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ボディーガードさんのお話です。
保護者と被保護者とかではなく、保護者と保護者のカプです☆
無邪気な感じのユンの言葉がとにかくキュンキュンきましたね…
それにしても、タイトルですよ。
もっと他にもいろいろ有っただろうに、敢えてこの…花ちゃんが怒りだしそうな言葉でっていうのが。
プライドが高くて神経質入っちゃってる感じの花ちゃんと、自由なユン…っていう組み合わせ、
BL界では結構王道な性格の組み合わせですが、だからこその魅力満載だったと思います。
花ちゃんとユンは、二年前まで三年間ペアを組んでいたボディーガード。
美人で凶暴な花は相方の使えなさやイロメで、入社後半年で四度もペア解消のツワモノです。
彼に一目ぼれしたユンは、元々配属された部署から無理に移動し、花のパートナーの座を掴みます。
私としてはそのあたりのお話もつぶさに読みたかったですね…、ま、いっか。
ペアを組んでそうそうに「口説く」宣言をしたユンは、三年かけてようやく花を振り向かせますが
ある事件で花を庇って怪我をしたことで、二人の仲はこじれてしまいます…。
しかしそれから二年後、新たな花のペアが負傷で入院したので臨時でペアになったユン。
二年前に怪我をして以来音信不通だった彼により、花は大いに戸惑って…。
花とユンの二人の視点が交代しながらお話が進んでいきますが、
途中までユンの本音みたいな所が分からなかったです。
花ちゃんは、真っ直ぐそのものでわかりやすい感じでしたが
ユンは…やはり天才ゆえの不思議感というか、過去をあまり回想しないせいか、ちょっと謎です。
花曰く「やり逃げ」の真相も??でした。
でも、二人で担当することになった少年の護衛の仕事によってそれは解決されています。
ユンは意外にビビリみたいで(まぁ好きなら当然かな?)、
好きゆえの逃げや好きゆえの狡さとか…天才も人間なのね、っていう感じでした。
花ちゃんも、強そうに見えて弱かったり…
防弾ガラスに見えて実は普通のガラスな時もある、みたいな人なので
お互いに補完しあう形でお似合いだなーと思いました。
主人公の2人はボディガードで命がけの仕事をしている割には、全体の雰囲気はほのぼのしていて、あまり緊張感なく読める作品だと思います。
途中でアレッ?と思う展開や設定もあったんですが、まあ、BLはファンタジーだし余り深く考えないでおこうと思えば読めました。
でも、しっかりした推理物を望んでいる読者の方には物足りないと思います。
攻めの頭脳明晰なのに受けに対してはワンコの所とか、受けの仕事では冷静に見えるのにたまに天然な所が私的には萌えポイントでした。
設定は結構好みです。イラストもまあよかった。でも、トータルでは今ひとつでしかないんですよ。
とにかく、ユン(攻)のキャラクターがどうもよくわかりませんでした。
誠実さを出してるかと思えば、離れてた間に浮気(浮気で裏切りとしか思えません)してたり、ぶれ過ぎ・揺れ過ぎでコイツはいったいなんなの!?って感じだったんです。ですから、ラブにも思い入れようがない。
こんな芯のないヤツにいくら熱烈に愛を語られても、そりゃ花(受)だって真に受けるのは躊躇うでしょう。読み手の私もシラケました。
それに、ユンが『優秀・天才』っていうのも上辺(設定)だけで、描写がまったくできていなかったと感じました。なんとも設定倒れのような・・・いくら『BLファンタジー』といえども、あまりにも適当さが目についてうんざりしました。
神奈木さんはかなり初期作から3桁近く読みましたが、(好きなシリーズがひとつありますがそれ以外すべて)何読んでもまったく面白いと思えないんですよね。
まさしく根本的に合わない作家さんという感じです。まあその中では、こちらはまだ悪くない・マシな方ではあります。
続編『ハニークラッシュ』が出ています。
ボディーガードの如月 花。2年前にコンビを組んでいたユンとは、恋人だった。2年前、突然姿を消したのに、急に戻ってきた。
ユンは3年かけて花を口説いたのに…花を庇ったことを悔やんでいた。花は、庇うのを嫌がっていたのを知ってたユンだけに、姿を消した。
突然現れたユンに冷たくあしらう花。
思いがけない再会に、動揺して完璧主義の花は、イライラする。
2年のブランクを穴埋めするように、ユンのアプローチが続く。
なんだか、妙な話で受けつけませんでした。
絵はすごくきれい。
設定も、すごくおいしい。
でもダメなものはダメなんです。そうではないふりをしてるけど、けっこうなんちゃってBLなトンデモ設定でしたね。