み終えたあとに幸せでいたいからこっちで良かったと思います。

最近気になるのが、金さんの直線的に変わってきた顔です。
史堂さんもそうでしたが、だんだん人形っぽくなってきて残念です。

1

萌と中立の中間ぐらい

辛口評価になりました。
読みやすいし、設定も好きなタイプだし、着眼点も斬新だし、先が気になるお話の組み立てもいいのですが、盛り上がりが無かった・・・
シチュエーションとして、お話全体を静かに運ぶのはいいと思うのですが、それならいっそのこともう一つのエンディングにした方が盛り上がったのかもしれません。

海岸に倒れていた記憶喪失の美青年・浩之(仮)を助けたのは、近くの大学病院の内科医・一樹。
浩之は重い心臓病を患っている上、謎だらけの存在で、なんだかこの世の生き物ではないような雰囲気です。
一樹のほうは年上の小児科女医と付き合っているものの、浩之にどんどんと惹かれていってしまう自分を制御できません。
ヒナの刷り込みのように一樹を頼ってくる浩之、事件絡みの様相が濃くなってくると、浩之をなんとか守ろうとする一樹。

テレビドラマの展開のように映像が浮かんでくるようなストーリーなのですが、小さなショックを与えるだけでも体調を崩してしまう可能性のある浩之と、医師として彼の事情がよくわかっているからこそムリをさせないように己の欲望までも制御する一樹なので、盛り上がりそうになると「ここでおしまい」的な展開になり、とにかく常に不完全燃焼気味なのでした。

昨今のエロ中心の小説と一線を画し、プラトニックラブを目指していたのであれば、もう少しキュンキュンくるような泣かせどころが必要だった気がします。
死に別れは悲しいし、よくある話で終わってしまいそうですが、「生きたり・・・死んだり・・・」のお話をドラマチックに展開させるとなると、そっちのルートしかないのかなぁと思いました。
私としては、あとがきで作者も言っているように、今回のような将来の展望があるハッピーエンドの方が読後感がいいです(実際、ソコソコ元気になった浩之が洗濯物を干している、最終シーンはほほえましくて好きです。)が、それならそれでどこかに大きな盛り上がりが欲しかったなぁと思います。

3

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