muueba
原作未読。
刑事と突然、殺人事件の容疑者になってしまった会社員がメインカップルのお話。
いろいろとありえないエピソードが満載で、驚きながら聞きました。
20年前の作品なので、当時はそれくらい大げさなほうがドラマチックでよかったのかなと思いましたが、それでも、仰天もののエピソードが多かったです。
野島健児さん演じる田宮吾郎が、飲んだ帰りに男に強姦され、それを公表できずにいるところはまあ、まだわかるとして、そのあとに、知り合った、味方をしてくれた、刑事、というだけの男に無理やりとは言え犯されてしまうのは、ちょっとやりすぎな気がしました。
トラウマで心療内科に通うレベルの事件だと思うのですが、そこから恋心を抱くようになる展開は、どうにも謎でした。
刑事ものの小説、ドラマが好きなので、そちらを軸にしてみるとわりと面白かったです。
愛憎がらみの殺人事件、本当の犯人はだれか、という展開。
割と序盤で、こいつが犯人だろうな、というのは聴いていてわかりましたが、吾郎がふわふわぼんやりしているので、なかなか気づかず、またも襲われてしまうのは、またか!と笑えるほどでした。
置鮎龍太郎さん演じる高梨良平の言動は、警察官としてはありえないことのオンパレード、時代劇ならあるかな?というレベル。
でも、調子がよくて、優しくて、強情なところは憎めない印象でした。
メインのお二人、同僚、3人の声優さんそれぞれの魅力的な声を楽しめる作品でした。
野島健児さんの泣き演技や苦しみ声…今回も光っていました。
いつでも癖になっちゃう声。あざっす!!
メイン二人の出会い編。
吾郎(受け)に一目惚れした良平(攻め)が初回からオセオセで驚きました。
職権乱用、公私混同(苦笑)
レ●プされたばかりの吾郎相手に欲望を抑えられず手を出すなんてさすがにダメ―!
でもまさかのごろちゃん受け入れちゃってるー!!!
嫌がりかたが控え目だったので野島さんのさじ加減、調整具合さすがです。
ただ刑事としてはあるまじきアレコレ!
しかも一方的に告白して相手の答えも聞かずに肉体関係って…いやいやこれはないだろ~が立て続けにきて嫌になりそうなんですけど…
なんだかんだ仲良くしている二人が可愛くて可愛くて…まっ、いっかー(^○^)と流したくなっちゃうのが凄いところ。
中の人の魅力的な演技あってこそって気がする。
電話中のいたづらはなかなかに貴重でキュンキュンきました。
刑事ものとしてはストーリーあますぎだけど、BLとしては美味しい展開だらけではないでしょうか。
ちょっと狙ってる感強すぎでしたが(笑)
それにしてもエコー…というか回想声の繰り返しはなかなか癖強いですな。
ミステリー風味のお話なんだけど、いろいろと陳腐でした。
容疑者をいきなり恫喝する刑事とか、証拠確保の手法とか、ひと工夫すればもうちょい面白くなったんじゃないかなと思って、残念。
容疑者といきなり寝てしまう刑事っていうのは、BLのお約束のひとつとして別にいいかなと思ったんだけどね。
その他の面でリアリティを出す工夫をして欲しかったなと。
ただ、テンポはいいし、主役二人の掛け合いはアホアホながらも面白いし、全体的には楽しめました。
置鮎さんの関西弁はめちゃくちゃ上手かったです。違和感ゼロ。置鮎さんは関西人なのかな。そんな気がしましたが、もし違うならスゴいと思う。
あと、このシリーズは『罪な約束』→『罪なくちづけ』の順番でCDが出てますが、聴くときは『罪なくちづけ』→『罪な約束』の順番のほうがいいです。
時間軸的にいっても、原作小説の刊行順的にいっても、そのほうが話が分かりやすいと思います。