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この作品の主役2人は「恋と愛の境界線」にも少し登場します。
なので一応リンク作品といってもいいかなあと思います。
今回の作品も、一応事件が絡んできますが、2人の恋が主体のお話で、読んでいて犯人も分かってくるので安心して読めました。
インパクトも薄く、物足らなさは残るんですけど、主役二人のキャラが良かったからか、嫌いじゃないお話でした。
内容は、元警察で現在は警備会社勤め•本庄×大手建設会社専務•真人のお話。
真人の執務机にナイフが刺さり、脅迫状が送られてきます。甥を心配した社長が、警備会社に連絡し、派遣されてきたのが本庄でした。
本庄は元警察官で、ゲイということもあり人間関係のしがらみから介抱されたくて、警備会社に転職。
素っ気なく、協力的ではない真人の身辺警護にあたるにつれ、本当は、儚げで孤独な真人を守ってやりたいと思うようになります。
第一印象から綺麗な真人に魅かれていたのも大きなポイントではあったんですけど…。
そんな感じで、嫌がっていた真人も、自分のことを必死で守ってくれる本庄に次第に魅かれていき…
事件の真犯人がわかり…拉致された真人を負傷をおいながらも必死で守った本庄…ハッピーエンドな感じのお話です。
王道な展開なので、期待どおりにお話が進んでいく分、安心安全なお話。
キャラが結構好きでした。
本庄はとても優しいんだけど、理性的で強く、真人=惚れた人にの危機には熱い男。
遠野作品では珍しい、現実味溢れたいい男だったのが好印象でした。
真人は、仕事もできて容姿も綺麗!
だけれど、家族も友人もなく、心の拠り所がない孤独な受けっていうのが、私的に好みなので…本庄に、心を許していくうちに可愛くなっていく展開がすきでした。
ほとんど攻め視点なんですけど、最後の受け視点で書かれたお話は、ほのぼのしていて二人の幸せな様子が読めて良かったです。
王道なお話、ちょっぴりサスペンスが入った軽めのお話をという方にはいいかなあと思います。
安曇真人は、おじが社長を務める会社で専務として働いています。
コネ入社やコネ昇格というわけではなく、あくまで実力についてきた結果であり、 加えて、亡き母親に似た美貌で…プラスに評価されるのは当然ですが、それを疎む人間もいる。
ある日真人のデスクに突き立てられていたナイフで、それが顕著に示されることとなります。
社長への脅迫状めいた物も届き、社長はいよいよ警備会社からボディーガードを雇うのです。
真人および彼の秘書である鷹野はそれに渋い顔をしますが、一週間という譲歩で了解をしやってきたのが、本庄聡でした。
聡はゲイで、真人のような綺麗なタイプが好みのようですが、仕事中はけじめをつけています。
むしろそれができていないのが鷹野で、一度関係を持っていたらしい真人が聡と一緒にいるのをとにかく嫌がっている…というより、なんだかもう、この人は最後まで読まなくてもヤバイやつだと分かります。
仮にも社長が雇った真人に対して平気で「こいつ」「お前」ですからね…。
事件が色んな角度から交差していく中で、聡は鷹野が怪しいと思い始めます。
このあと、真人が鷹野に拉致されてしまうのですが……拉致されるのは良いのですけれど、ちょっと状況作りが強引でした。
真人はある理由から、鷹野が怪しいと思っていたんです。
それで電話で問いただそうとしながらも、タイミングが悪かったりで二人きりになり…。
怪しいと思うなら二人になるなよ…!と突っ込み満載で、この辺の理屈が分からなかったです。
拉致され、箱根にある真人の別荘に連れて行かれ、危ないところになるわけですが…、 どうやら鷹野がしたことは聡を襲ったことだけらしく、真犯人は…………、
…え、○○って誰……!?
本気で分からなくなってすぐに前をチェックしてみたら、最初らへんと途中にちらっと出ただけの人…。
えええそんなの有りかよ!?という驚きでいっぱいですが、黒幕は、更に更に一瞬なキャラでした。
聡と警察が乗り込んで逮捕されてから、聡は「やっぱり黒幕は□□だったのか?」なんて言ってますが… やっぱり、と言えるだけの濃さと働きがないというか…。
これだったら全部が鷹野の仕業、というほうが納得できた気がします。
犯人キャラが薄すぎです…。
聡と真人も、たった数日間だけ一緒にいた関係なのにすごく恋におちている風で…。
まるでタイタニック。 事件の時の緊迫感がつり橋効果っぽくなるのでしょうか?
んんー…、アマルフィを観た後だからか、ちょっと事件的にぬるいと感じました。